05年11月18日(金) 晴れのち曇り 野外活動センター〜七種山〜七種槍〜野外活動センター 1ヶ月ほど前に七種薬師から七種山の難路を歩いた。今回は残る東半分の七種山から七種槍を縦走する。 この山域のハイライトともいえる区間ということで非常に楽しみである。せっかくの休みだが思いっきり早起きして夜明けと共にトランピングを開始する。 6:12 毎度お馴染みの野外活動センターの駐車場に到着。まだ薄暗い。 6:23 準備を整えて出発。まだ山歩きには暗いが、長い林道を歩いて七種の滝に着くころには明るくなっているという作戦である。 |
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雄滝 長い長い退屈な林道を歩いているとようやく薄明るくなってきた。 今年の秋は全然雨が降らないが、雄滝は水がしっかりと流れていた。 |
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弁慶ののこぎり岩 6:51 大河ドラマ「義経」でタイムリーな名所。本当にのこぎりですぱっと 切ったように見える。 ちなみに義経は日本人には人気があるが、あまのじゃくの自分には 将来を見通す目が無いのと、家来と静御前が気の毒という印象のほうが強い。 |
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太鼓橋 7:00 約40分でようやく林道終点に辿り着いた。ここからが本番である。 |
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虹ヶ滝 水量は少ないが中央部はしっかりと流れ落ちている。 この辺りは岩場を削ったり、石積みの階段道があったり、 非常に歩きやすく整備されている。古来より七種神社への参道として 多くの人が利用していたのであろう。 |
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七種の滝 7:13 前回、七種薬師から七種山を歩いた時は滝壺まで行かなかったが、 水の無い七種の滝をまず見ておこうと思った。 ちょろちょろと流れているに過ぎないが、真下に立ってみると本当に落差の ある絶壁で壮観である。これはぜひとも瀑布の状態の七種の滝を見て みたくなった。梅雨時や台風後を狙ってみよう。 |
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7:19 水の無い七種の滝を堪能した後、七種神社の境内に登ってきた。 ようやく日が昇ってきて、谷を明るく照らし出した。 前回難路で悪戦苦闘した七種薬師が意外なほど近く見える。 |
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暑くなってきたので境内で上着を1枚減らしてから、本格的な 七種山への登りに取り掛かる。滝の右手の岩場をよじ登る感じの 急登である。ロープに頼らなくても登れるが、使ったほうが楽に登れる。 |
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7:35 七種の滝の上にある分岐に到着。急登に耐えるような人生に思いを めぐらしながら登ることにする。分岐からいきなり倒木がお出迎え。 高さがあるので下をくぐった。 |
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七種山へは一貫してやや急な登り。本日の行程中最もまとまった 登りである。ぐんぐん高度を上げていくのが気持ちよい。 |
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展望台 8:02 七種山山頂南側にある随一の展望スポットに到着。素晴らしく 空気が澄んでいる!播磨平野の低山の連なりと、その向こうに淡路島が くっきりと見える。眺めを楽しむのは山歩きをしていて最も至福の時間。 |
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![]() 展望台 この素晴らしい眺望はあなたへのプレゼントです。(山頂まで110m) 兵庫登山会 |
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右に七種薬師、左にこれから向かう七種槍。いつまでも眺めていたいところだが、まだまだ先は長いので腰を上げることにする。 |
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七種山山頂西の分岐 8:18 七種薬師、七種槍へ向かう尾根道と合流する。ここまで来れば 七種山山頂はもうすぐそこ。 |
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七種山山頂 8:20 北側に展望が広がる山頂に到着。朝早いせいか誰もいない。 倒木なども1ヶ月前と状況は変わっていない。 空気が澄んで展望が素晴らしいので、まださほど疲れていないが長めに 休憩時間を取る。 |
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つなぎ岩 山頂で休むより、北に少しだけ降りたところにあるつなぎ岩で休むのが お薦め。遮るものがなくより広い展望が楽しめる。 山頂側の亀裂も含めて、周囲は絶壁になっているのでくれぐれも足元には 気をつけなければならない。 |
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![]() 北の景観。雪彦山をはじめ、山また山の景観が広がる。中央にはこれから下る尾根が至近距離に見える。 |
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![]() 東の景観。これから向かう七種槍の鋭鋒がとにかく印象的。遥か眼下には市川付近の町も見える。 |
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8:53 七種槍とそれまでに続く細い尾根を見定めて、つなぎ岩と七種山山頂を後にする。分岐は直進して倒木で荒れ果てた尾根を緩やかに下る。 今回の行程ではここだけだが、前回の七種薬師から七種山までは延々と倒木との格闘に悩まされた。 本来の三山縦走を快適に出来るようになるのはいつのことだろうか。 |
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9:00 七種薬師から七種槍を周回する尾根に合流。 ここから七種槍へ向けての急坂が始まる。 ようやく未踏の区間であり、非常に楽しみ。 |
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9:15 転がるように下ると北へ向かう道が分かれる分岐に到着。 ここで七種槍のある南東へ向かう尾根に進む。 道標と北への道は木で塞がれており間違うことはない。 |
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分岐までの下りも急だが、この下りが急な上に長い。 七種槍から七種山へ向かうと、ここを登らなければならない。 一度挑戦してみたい気もする。 |
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七種山山頂とつなぎ岩が見えた。つなぎ岩は絶壁に張り付いている ように見える。あの上に居たのかと思うとちょっと怖くなる。 |
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9:43 下りに下ってようやく小滝林道へ下るトラックとの分岐に到着。 たくさんの道標がまるで洗濯物のようにロープに吊られて 非常に賑やかである。絶対に間違いようがなくて素晴らしいとは思うが、 一つしっかりした道標を設置したほうが良いのではと思う。 これでは何だか物干しみたいな光景である。 |
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小滝林道への分岐を過ぎると小刻みにアップダウンを繰り返す。 七種槍へ向かう尾根道は殆ど森歩きで、眺めを楽しめるところは殆どない。 しかし静かな長丁場を黙々と歩くのは充実感に満たされる。 |
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トラックは明確で尾根を辿るだけなので迷うことはない。 木々のざわめきと鳥の鳴き声を聞きながらの楽しいトランピングとなる。 |
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何度かミニピークを越えた後、今度こそ七種槍への急登が始まる。 しかしそれ程長くはなく、すぐにピークが近づいてくる。 |
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ピークの手前からは踏み跡が木々の間を縦横に走り惑わせるが、 とにかく高いところへ登っていけばそこが七種槍山頂である。 |
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七種槍山頂(こうじゃが峰) 10:38 七種三山の最後のピークに遂に到達。木々の向こうに七種薬師が透けて見える。 東側のみの展望が楽しめ、他は木々に囲まれたピークだ。台風で雑然としている 七種山と違って、とても整然とした印象を受ける。 ちなみに七種槍は愛称であり、正式にはこうじゃが峰というようだ。 でも七種槍のほうがかっこいいので、このHPでは七種槍で統一することにする。 |
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東側は市川付近の町並みと、その向こうには笠形山がよく見える。 市川沿いを登っていく国道312号はいつもスキーに行く時に通っている道。 これからは七種槍の鋭鋒に気づくようになるだろう。 |
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10:55 七種槍山頂からは、一旦登ってきた時と同じトラックを少し下り、 ピークを西から巻くように南へ進む。 |
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すぐに今日のハイライトとなる展望の岩尾根の区間が始まる。 周囲の展望が開け両側は絶壁。非常に高度感あるロケーションに早変わり。 興奮と感動に包まれる。しかしやや雲が広がってきてしまった。 北部の時雨雲が流れてきたようである。 |
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七種山遠望 あそこから歩いてきたのかと、また充実感に満たされる。 それと左の七種薬師へ向かう尾根の向こうに、小明神を従えた明神山のピークの 部分が少しだけ見える。 |
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雑木林、岩尾根が交互に現れて、本当に楽しい区間である。 高いところが大好きな自分にはたまらないところである。 これはまたぜひ逆向きでも歩いてみなければ。 |
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楽しく歩いているうちに前方にそこそこ大きなピークが見えてきた。 あれが通称「小槍」といわれているピークであろうか。 |
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ロープが張られている、なかなかハードな区間。 両側は本当に絶壁でスリル満点。楽しくてしょうがない。 |
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七種槍 振り返って見ると先ほどまでいた、七種槍の全貌が広がる。 この七種山〜七種槍の縦走路は本当に素晴らしいトラックだ。 トランピングが国民的スポーツのニュージーランド人に紹介しても 満足してもらえるレベルだろう。 |
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その後も幾度かミニピークを越えていく。本当に長丁場で健脚向きの トラックというのがよく分かる。途中に小規模な山小屋でもあれば、 2日に分けて歩いてもよいだろう。実際、グレートウォークと呼ばれる メジャーなトラックは、半日歩いて午後はハットでゆったり過ごしても 充分行程を消化できる。 |
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七種槍から離れるにつれて、雑木林の区間が長くなっていく ような気がする。しかしこの区間に植林は無く、歩いていてとても 落ち着く良いトラックだ。 |
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トラックは細くなってブッシュが目立つようになってくる。 しかし明確で迷うことはない。 |
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再び展望が広がった。相変わらず前方に尾根が続いている。 高度は下がっているようで下がっていない。本当にアップダウンの 連続で、本当に歩き応えがある。 |
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ブッシュに触れながらのトランピング。シダが覆っていて 本当に良い雰囲気だ。素晴らしい。 |
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展望地に辿り着いた。ようやく野外活動センターと七種池が近づいてくる。 |
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しかし尾根はまだまだ続く。送電線の少し先まで、 まだ歩かなければならないようだ。少々疲れてきた。 しかしなかなかの景色だ。鉄塔が無ければいうことはないのだが。 |
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鎖による手すりが設置されている岩場を通過。 この直前、普通に尾根を進んでいたら、絶壁に行き当たってしまった。 少し手前で尾根の右下へ降りていくルートを辿る。 自分撮りをしたかったが、バッテリーが残り少なくなってきた。 前半に撮りすぎてしまったようだ。 |
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西には七種薬師がよく見える。以前に登ったので、トラックがどこにあるのか よく分かる。なかなかに険しい尾根を登っていたのである。 |
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野外活動センターがかなり近づいてきた。歩いている人も見える。 しかし下山ルートはまだ少し先。 |
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13:12 市川町へ下る分岐に到達。腰を下ろして一休みする。 |
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最後のほうは高低差が少なく、快適なトラックになっている。 落ち葉を踏みしめながらのんびりと歩いていく。 |
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下山前の最後の登りを終えて振り返ると、七種槍と七種山が見事な 競演を見せてくれる。本当に絶景だ。素晴らしい。 それだけに美観を損ねている鉄塔の存在が残念でならない。 これさえなければニュージーランド人にも自信を持って紹介出来る 素晴らしいトラックなのに非常に遺憾である。 |
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13:23 鉄塔付きの絶景を楽しんだ後、すぐにテープでとおせんぼされた ところに辿り着いた。ここから下へ向けてトラックが始まっている。 南へも明確な踏み跡が続いているが、どうなっているのだろう。 非常に気になる。それにどうして入らないようにしているのだろう。 |
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噂に聞く野外活動センターから尾根への急登のトラックを 下っていく。滑りやすいのでゆっくりとしたペースだ。 このトラックを逆向きに歩くと、この部分と七種山への急坂の 2箇所が難所に変貌する。いずれ挑戦してみよう。 |
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前方に七種池を時折見ながら雑木林の中を下っていく。 |
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池の少し奥で平地に降り立った。長かった縦走の達成感に浸りながら、 池沿いのトラックを歩いて駐車場すぐ南の入り口に到着。 13:50 野外活動センターに到着。撮影、休憩も含めた総所要時間7時間38分。 途中で誰一人も出会わず、本当に静かな山歩きとなった。 |
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この七種山、七種槍の縦走路はお気に入りの一つになった。今度はスキーシーズンが終わった頃逆向きに歩いてみよう。 |