「後山・一般コース、おごしきコース(松の木公園起点)」 2013年 6月22日(土) |
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国土地理院地形図 : 25000分の1 「西河内」 〜 はじめに 〜 ここ数回は以前に歩いたことのある山でのボッカを重ねていますが、 今回は県下第三位の高峰である後山を選びました。 後山は過去2回登っていますが、今回は初めて一般コースを経由。 下りでおごしきコースを使っています。 なお2年前は土砂崩れで車の通行が途中までしか出来なかった林道ですが、 既に復旧されて林道終点まで辿り着けるようになっています。 でも自分の場合はトレーニングも兼ねているので、林道終点まで往復歩いています。 今回も土日とも使ったテン泊山行です。 直前まで心配だった天候もどうにか回復し、 雨上がりで涼感たっぷりの山行を楽しむことが出来ました。 |
行程概要 (山中のルートは不正確です)![]() 兵庫県側から後山へ登るルートは、おごしきコース、一般コース、行者コース、 そして笛石山を経由するコースが整備されています。 いずれも要所には指導標が完備されています。 板馬見渓谷に並走する林道は全線が舗装路で、 一般車でも容易に林道終点まで辿り着けるでしょう。 |
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6:06 松の木公園出発 6時前に公園に到着すると、地元の方が公園の清掃作業をされていた。 単独行の自分を見て心配そうでしたが、何度か後山に登っていることを話すとようやくご安心いただけたよう。 但し75Lザックを背負って登るのは初めてなのだが・・。 今回の山行は結果的には問題なかったが、ハッカ油+消毒用エタノールを混合したアブ避けを今年初めて使用開始した。 やまあそさんに教えていただいたアブ避けは効果抜群で、使い始めてから全くウシアブに追いかけられなくなった。 念入りにウォーミングアップを行い、身支度を整えてから出発。 舗装林道は本当に単調そのものだが、終点まで1時間かかるかどうかくらいだろう。 6:55 林道終点・後山登山口到着 2年前に日帰り装備で登った時に比べて、3分だけ所要時間が伸びていた。 意外に荷の重さの差は大きくなかった。 |
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7:05 林道終点・後山登山口出発 距離2.7km、標高差約300mの林道歩きの疲れをとるために10分程度小休止してから出発。 ここからようやく本格的な山道に入る。 登山口からしばらくは行場の中を通っていく。 今回、一般コースを除く他コースは過去に歩いているので、詳細は簡略して記します。 |
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7:25 不動滝前を左岸へ 先日来の雨のために沢の水量はけっこう増えていた。 水辺に来るだけで涼しく感じて心地良いところだった。 簡易な丸太橋で左岸へ渡渉するが、雨で濡れてかなり滑り易いので要注意。 渡り終えても階段を登りきるまでは慎重に進む。 おごしきコース・一般コース分岐までは沢の左岸に沿って登っていく。 岩がゴロゴロしているところもあるが、大部分は歩きやすいトラックだ。 |
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7:50 おごしき・一般コース分岐 沢からやや離れたところにある分岐に差し掛かる。 以前におごしきコースは登りで歩いているので、今回は逆向きに下りで通過する。 分岐にて5分程度小休止してから出発。 ここから笛石山へ伸びる尾根に到達するまでの一般コースが未踏だ。 名前こそ“一般コース”だが、どのようなコースだろうか楽しみだ。 |
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8:03 再び右岸へ渡り返す | 渡渉地点付近にある古い指導標 |
分岐周辺で沢から離れたが、まもなく再び沢に沿うようになる。 不動滝以来左岸を歩いてきたが、ここで右岸側へと渡渉する。 そしてまもなく支谷側へと踏み跡は続いていく。 |
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8:15 小滝前で左岸へ 支谷側に入ってまもなく2段に分かれる、くの字のような小滝を発見。 これだけ沢に絡むコースというのは嬉しい想定外で、雨上がりのタイミングで来れたことは運が良かった。 滝の直下で左岸へと渡渉し、左岸上方にある分岐へと登っていく。 ところで後ほど下山した時にようやく気付いたのだが、片方のスパッツの締め方が甘かったみたいだ。 写真を見ていたら、この頃からずり落ちていたようだ。 |
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8:19 行者・一般コース分岐 小滝から一登りで行者・一般コース分岐に到着。 今回は一般コースを辿るので、スイッチバックのように左側へと戻っていく。 これで後山では行者コースのみ未踏となるが、このコースはやはり日帰り装備で初踏破するべきだろうと思う。 この分岐上でも5分程度小休止をとっておく。 |
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8:30 右岸へ渡渉 分岐からは細い山腹道が続き、そのまま再び沢沿いに合流。 今度はすぐに小滝上を右岸へと渡り返す。この辺りは足場が狭いうえに濡れて滑りやすそう。 |
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そして山腹道へ 前述の小滝を最後にようやく沢から離れて、静かな山腹道が続いていく。 最初は比較的広い山腹をジグザグに登っていくが、次第に尾根の形状が現れてくる。 そのうち予想外に早く上方の空が明るくなってくるが、それは途中で山腹の角度が変わるためだろう。 この登りはしばらくの間続く。 |
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8:59 ゆったりした尾根に乗る ジグザグに登っていくと、ようやく尾根の形状がはっきりと掴めてくる。 行く手の稜線も近くになってきて、まもなく笛石山から伸びる尾根に乗り上げそうな雰囲気だ。 このタイミングで一旦ザックを下して小休止をとった。 |
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9:13 笛石山コースと合流 沢から離れて約40分で見覚えのある分岐に到着。 昨秋に笛石山から歩いてきた縦走尾根に乗り上げた。 ということで未踏区間はここで終了。後は歩いたことのある区間が行程終了まで続く。 先ほど休んだばかりなので、すぐに先へと進むことにした。 後山の前鋭鋒のような1,253mピークはここからそう遠くない。 この分岐からしばらく登ると雲の中に入った。風が吹き抜けると寒いくらいだ。 過去に後山に登った時にはいつも好天だったので、このような曇天でも今日は涼しく登れるほうが有難い。 |
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9:29 1,253mピーク 笛石山からの縦走尾根に乗ると、そう長くない道のりで1,253mピークに到着。 本来であれば北側には後山山頂付近が大きく見えているはずだが、今日は雲の中なので真っ白。 ここで後山山頂までの登りで最後の小休止をとる。 |
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1,253mピークから後山山頂までは岡山、兵庫の県境尾根を辿る 晴れていてもあまり展望はないが、自然林が続く雰囲気の良い尾根だ。 後山山頂までダラダラした登りが続く。意外と日当たりが良いので、晴れているとかなり暑いだろう。 途中で未踏の行者コースと合流する。 |
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10:00 後山山頂(1,345m)到着 いつもと違って展望が無い代わりに人けも無い後山山頂に10時丁度で到着。 松の木公園から4時間弱。笛石山経由だと5時間超掛かったので、比較的早く感じる。 山頂は心地良いというか、ちょっと汗冷えするくらいの状態なので、 ちょっと早めに切り上げて行程を先に進めようと決める。 行動食のパンだけを食べて早々に出発する。 10:13 後山山頂出発 |
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おごしきコース 下山は以前に一度登りで歩いたおごしきコースだ。 殆どの区間が気持ち良く歩けるが、尾根の南側を歩く一部の区間では笹が被さってきて大変だった。 このままいくと早晩、笹に埋もれてしまいそうな気がする。 |
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雲を抜けた尾根を歩く 途中からは雲が切れ、下界も垣間見えるようになる。 今日初めて浴びた木漏れ日はやはり気持ち良かった。 尾根の傾斜が緩むとまもなく平成之大馬鹿門のあるおごしき山山頂に到着する。 10:50 おごしき山山頂(1,095m)到着 |
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平成之大馬鹿門で大休止中 2年前に登り方向で歩いた際、ここで休憩し過ぎて後の行程がしんどかった記憶がある。 それだけ自分にとってはお気に入りの場所で、長い時間を過ごす機会が欲しかった。 今回は下り中ということで、心置きなく過ごすことが出来る。 少し前に絶景に感動した植松山が雲の合間に見え隠れしている。 笛石山をかすめるように雲が早く流れていくのが印象的だった。 これは晴天では見られないスペクタクルな光景で見飽きなかった。 約30分くらい良い時間を過ごせたので、そろそろ出発しよう。 松の木公園までの標高差はまだ700mほどもある。 11:25 おごしき山山頂出発 |
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11:30 尾根を外れる ガイドブックにはコースを外しやすい要注意箇所と記されているが、 これだけ目立つ案内板があれば見落とすことはないだろう。 正規コースはここで尾根を外れるが、引き続き尾根を辿れそうな気もする。 バリエーションルートはまたの機会にとっておこう。 |
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尾根を外すと山腹道を下っていく この辺りは自然林が多く、雰囲気がとても良い。 |
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11:55 小滝下を通過 2年前に一度歩いているのだが、細かいところまでは覚えていない。 途中ではなかなか見事な滝が掛かっていた。 おごしきコースはしばらくは小刻みにアップダウンを繰り返し、なかなか高度が下がらない。 一般コースとの分岐が近づいてくると、比較的急な下りとなる。 12:11 おごしき・一般コース分岐 ここより下は登りで歩いた区間を忠実に辿って下っていく。 |
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12:30 不動滝 登りの時には普通に通過したが、水量豊富で美しい滝姿だったので一休み。 本当に涼しくてリフレッシュ出来たのだが、この後に長い林道下りが控えている・・。 |
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12:44 林道終点・後山登山口 行場を通り抜けて林道終点まで降りてくるとバイクが1台停まっている。 今日は全く誰とも会わなかったので、ひょっとしたら自分の後を追っておられるのかもしれない。 ここを起点にして歩くともちろん楽になるのだが、 1,000m近い標高差を登る達成感がちょっと削がれてしまう。 でもこの長い林道はもう歩きたくない気もするし難しいところだ。 |
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13:28 松の木公園到着 途中で1回小休止を挟んで、約45分で林道を下りきった。 全行程約7時間30分のけっこう歩きごたえのあるボッカトレとなった。 なお写真は曇っているように見えるが、おそらく温度差などによって結露したもののようだ。 交換レンズには保護フィルターを付けているので、メンテナンスは比較的楽に行えるが曇りやすくなるように感じる。 山装備を解いてから、近くのちくさスキー場へ向かう。 ちくさ高原キャンプ場の受付はスキー場にある管理棟で行っているので、 スキー場より少し麓側の駒の尾山登山口付近にあるキャンプ場は一旦は素通りする形になる。 入山料:300円(小学生以上) サイト使用料:1,000円(1サイトあたり) ということで単独行の自分は1,300円となる。 |
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ちくさ高原キャンプ場 緩やかな地形の東向き斜面で、テントサイトは森に覆われているために西日を和らげてくれる。 夏でも比較的涼しく過ごせそうで、暑がりの自分には好適なキャンプ場と感じる。 スキー場とほぼ同じ900m近い標高に位置することを考えると納得。 近くには小川も流れており、川遊びまで出来てしまう。 この日は自分を含めて二張のテントが張られた。 〜 終わりに 〜 日和は回復しきらないイマイチなものでしたが、そのおかげで思いがけなく涼しい山行となりました。 テント生活中も雨に降られることもなくのんびりとリフレッシュ出来ました。 GWから数えて5泊目になってきて、だいぶテント生活に慣れた感があります。 明日はちくさスキー場を起点に駒の尾山・ダルガ峰を周回してみます。 |
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行程断面図です![]() |