「グリーンエコーから笠形山」 11年 9月10日(土) |
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国土地理院地形図 : 25000分の1 「粟賀町」 〜 はじめに 〜 暑かった8月は終わり、9月に入ったものの台風により出鼻を挫かれてしまいました。 元々は秋を求めて氷ノ山にでも行こうと思っていたのですが、今週末も天候には不安が・・。 ということで思い立ったのが約5年ぶり3回目となる笠形山です。 過去2回歩いた笠形神社コースは避けて、今回は初のグリーンエコー笠形コースです。 グリーンエコー笠形には多くの駐車場があるものの、事前の調査では早朝はゲートが 開いていないということでした。でも実際は開いていて、コテージ裏にある登山口前まで 車で乗り入れることが出来ました。 |
行程概要 (山中のルートは不正確です)![]() グリーンエコー笠形コースはしっかりと整備された一般向きコースですが、 遍妙の滝へ至るルートは足場の悪いガレ場を通過します。 |
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6:12 グリーンエコー笠形登山口 立ち並ぶコテージの裏側にある登山口から登っていく。 登山口の場所が分かりにくいのでは思ったが、周辺には案内板が多くてすぐに見つかった。 グリーンエコー笠形コースは、笠形神社コースより距離が長いようでどのような道中なのか楽しみだ。 |
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西斜面のジグザグを登っていく コテージ裏から始まるコースは徐々に斜度を増していく斜面を登るが、 終始ジグザグに付けられて歩きやすいトラックのため、調子良く登っていける。 植林もあるが自然林も混ざって、雰囲気もなかなか良い。 前回の雪彦山から1ヶ月近く経っているが、思ったほど足はブランクを感じずほっとした。 |
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6:29 滝散策路への分岐 思ったよりも早く滝の周辺までやってきたようだ。 いつもならば山頂方面を優先するところだが、自分にとっては初めてとなる遍妙の滝見たさに立ち寄っていくことにする。 でも実際は迷うことはなかったくらい分岐からはあっという間に滝見台に到着した。 そこにはなかなかの絶景が待っていた。 |
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6:32 遍妙の滝遠景 東屋もある滝見台からの眺めは特筆に価するものだった。 東の絶壁には遍妙の滝の勇姿が手に取るように全貌を眺められる。 山行中にこれほど大きな滝を見たのは初めてかもしれない。 約1週間雨が降っていなかったのでもう少し水が少ないかと思っていたが、滝姿がはっきり分かるくらい水量が多かった。 遍妙の滝は見たところ3段構成となっていて、豪快さと優美さを兼ね備えていると思う。 東屋のすぐ手前からは滝へと通じるトラックが分岐していた。 ここから滝へ降りることが出来るようだが、それは下山時においておくことにしよう。 |
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滝の反対側の展望もなかなか 眼下にはグリーンエコーのテニスコートなどが見える。 グリーンエコーは色んな施設が揃う大規模なレクリエーションエリアのようだ。 自分はスポーツといえばスキーか山歩きしかしていないが、 グリーンエコーでは色んなスポーツで汗を流すことが出来そうだ。 先月の8月には多くのアブに悩まされたが、今日はいたって静かだった。 でもちらほらとスズメバチが見かけられる時期にはなってきたようだ。 6:42 滝鑑賞と小休止を終えて出発 前述の分岐まで戻って笠形山を目指していく。 どんどん高度を上げるのかと思っていたらどうやらそうではないようだ。 |
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6:50 三合目 逐一記述していなかったが、グリーンエコー笠形コースは一合目から九合目まで案内板が付いている。 これで現在の道程の進み具合がリアルタイムで把握出来るが、何だか大層なような気もする。 トラックはこの後、終始山腹道のまま沢を目指していくようだ。 自分は基本的に尾根道が好きだが、グリーンエコー笠形コースではそれに期待するのは間違いだったようだ。 |
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何度か沢を渡りつつ、山腹道が延々と続く ベンチのある三合目辺りから全然高度を上げていないような感覚で、トラックは南側へと回り込んでいく。 頂上まで2.8kmの案内板を通過したが、この調子で山頂に着くのだろうかというような雰囲気だ。 |
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7:07 遍妙の滝上流の沢 ちょっと退屈な場面が続いたが、この滑状の沢は一服の清涼感を得られる。 水量はまあまあ多くて、心地良い水音が響いている。 1週間前の台風12号の雨がまだ効いているようで、どれだけ降ったのだろうと感じる。 最近、週末のたびに天候が悪くて、自分の山行やその他の予定にも少なからず影響している。 早く爽快な秋を迎えたいものだ。 |
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7:11 五合目、水辺広場 しばらく沢沿いを歩いていると、東屋もある水辺広場に到着。 広場といっても、少し沢の周囲が緩やかになっているだけで、ボール遊びが出来るような広場ではない。 トラックはここで渡渉して更に上流へと続いていくようだが、沢で顔を洗うなど小休止していくことにする。 |
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7:23 水辺広場から少し上流で沢は2方向に分岐する。 その間からこれまでにない、そこそこの登りが始まった。 最初は丸太階段、次は木の根階段。両方とも濡れていると滑りやすいので集中力を要する。 と書きながらも、自分撮りの最中に木の根で滑ってしまったのだが・・。 あとから振り返ると、まとまった登りといえばここだけだった。 |
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7:35 ミスティになってきた この大きな岩の辺りで尾根の斜度は緩くなり、再び山腹道が始まってしまう。 と同時に上方は霧がかってきた。今日の天気予報はまずまずだったのだが、この調子では山頂は視界ゼロだなと察した。 最近、このパターンが多い。 |
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グリーンエコー笠形コースは山腹道が長い いつになったら笠の丸と山頂の間の尾根に乗り上げるのかと思うくらい、延々と山腹道が続いていく。 正直言ってじれったく感じてしまった。地形図を見れば、どこからでも山頂を目指せそうなのだが、 あくまでも等高線を忠実に辿っていくようだ。方向感覚も失いやすいと感じる。 このように感じるのは、この日の天候のせいもあるだろう。木漏れ日のある日には歩きよいトラックなのかもしれない。 |
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7:58 トラックが崩落していた この一箇所だけだったのだが、無残に山肌が崩れてしまっていた・・。 先週のあの忌まわしい台風のせいで、兵庫の山にも少なからず影響はあったようだ。 土壌はまだたっぷり水分を含んでいて、柔らかくて滑りやすい状態だった。 足元に細心の注意を払って、崩落箇所を迂回していく。 |
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8:02 ようやく笠の丸北の分岐に到達 長かったと感じたが2時間もかからずにここまで来た。 笠形神社コースを歩いた時から5年ぶりだが、はっきりと覚えている分岐だ。 すぐ南には笠の丸があるが、この天候では自分にとっては立ち寄る意味はなさそう。 小休止してから展望が無いけど笠形山山頂を目指すことにする。 この分岐を過ぎると山頂はすぐそこという印象があるが、確かそこそこ歩き応えがあったはず。 ここから山頂までの標高差は100mあるので、考えたらそれももっともだ。 どうせ山頂は展望も無い状態だろうから、最後までマイペースでゆっくりと登っていく。 |
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8:20 笠形山山頂(939m)到着 5年ぶりの笠形山山頂だが、全く展望が無いのは初めてなので、何だか違うところに来たみたい。 少し前の三室山の時の経験もあり、そのうち晴れてくるだろうということで気長に待つことにした。 オカリナタイムには絶好の時間だったのに、また持ってくるのを忘れてしまった。 次回こそは忘れないよう、このレポを記述している時に用意しておこう。 幸いにも携帯が通じたので、それで時間を潰すことが出来た。 |
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晴れてきた笠形山山頂 待っている間に数名の方が登ってこられて、晴れてきた時には4、5人くらいが山頂に集ってきた。 笠形神社コースから、または自分は未踏の北から・・。笠形山はやはりなかなかの人気のある山だと感じた。 待ち時間の途中からは、山談義も出来たので時間が経つのが早かった。 ご年配のベテランの方が六甲縦走未経験ということだったので薦めておいたのだが、最近は申込書を入手するのが難しくなってきたのが問題だ。 僅か数年前まで9時より少し前に並んだだけで簡単に買えていたのに、今では早朝から数百人の列が出来ているという。 交通センタービル前の歩道は長時間待つには暑過ぎるところで、もう自分が並ぶことはないかもしれない。 大会に参加して歩くのもお祭気分で楽しいが、一人で勝手に縦走するほうが本来の楽しさが得られるとも思う。 一人で歩くともちろん渋滞が無いので、自分の場合は須磨−宝塚間の所要時間が1時間程度違ってくる。 |
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笠形山山頂 三室山の時よりはちょっと時間がかかったが、今回も雲が切れて展望が開けてきた。 周囲の景観を見て、こういう眺めだったととても懐かしく感じた。 流れていく雲が近くて、とても爽快な気分になれる。 そういえば、毎週楽しみにしていたTV東京の「空から日本を見てみよう」が終わってしまい、 流れていく雲※でちょっと寂しい気持ちになってしまった。 東京駅にあるショップでグッズを買ったくらい好きだったのに。観ていない回はDVDで観るしかないな。 ※ 案内役のキャラが、“くもじい”と“くもみ”という雲だった |
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千ヶ峰−笠形山縦走尾根 笠形山から眺められる景観の中で、自分が最も強く心惹かれたのがこの尾根だ。 2010年秋に、千ヶ峰から更に北の三国岳〜市原峠を縦走したが、千ヶ峰〜笠形山間はごく一部を除いて殆ど未踏のまま。 交通手段を確保していずれは絶対に縦走したい。尾根に連なるピーク群を見て更に縦走意欲が湧いてくる。 11:00 ようやく山頂を出発。 こんなに長時間にわたって山頂に居たことはなかった。始めから晴れていたら良かったのだが、 まあ無事に展望を得られたので結果的に良しとしよう。 周囲の方とご挨拶を交わしてようやく山頂を後にする。 今回もピストンの行程なので、プラン的にはちょっと面白みに欠けるが仕方がない。 笠の丸方面へ下っている間にも続々とすれ違う。笠形山はやはり人気のある山だ。 11:13 尾根上の出合 11:41 水辺広場 下山前に、今回はもう一つ楽しみがある。遍妙の滝へと立ち寄ってみよう。 12:05 滝見台 前述の滝見台の東屋から滝へのトラックを辿っていく。 滝見台からでもかなり標高差があり、また滝の周囲は絶壁が連なっている。 どのようなアプローチなのだろうかと、ちょっと恐る恐る進んでいく。 でも意外にしっかりとしたトラックがあった。 |
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滝見台から僅かに登った後、この長くて急な階段が現れる。 標高差と険しい地形はこのようにしてカバーしていたのかと安堵する。 鉄の階段が終わると丸太の階段。ここまではしっかり整備されているが・・。 ガレた涸れ沢でトラックが途切れる。 でもここまで来ると遍妙の滝がもう見えていて、滝の水音も聞こえる。 歩きやすいところを辿って、予想外にスムーズに遍妙の滝へと降り立つことが出来た。 |
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12:21 遍妙の滝 豪快な滝姿に圧倒された。でも、ここから見えているのは遍妙の滝のごく一部に過ぎない。 下からは全貌が見えないのは残念だったが、それでも大きな滝であるのは変わりない。 これほど大きな滝と一緒に写るのは、当サイト始まって以来かもしれない。 滝壺が無いので、本当に滝の直下まで近づくことが出来る。 滝の直下に立つと飛沫ですぐにびしょ濡れになって、本当に気持ち良かった。 12:30 遍妙の滝出発 遍妙の滝からは、沢沿いに下ってグリーンエコー笠形へ戻ることが出来るようだ。 でも事前の調査不足で、どこまで下るのかが掴めていなかったことと、沢を下ることは精神的に拒否反応を示すので、 今回は無難に滝見台まで登り返して、来た道を忠実に戻ることにする。 次の機会には沢から遍妙の滝を目指してみよう。 |
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13:04 グリーンエコー笠形登山口に到着 遍妙の滝でクールダウン出来たが、滝見台への登り返しでしっかり汗をかいて戻ってきた。 それでも約30分で登山口まで戻ることが出来た。 グリーンエコー笠形コース自体はちょっと退屈だったが、遍妙の滝は必見の見どころで今回のハイライトだった。 山頂での長滞在のおかげで半日以上かかりましたが、実質的には4時間程度あれば往復可能なプランです。 1ヶ月近くのブランクがあったので、ちょうど良い足慣らしだったかと思います。 遍妙の滝は普段は水量が少ないようなので、滝見物はタイミングを計ることが大事なようです。 |
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行程断面図です![]() |