「雪彦山・ドロカベコース」 2014年 7月 6日(日)

国土地理院地形図
 : 25000分の1 「寺前」




 〜 はじめに 〜

 1ヶ月前に母をガイドして雪彦山を訪れたばかりですが、
やはりここは夏前に単独で集中してトレーニングしたくなる山です。

 今回は前夜まで雨が降っていて登山道はウェット。
行動中には降雨こそありませんでしたが、同じ山でも天候が悪いと難易度が上がるということを再認識した山行となりました。

 この山行にて、雪彦山一般登山道で最後まで未踏だったドロカベコースを踏破することにしました。
地面の状況によりますが、まさにその名のとおりにドロドロになる箇所が待っていました。

 ドロカベコース以外は何度となくレポで採り上げていますので、さらっと流してまとめています。
なおいつものパターンで、下山地とする大曲に自転車を予めデポしておきます。








 行程概要 (山中のルートは不正確です)


 5:25 雪彦山登山口出発

 蒸し暑い梅雨時期なので特に早発することが大事と思う。








朝から湿度100%に近い状態だった出雲岩コース








 5:58 展望岩

 初めて大天井岳が見えていない展望岩だった。
ここで10分弱小休止。








 6:41 出雲岩

 15分程度小休止している間に小雨が・・・と思ったら、どうやら木々から垂れてきた水滴だったよう。








濡れている岩場はいつも以上に気を遣った








足場の選択は慎重に、登山靴のフリクションを効かせて登る








 7:33 雪彦山大天井岳(811m)到着

 雲から突き抜けることを期待したけど、ガスガスで何も見えない大天井岳に到着。




 7:50 雪彦山大天井岳出発








 8:00 地蔵岳ルートで下降開始

 何度となく登り降りしているが、いつになく緊張感漂う中下降を始める。












 8:11 ゆっくりと上部の鎖場を降りる




 地蔵岳より下方に降りてくると、地蔵岳にクライマーの方々が取付いているのが見えた。
自分も高いところは好きなのだが、見ているだけで充分にスリル満点の光景だった。




 8:44 虹ヶ滝分岐

 1ヶ月前の母を連れての山行において、人生初めてヒルに憑かれてしまった。
ということで今回は小休止もせずに沢沿いを登りに掛かる。

 沢沿いの急登も今日は足場が悪い。これは下りでは緊張しそうだ。








 8:54 新下山道分岐

 ここから沢沿いを離れて再び急登の始まり。








新下山道を主稜線へ向けて登り返し








 9:34 主稜線に復帰

 新下山道は本当に登りごたえがあり!








10:04 三角点「雪彦山」ピーク(915m)

 相変わらずガスガスの状態で、暑さは全くなく意外に快適な主稜線だった。




10:14 三角点「雪彦山」ピーク出発








10:27 ドロカベコース分岐(860m+コル)

 いつもなら鉾立山へ登りにかかるところだが、ここで初めてドロカベコースへ踏み入れる。








ドロカベコースはいきなりロープ場に

 コルを離れると最初だけは緩い下りなのだが、すぐに急坂になっていった。
しかも足場が柔らかいのでズルズル滑る。ポールは全く役に立たず、前もってザックに収納しておくべきだった。

 しばらくは足場の悪い激下りが続く。ロープも泥水で汚れており、すぐに手も足もドロドロの状態になった。








10:40 源頭部の激下りを終える

 860m+コル直下はかなりの急斜面であり、今日のコンディションでは難所だった。
沢は下りのほうがルートファインディングが楽ということでこの行程を考えたが、結果的には登りで歩くべきだったかもしれない。

 とはいうものの横にせせらぎが現れだすと激下りは一段落する。
ここで今後の安全を期すために、ポールをザックに収納して小休止をとる。








沢を横切り左岸へ移る

 写真で見る限りでは分かりにくいけど、細い踏み跡がしっかりと付いている。
この後もしばらく滑りやすい激下りが続く。足場もたっぷり水を含んで柔らかくなっており、本当に油断大敵な状況だった。








左岸側から別の沢が合流してくる

 一旦これまで並走していた沢に下って中洲に出る。
マーキングも豊富で容易に沢床を辿ることが出来た。








左岸、右岸へと渡渉を数度繰り返す。ここは右岸から別の支谷が合流してきている。








次第に沢は緩やかになり、明るく広くなっていく。そろそろメインルートと合流しそうだ。








11:10 ドロカベコース分岐

 見覚えのある分岐が見えてきた!
860m+コルから下り始めて約40分。鉾立山を踏んでぐるっと回り込むメインルートよりはかなり所要時間を短縮出来るコースだった。
但し地面が乾いている時のほうが快適に歩けると断言できる。

 未踏のドロカベコースは踏破したが、虹ヶ滝へ下るまでの気を抜けない激下りが控えている。








11:29 地蔵岳を見上げて小休止

 虹ヶ滝からの最後の激登りを終えた。縮小した写真では分からないが地蔵岳ではクライミング中の方々が数人見える。

 ここからは緩い下りで大曲へ。








11:41 大曲  林道にある展望箇所より眺めた雨に煙る雪彦山。 自転車でダウンヒル中にパラパラと降り始めた。 

 約6時間もの緊張感ある山行を終えた。
自転車を用意する前に脚を見てみると、登山靴の上にヒルが3匹乗っていた!
前回よりはしっかりとヤマビルファイターを振りかけていたが・・。
トレッキングポールの石突きでつつくなどして振りほどき、ここぞとばかりに前回のリベンジとして全て踏み潰しておいた。

 車に戻って靴下を履き替える時はドキドキだったが、今回は憑いているヒルはおらず被害は無かった。




 〜 終わりに 〜

 何度も歩いている雪彦山でこれほどの緊張感を味わえるとは思いませんでした。
悪天候の山行を経験しておくのも悪くはないと再認識しました。
歩行距離自体はたった5kmほどなのに、所要時間は6時間超掛かっていることが難路を物語っているように思います。
この後は雪彦温泉で疲れを癒してから帰宅しました。
温泉の入場料が2014年3月から100円値上げで800円になっています。
良い温泉ですが貧乏性の自分には入浴するのにちょっと気合が要ります。








行程断面図です




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