「七種三山縦走」 11年 9月23日(金) |
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国土地理院地形図 : 25000分の1 「寺前」、「前之庄」(ごく一部。無くても可) 〜 はじめに 〜 台風15号通過後に一気に気温が下がり、しつこかった残暑が終わった。 これだけ涼しくなればこっちのもの!ということで、久々にややハードなプランです。 七種山域は5年前を最後に数度歩いています。七種山〜七種槍(また逆向きでも)、 果てしなく続く倒木に難渋した薬師峰〜七種山、そして地獄鎌尾根〜薬師峰〜板坂峠。 いずれもまだコンデジ利用での山行でした。山行スタイルも変われば変わるものです。 いつかは薬師峰〜七種槍まで一気に歩きたいと思っていました。 一気に涼しくなって夏バテも解消した今なら決行出来るでしょう。 5:52 野外活動センター出発 今回のサークルトラックは一周約11km。距離だけ見ればたいしたことないが、 薬師峰〜七種山、七種山〜七種槍と分割して歩いても半日はかかる。 おおよその所要時間は約9〜10時間と計算。これからは段々と日没が早くなるので、 このサークルトラックを歩くには、特に早めの出発が重要であると思う。 でも自分にとってはいつも通りなのだが。 |
行程概要 (山中のルートは不正確です)![]() 七種山周辺のトラックは基本的には整備されていますが、踏み跡不明瞭、もしくは 迷いやすいと思われる箇所が見受けられます。(特に西半分の薬師峰〜七種山間) 倒木はあちこちにありますが、どうにか通過が出来るように整備されています。 |
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6:03 薬師峰登山口 七種滝へ通じる舗装林道をしばらく歩いて薬師峰登山口へとやってきた。 周囲の様子はまだ鮮明に記憶していて何だか懐かしい。 七種は5年ぶりなのだが、各所にこのような立派な案内板が設置されていて驚いた。 自立する木造の案内板は周囲の雰囲気に馴染んで好印象と思う。 まずはここから標高差約440mの薬師峰を目指して登っていく。 登山口からしばらくは薄暗い植林帯だが、まもなく雰囲気の良い雑木林となる。 出発直後は比較的急斜面だが、登るにつれてやや緩くなっていく感じがする。 トラックは比較的よく踏まれていて明瞭と見受けられた。 |
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薬師峰山麓でご来光 午後通過することになる東側の尾根から日が昇ってきた。 暑さは全く無くとても清々しい。良い季節になったものだと嬉しくなる。 東側の尾根は標高300m台だから、これから登る薬師峰へはまだまだといったところ。 でもこの辺りからトラックが通る尾根が緩くなり、とても歩きやすくなってくる。 急坂が多い七種山域の中では、東側から薬師峰へ登るこのコースが最も緩い部類に入るのではないだろうか。 |
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朝日を背に調子良く標高を稼いでいく 自分の性格からすると、とてもじれったく感じた前回のグリーンエコー笠形コースとは対照的と感じるコースだった。 登るにつれて木々越しに七種山が大きく見えてきて、とても良い標高の目安になるし、また励みにもなる。 途中では、七種滝が見えるという枝道が分岐していたが、周囲の木々が育ったせいか見通しがあまり良くなかった。 今回は縦走を最優先としたため、七種滝、七種神社付近の訪問は割愛している。 山行とは別に車で乗り入れることも可能だが、離合場所の少ない舗装林道にはあまり入りたくない。 また今日の山行は想定していたことだが、数え切れないくらいのクモの巣を薙ぎ払いつつ歩いている。 行程後半になると疲れのために腕が鈍り、クモの巣を顔で受ける確立が高くなった。 これ以降、レポ中ではクモの巣に関しては逐一触れないが、初めて自分より他の方が先行された七種槍付近まで、 延々とクモの巣を薙ぎ払っていたことを付け加えておきたい。この作業がイヤな場合は秋口は避けるか、 誰かが先行したことを期待して遅めの出発で歩かれることをお薦めしたい。 |
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7:08 薬師峰南の出合 トラックに岩が目立つようになってきたら、まもなく主尾根を通る縦走路と出合う。 これより、七種槍のずっと南にある353mピークに至るまでの長い道のりを、この縦走路で踏破することになる。 この出合にも、真新しい案内板がしっかりと設置されているが、 以前からお馴染みで見覚えのある古い案内板も共存している。 板坂峠まで縦走したことを昨日のことのように思い出した。出合から南の板坂峠方面は激下りのトラックが続いている。 一方、これから向かう薬師峰方面は比較的緩やかな尾根が続いている。出合からはあと一息だ。 |
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7:14 東側の窓が開いていた 山頂に程近いところで東側が切り開かれて展望を得ることが出来た。 この展望地は記憶に無いので、近年整備されたと思われる。丸太を利用したベンチまで置かれている。 東側の景観は山頂よりもここのほうが楽しめるのではないだろうか。 東側奥には前回登った笠形山が、手前には後ほど向かう七種槍の鋭鋒が美しく見えている。 七種槍は直線距離では近いのだが、実際に辿り着くにはまだまだ遠い道のりが控えている。 この展望地からまもなくニセピークを過ぎると薬師峰山頂に到着だ。 |
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7:25 薬師峰山頂(616m)到着 自分にとって3度目となる薬師峰山頂に到着。 七種薬師とも呼んでいるが、現地表記に従いこのレポでは薬師峰に統一する。 出発から1時間30分で七種三山の一つめのピークに到達だ。 三山の中でも自分にとってお気に入りということで、先は長いがゆっくり滞在したい。 山頂の案内板が新設された以外は特に変わりは無いようだ。 まずは前之庄村によって祀られている薬師様にお参りする。 |
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薬師峰から南方を展望する。 全開とまではいかないが、特に南方を広く見渡すことが出来る。 今日は雨上がりと気温低下によって非常に空気が澄んでおり、半径50km超は見渡せたように思う。 嵩張るのと重いのとで、普段あまり山行では携行しない望遠レンズの出番だ。 |
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明石海峡方向は逆光で霞んでいるが、家島は非常にクリアに見える。 福崎や前之庄の町が箱庭のようだった。 |
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薬師峰山頂(616m) 薬師様から一段高いところに三角点が設置されている。横には真新しい案内板もある。 ここの三角点は磨耗が激しいのか、彫られているはずの文字が全く読めない。 北側も景観が広がっているが、生垣に囲まれているためにちょっと背伸びしないと見渡すことが出来ない。 |
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七種三山、残りの二峰を眺める いずれもとても近く見えるのだが、そこに至るまでの道程は決して楽なものではない。 七種で最高峰の七種山はどっしりした山容、七種槍はあくまで凛として尖がっている。 七種山の肩越しに奥に平らに見えるのは段ヶ峰だろうか。 一通り撮影した後で、一つめのパンを食べたり、オカリナで楽しんだりする。 このまま居付いてしまいたくなるところだが、先の行程も楽しみなので適当なところで出発しよう。 8:01 薬師峰山頂出発 ここからいよいよ本格的に七種三山の縦走が始まる。 縦走路の走る尾根はとにかくアップダウンが激しい。 とにかく急斜面が多いが、丸太階段のような贅沢?な設備は皆無。ロープ場や鎖場はある。 また木を掴む場面も多いので、七種の山を楽しむには手袋は必需品だ。 七種はとにかくワイルドであり、そこがまた自分にとっては好きな要素である。 大事なことはやはりペース配分だろうと思う。常に地形図で先々の状況を掴みながら歩くことを心掛ける。 次の目標は十字峰であり、そこまでは100m下って40m登る。 100mの下りは激下りも含んでおりスリリング、40mの登りは尾根が広がるのでトラックを外さないよう要注意。(経験済み) |
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8:10 西側を眺められる唯一の展望スポット スペクタクルな岩尾根歩きが楽しめる七種槍〜七種山の東側とは対照的に地味な?七種山〜薬師峰の西側の尾根だが、 ここは唯一といってもよい必見の展望地と思う。自分にとっては懐かしい景観でもある。 赤岩(地獄鎌尾根)はなかなか楽しい尾根だったし、その奥には山頂は雑然としているが山容は秀逸の明神山もよく見える。 七種三山縦走は始まったところだが、足を止めてじっくりと眺めを楽しんでおこう。 |
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8:22 十字峰南の出合 赤岩を歩いた5年前と違い、立派な公設案内板が分岐の場所を知らせてくれている。 ここで90度北へ進路を変更する。前回同コースを縦走した6年前はこの少し前でトラックを外してしまい この分岐は通っておらず、しかも十字峰山頂も踏んでいない。今日は初めて正規コースで十字峰を目指すこととなる。 なぜあの時トラックを外したのか記憶が曖昧だが、倒木によってトラックが不明瞭になっていたのが影響したかもしれない。 |
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8:31 十字峰(550m+)山頂到着 迷走した区間もあった6年前はこのピークを踏んでいないので、今回が十字峰初登頂となる。 地形図にはその名の由来となった地形が描かれているが、実際に十字峰に立ってみると何の特徴もない普通の展望無しのピークだった。 地形図をよく見ると、十字峰のピークは僅かに十字の中央から北に逸れているようだ。 ピークからは未踏の西尾根へのトラックが分岐している。こちらもいずれ歩いてみたい。 この十字峰から七種山へ至る行程前半の尾根が続いていくのだが、ここでは無数の倒木に悩まされた苦い経験を持っている。 歩くととても長くて疲れた印象が強いが、今回はそのトラウマを克服するべく、じっくりと堪能して歩きたい。 ということで、十字峰で小休止している間に地形図でこれから歩く尾根を観察しておく。 8:41 十字峰山頂出発 |
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まずは570、580m+ピークへ 十字峰からしばらくは歩きやすい穏やかな尾根道が続く。 このような場面のほうがずっと少ないので、これは貴重なシーン?かもしれない。 とりあえずの目標となるのは570、580m+ピークの双耳峰。 弓なりに北西に進路を変えつつアプローチする。次のピークまでは20m下って40m登り。いずれも珍しく緩斜面だ。 |
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8:57 580m+ピーク すぐ南の570m+ピークはトラバースして、580m+ピークに到着。 薬師峰〜七種山間は展望無しのピークが連なっていて、ここも例外ではない。 やっぱり歩いて楽しいのは七種山〜七種槍の東側のほうで、こちらはある意味自分のようなマニア向きかもしれない。 そこそこ快適に歩けるのはここまでで、これ以降は七種の険しさをたっぷり体感出来る区間に突入する。 |
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険しいアップダウン・パート1(40m下り、60m登り) 580m+ピークを過ぎると、木々に透けて見える地形は険しいものに様変わりする。 地形図で見る以上に激下り、そして激登りとなる。 とにかくスリップに注意して、急坂を下っていかなくてはならない。 向かいには次の目標となる600m+ピークも透けて見えている。 |
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9:14 600m+ピーク 60m近く登り返して、細長い楕円形の600m+ピークに到着。 ここは七種山、七種滝が見える分だけ小さな窓が開いている。 でも6年前に比べて、七種滝は手前の木々でちょっと見えにくくなったような気がする。 七種滝はそこそこの水量があるようで、ここまで轟音が聞こえてくる。 それにしても朝は快晴だったのに、なんだか曇りがちになってきたようだ。 北部から寒気の影響で雲が流れてきているのかもしれない。 この前から氷ノ山に行く機会を窺っているのだが、最近天気運のない自分が行くと時雨に遭いそうな気がしたので、 ぎりぎり南部に入っていそうな七種に決めたという経緯がある。 |
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険しいアップダウン・パート2(60m下り、60m登り) 七種滝から響いてくる轟音で一息ついてから、次のアップダウンに挑んでいく。 パート1に続いてなかなかハードなアップダウン。 前回はこの辺りはモロに倒木帯に入っていたのであろうか、 ここを歩いた記憶が全く無い。険しい尾根上でルートを外したというわけではなく、 おそらく倒木が整理されたことにより森の景観が変わったのだろうと思う。 |
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9:32 600m+ピークの西側を通過 次の目標にしていた600m+ピークは西側をトラバースして肩透かしを食う。 ピーク上は通らなかったが右上方に目視出来る範囲内を歩いたので、省エネ出来たのは数メートルだけと思う。 600m+ピークを過ぎると、この縦走尾根のもう一つの特徴である複雑な地形エリアに突入していくことになる。 6年前は無謀にも地形図無しで歩いたことから、 精神的にすごく不安になった自分にとっていわく付きのエリアである。 |
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植物性豊かな590m+コル 600m+ピークを過ぎると、トラックはいきなり90度左折して西へと向かう。 これが6年前に七種山へ向かうつもりで北へ歩いていた自分がすごく違和感を覚えた理由と思う。 今回は先々の様子を掴みつつ歩いているからこれは想定の範囲内であって、あの時よりは進歩出来ただろうか。 ここのアップダウンは10m下って、40m登りというそこそこのレベルだが、 その代わりにヤブっぽいコルの通過を強いられる。それだけならまだ良いが、ここはクモにとっても狩り場のようで、 本当に数歩単位でクモの巣が密集している。立派な網を張り巡らしたクモには悪いが、 ビリビリと網を破る音が何だか○○○を破る音と似ているなと、山行中には不謹慎なシーンを想起してしまった。 |
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9:46 630m+ピークすぐ側を通過 ジャングルっぽい590m+コルの後、40m近くの激登りを経て630m+ピーク付近に到達。 前述の600m+ピークと同様に目視出来る距離で左上方にピークを確認できる。 ここで再び進路は北西から北東へと変わる。 あえてピークを踏まないことで、自然に北東へ向きが変わるように仕向ける意図をトラックに感じる。 ここからしばらくは急な登りは無いようで、ほっと一息つける。 |
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630m+ピーク北辺付近。向かいには七種山へ向かう尾根が横たわる この辺りは激しいアップダウンは小康状態だが、代わりに始終進行方向が変わる。 この辺りまで来ると、右手に588.6mピークが目立って見えるようになる。 6年前の自分はこれを七種山と早合点し、なかなか辿り着かないと無用に焦る原因を自分で作ってしまった。 七種山はこの588.6mピークの更に奥の谷を隔てた向こうに控えている。 ここからだとまだ遠い。 |
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10:00 580m+の谷状を通過 前述の630m+ピーク北辺からあえて尾根を外して急降下。 珍しく谷状のような地形に降り立った。地形図を見ると七種滝の源流部に相当する谷の一つと思われる。 谷には水は流れていないが。 物音一つない静かな谷で5分程度小休止をとった。 ついでに方向確認をしてみると、再び尾根に乗り上げる進行方向はほぼ北を指している。 |
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再び縦走尾根に回帰 谷から僅かに登って再び縦走尾根へ。ここからは概ね北東へ向けて尾根を歩くこととなる。 尾根に回帰したところではロープで塞がれ、七種山から歩いてきた場合には谷に下りるようにと誘導している。 あえて尾根から外れて谷に降りる場面であるから、すごく親切な表記ではある。 |
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588.6mピークを右に見やりながら縦走継続 尾根に回帰したところからは標高差があまりない区間がしばらく続く。 自分の記憶が正しければ、6年前のこの辺りは倒木が折り重なるようにして倒れ、 地面に足を付けることが不可能な状態になっていたはずだ。 あの時は八艘飛びのように倒木の海を越えたような感じだった。 当時から6年経った今、まばらになった植林や必要最小限に整理されて 横たわったままの倒木からその名残を見ることが出来る。 588.6mピークは主峰の七種山にさえ無い三角点のあるピークだ。 地形図を見る限りでは到達するのは難しくはなさそうだが、正規のルートは無いようだ。 いずれは踏査してみたいと思う。 |
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10:29 縦走路・七種神社コース出合 比較的標高差の少ない尾根がしばらく続いた後で、一つめの七種神社下山コースが分岐する。 6年前、ここまで辿り着いてすごくほっとしたのを思い出した。 麓の七種滝から七種山へは2本のトラックがあって、七種山のみ登る場合でもピストンは避けることが出来る。 ここから分岐するコースはまだ歩いたことがないので、いずれ滝見物の際には試してみよう。 七種山にだいぶ近づいてはきたものの、まだ少し距離がある上に出合からは激登りが始まっており、 ちょっと気が滅入る場面でもある。登りは約50m。これを乗り越えると七種山の手前には大きなアップダウンは無くなる。 |
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10:45 縦走路・七種山出合 今日のサークルトラックのちょうど折り返し点にあたる、七種山北の出合に到着。 大きな切り株の倒木がそのまま残っていて、04年の台風の猛威を今だ伝えている。 出合の道標には七種槍の名も見えてきて、七種三山を一周していることへの実感が湧いてくる。 ここから七種山へはもう近いが、それでも楽に辿り着ける標高差と距離ではない。 行程前半最後の登りを前にして、この出合で5分程度小休止をとる。 |
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縦走尾根を外れ、七種山へ 七種三山の主峰である七種山は縦走尾根の途上には無いため、前述の出合発着のピストンで立ち寄ることとなる。 出合(630m+ピーク)から七種山までの標高差は約50m。七種山へ近づくにつれて急斜面になっていく。 倒木はかなり整理されてはいるものの、屈んだり跨いだりする場面が連続する。 足がもう少し長ければ快適にクリアできただろう。 薬師峰からの縦走の疲れもそろそろ感じ始めてきたこともあって、ここは焦らずじっくりと登っていく。 |
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11:04 雪彦山大天井岳を遠望 七種山へかなり接近してきたところで、久々に周囲の景観が大きく広がってくる。 振り返ると前月のお盆のくそ暑い時に登った雪彦山大天井岳の岩峰がくっきりと見えている。 北からは途切れることなく雲が流れてきており、今後通り雨程度はあるのではないかと予想された。 |
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11:06 七種山山頂付近の出合 行く手が明るくなってきて山頂が近い感じがすると、七種神社から登ってくるトラックと合流。 こちらは既に何度か歩いており、途中には展望の岩場もあるなかなか良いコースだ。 この出合を過ぎるともうそこが山頂だ。 |
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11:07 七種山山頂(683m)到着 久しぶりの七種山山頂に到着。薬師峰経由で来ると本当に遠いなと感じる。 山頂の様子は6年前と大差ないが、山頂広場の周囲の草木が徐々に育ってきているように見える。 七種三山の主峰という位置づけでもあるピークなのだが、残念ながら七種山には三角点は無い。 ここでは山頂よりも一段下にある、つなぎ岩がお気に入りのスポットとなっている。 七種山とつなぎ岩との割れ目を慎重に越える。 前回から6年経って割れ目が広くなっている?いや気のせいだろう。 |
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七種槍へ通じる長大な尾根を眺める つなぎ岩からはこの後引き続いて縦走することになる東側の尾根を広く見渡すことが出来る。 552mピークで屈曲して七種槍までアップダウンを繰り返して至る山岳景観はなかなかのものだ。 七種山から七種槍へ至る尾根は比較的よく歩かれている人気のある尾根だが、 展望が開けて楽しくなるのは七種槍を過ぎてからで、それまでは西側の尾根同様展望は殆ど無い状態で終始する。 いつまでもつなぎ岩に居たくなるが、まだまだ先は長いのでほどほどで切り上げる。 七種山山頂に戻り、2個目のパンを食べて行程後半に備える。 11:34 七種山山頂出発 出発しようとしたら、日陰を選んで休まれていたご夫婦のハイカーと出会う。 一旦は自分が先行するのだが、こちらの方々とは七種槍で再会することとなる。 七種山から七種槍へ向かう場合、その中間付近にある380m+コルまで延々と下りが続くという、 下り好き?の自分にとってとても楽しみな区間が始まる。 七種山北の出合(630m+ピーク)までピストンで戻って、七種槍方面へと向かう。 しばらく激下りが延々と続く。逆向きに歩いたこともあるが、長い長い登りだった。 |
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11:54 552mピーク上の出合 七種山山頂から20分で552mピークに到着。七種槍へはここから南東へ向かうのだが、 北へ派生するほうには「市川町」の名前が。以前は木で塞いでいただけだった記憶があるが、 こちらのほうへもいずれは歩いてみたい。 552mピークで数分小休止をとる。 |
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七種山から延々と続く急坂 6年前のリトライも兼ねていた薬師峰を含む行程前半とは違い、 ある程度ポピュラーな七種槍を含む後半はそれほど緊張感はない。 その代わりに増していく疲労感との戦いとなる道程でもあるのだが。 ともすれば、さっさと通過してしまいかねない区間だが、 それでもこの長い急坂を下る場面を1枚でも撮っておこうと撮影した。 |
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尾根の東側が伐採されている 七種山より延々と下りが続き、そろそろ380m+コルに到着するかというところで左側に伐採地が広がってきた。 6年前の記憶を辿っても、このようなところは無かった気がする。 伐採された斜面に沿ってネットが張られているが、倒れたネットでえらいめに遭った日名倉山での山行を思い出してしまった。 なんにしても伐採されたのは東側だけで、道理でつなぎ岩からは見えないはずだ。 |
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12:13 縦走路・小滝林道下山コース出合1 七種山から300m急降下し380m+コルに辿り着くと、エスケープルートとなる小滝林道へ下るトラックが分岐する。 尾根から小滝林道まで等高線の間隔は狭く、難路が想像されるが距離は近く標高差は40m程度。 エスケープとしてはやはり使えそうだ。 この時、(一時的だが)小雨が降っていたこと、そしてやはり足に疲れが出てきたことなどから、 もう少しのところで小滝林道への下山コースに誘い込まれるところだった。でもどうにか縦走を完遂させる意志が勝った。 |
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12:15 縦走路・小滝林道下山コース出合2 せっかく下山への誘惑を振り払ったところだったが、程近いところにもう一箇所小滝林道への出合が新設されていた。 「本当に下山しなくてよろしいですか?」と念を入れて聞かれているような心境だったが、 慣れてはいても今日のハイライトとなるシーンを残して下山するわけにはいかないと思い直して縦走を継続する。 でももし小滝林道へと下ってしまったら、退屈な長い林道歩きを残すことになるので何とも締りの悪い山行となってしまうだろう。 |
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12:23 430mピーク 多少疲労感はあるものの、縦走を継続して正解だった。 小雨は一時的なものですぐに止んだ。 380m+コルから50m登り返して、430mピークに到着。 行程前半に比べると地味な登りだが、疲れてきた足にはそこそこ堪える。 430m標高点ピークは展望皆無だが、木々越しに七種槍が見えていて励みになる。 ピークの上でトラックは少し西向きに曲がって続いていく。 430mピークから七種槍の中間付近でちょっとヒヤリとすることがあった。 正体不明の動物の唸り声が確かに程近い距離で2度聞こえたのである。 これはクマか!と思い、クマ鈴だけでなく持っていた三脚を拍子木の要領で大音量で打ち鳴らした。 いつの間にか物音がしなくなったので、そのまま騒音を出しつつ通過した。 足音も聞こえなかったし、姿も分からなかったので、正体は不明のままとなっている。 予想外の緊迫した場面に遭遇して気疲れも加わったが、 七種槍への激登りが始まる頃になると、いつしかそんなこともすっかり忘れていたようだ。 こんなに急だったかなと思うくらい、疲れてきた足にはかなりハードな“槍”への登りだった。 でも地形図で等高線の混み具合を見ると、激登りのトラックが続くことも仕方がないかなと思う。 |
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13:02 七種槍山頂(577m)到着 山頂直下の急斜面に喘ぎつつようやく七種三山最後のピークに立った。 方角によって多少緩急の差はあるものの、この七種槍はあくまで尖がっているので、 山頂の周囲の斜面の険しさは他の山々の群を抜いている。 写真では山頂を目いっぱい写り込むように撮っているが、本当にこれだけの空間しかない。 周囲を雑木に囲まれているため展望もあまり開けないが、 唯一笠形山方向にだけ窓が開いているのも6年前と変化はない。 自分としては意外にも三山の中では最も平凡な山頂かなと思う。 到着直後は小雨がぱらつくような天候だったが、山頂に居る間に晴れてきた。 撮影の合間に3個目のパンを食べて行程終盤に備えておく。 自分が山頂に滞在している間に前述のご夫婦、そして単独男性が続々と到着される。 13:20 七種槍山頂出発 七種槍山頂は程ほどにして出発する。 というのも、この後の区間が七種三山縦走の中で最も楽しいところだからだ。 以前に既に詳述していることと、ここまでの4分の3周の疲れもあるが、 6年ぶりに歩くことできっと足が止まる場面が多くなると思う。 |
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13:25 展望の岩尾根へ突入 七種槍山頂から少し南へ向かうと途端に周囲の展望が開ける。 朝方歩いた薬師峰が谷の向こうに大きく見える。同日に踏破したピークを再び間近に見るというのは、 普段の山行にはあまり無いケースであって何ともいえない気分がする。 七種三山の尾根歩きは、七種槍以南に見どころが集約されているといっても過言ではない。 ここを最後に残すために時計回りに歩くのが順当な選択と思う。 以前に何度か歩いていても、だいぶ疲れてきてはいても、やはり撮影せずにはいられないところだった。 撮影に忙しくて急に進行速度が遅くなったので、ここで前述のご夫婦の方々が先行された。 今日、山行中に他の方とお会いしたのはこれが最後となった。三連休初日とはいっても、意外と静かな七種だった。 |
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13:50 480m+ピーク「小槍」の北尾根 七種槍から南向きに歩くと、多少の登り返しはあるものの概ね下りの岩尾根歩きとなる。 480m+ピーク「小槍」近くから振り返ると、このようなアルプス的な景観が広がる。 多少は見慣れているはずだったが、6年ぶりに眺めて素直にちょっと感動した。 |
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13:53 480m+ピーク「小槍」 小槍のピークは至って平凡。道標に「野外センター」が現れ始め、長い縦走にも終わりが見えてきた。 小槍で尾根はやや東寄りに向きを変える。 南向きなので全体的には下りだが、疲れた足には下りでもちょっと辛い。 脚力が弱まってきているのを感じる。 この区間はちょっと暑くなるのではと予想していたが、 ちょうど自分が歩いていた時間帯は曇りがちになっていて涼しかった。 |
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14:15 420m+ピーク「天下台」 七種槍以南の展望の岩尾根の中で、中間付近にある420m+ピーク「天下台」に到着。 ここからは残る区間の全貌を見渡すことが出来るが、これだけ長かったのかという思いになる。 自分にとって七種槍以南は歩いて楽しい区間であり、距離以上に短く感じていたのかもしれない。 とはいっても、行程終点付近にある田口池が見えていることが同時に励みにもなる。 ちょっと一息ついてから再び始まる激下りに挑んでいく。 七種には“急”の付くアップダウンしか存在しないのかという思いになる。 |
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14:20 393.4mピーク 今日3箇所目で最後の三角点ピークとなる393.4mピークに到着。 三角点から少し離れたところでは、広く展望を見渡すことが出来る。 ここで数分小休止をとりつつ、残りの行程を再確認しておく。 しばらく下りが続くが、送電線をくぐる前後には最後の登り返しがある。 |
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14:35 縦走尾根の終わりが見えてきた 本来ならばとても楽しい区間ではあるのだが、だいぶ疲れてきて早く下山したいという思いが強くなってきた。 麓には駐車地としている野外活動センターも見えてきて、長い縦走もようやく終盤に差し掛かったことを知らせてくれる。 その前には尾根を外れるポイントでもある353mピークへの登り返しを乗り越えなければならない。 送電線の手前に290m+コルがあるので、緩急織り交ぜながらの60mの登りとなる。 送電線といえば、少しでも早く原発事故の収束が実現出来ることを切に願う。 「安全神話」なんていうものは崩れるためにあることを、阪神大震災の時に既に思い知らされていたのに。 大津波を想定していなかったことは、不十分な救命ボートしか積んでいなかったタイタニックの事故と通じるものがあると感じる。 人の手に余る究極の危険物を取り扱っている割には、緊張感に欠け過ぎているのではという思いがする。 それと今の頼りない民主党政権を擁護する気は無いが、原発事故に関していえば自民党の責任のほうが遥かに重い。 おバカな前経産大臣の小事のことなどで叩くヒマがあるなら、事故の収束でもっと能動的に動いてもらえればと思うが・・。 |
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14:49 353mピーク付近にて どうにか最後の登り返しもこなして、まもなく353mピークに到達しようとする頃、 振り返ると朝から歩いてきた七種三山を一挙に眺められる景観を楽しむことができた。 自分にとって初めて見る景観ではないが、実際に歩いてきた山々を眺めるのはやはり気分が違う。 とはいえ、もうかなり疲労の度合いが濃くなってきて、撮影時も座り込んでしまう状態だったが。 |
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七種三山遠望 かなりの充実感と共に眺めた七種三山揃い踏みの景観だ。 こうしてみると三山はとても近くに見えるのだが、それは目の錯覚であることを身をもって体感した。 |
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14:53 353mピーク 薬師峰の南で縦走尾根に乗ってから約8時間。 長かった尾根歩きもこのピークを持って終了。ここ以南も普通に歩いていけそうな雰囲気だが、 ロープを張ることによって安易に立ち入らないようにされている。 山麓に下る前に今一度、七種三山を眺めて一息つく。長かった。 でもここで気を抜くのはまだ早い。353mピークからの下山ルートもなかなか険しい下りだ。 しかも岩盤に砂が浮いていて滑りやすい箇所も多い。もう脚力がだいぶ鈍っているので、 いつものように駆け下るわけにはいかず、ゆっくりと慎重に下っていく。 麓の野外活動センターまでの距離は約700m、標高差は約200m。 下るにつれて田口池や、その湖畔で遊ぶ方々の姿も見えてくる。 田口池は西に傾いた斜光に照らされて“エメラルド・レイクス”と呼んでも遜色のない美しい光景で目を楽しませてくれる。 いずれ1週間程度休める機会があれば、本物のエメラルド・レイクス(北島、トンガリロ国立公園にある)を眺めに久々にNZに山歩きに行きたいな、 などと考えつつ滑り下っていく。 |
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15:11 七種槍登山口 延々と続くかのように思われた急坂を経て、ようやく田口池の東側の谷奥にある登山口に降り立った。 ここまで来ると田口池の近辺に居られる方々の声まで聞こえてくる。あとは湖畔を歩いて駐車地へと戻るだけだ。 |
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田口池(七種池) 湖畔でススキが揺れる様は涼しげでとても良い。夏嫌いの自分が好きな秋がやってきたなと実感する。 田口池は人造湖でありながら、あくまでも澄み切った水で満たされている。 湖畔歩きは長かった七種三山縦走のフィナーレに相応しいと思う。 15:22 野外活動センター到着 出発から所要9時間30分でサークルトラックを踏破した。 山中では3人の方と出会ったが、駐車場には自分の車しか停まっていなかった。 かなりの達成感と心地良い疲労感に包まれて家路につく。 翌日から7日連続で仕事だったが、そんなことは次の日から考えればよいことで、 とにかくこの日は充実した休日となった。やはり七種は良い山だ。 〜 終わりに 〜 七種三山を一挙に巡るサークルトラックは、途中で車道に出るようなこともなく、 大部分が山道のみで占められる稀有の縦走路となっています。 ただ実際の距離以上に険しい道程であることは間違いないでしょう。 体感的には11kmどころかもっと歩いたような疲労感でした。 あえて例えていうなら、六甲縦走で須磨から摩耶山へ辿り着く頃の疲労度に近いと思います。 また縦走路にはいくつかのエスケープルートがあるので、天候の急変等の事態にも対処出来ることも心強いです。 七種三山の周辺には他にもいくつかのルートが接続しており、 色んなコースバリエーションが考えられます。また近い将来歩いてみたいと思います。 |
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行程断面図です![]() |