「新緑のツツジ尾根コース 兵糧道から龍野」  08年5月6日(火)

国土地理院地形図:「龍野」25000分の1を参照して下さい。

 ※ 今回のレポでは全線にわたって過去に詳述しているトラックを歩いていますので、フォトアルバム風に簡潔にまとめました。
 お気に入りの新龍アルプスの雰囲気を満喫していただければ幸いです。

 GW最終日の6日、約5ヶ月ぶりに友人Kappaさんと再び龍野周辺を歩くことにした。
前回は07年12月7日に鶴觜山を曇天の元歩いたが、今回は揖保川を挟んで西に平行する新龍アルプスにご招待。
友人のために当山域屈指のトラックを選んだ。そして前回とは違って快晴に恵まれた最高の一日となった。
 なお、道中ではいつもの自分撮りに加えて、Kappaさんは虫撮り、時には二人で鉄道撮影もこなしているので、今回も所要時間は参考にはなりません。




6:55 姫路発播磨新宮行き出発

 今回はKappaさんにも気動車の旅を満喫してもらおうと考え(姫路から約30分で着いてしまうが)、姫新線利用での龍野入りとなった。
 昼間はごった返すであろうけど、まだ早朝の姫路は人影はまばら。
姫路から2駅目の余部(よべ)を過ぎる頃から車窓風景はのどかになる。Kappaさんもすっかり旅行気分になっていて、企画した自分としても嬉しい。




7:26 JR姫新線東觜崎駅着

 前回雨が降ったところだが、今日は打って変わって快晴。二人とも足取り軽く一路登山口の下野田へ向かう。
その前に姫路行き列車を撮影出来そうなので、駅の北の踏切で待ち構える。




鶴觜山をバックに東觜崎駅へ到着する列車。ちなみに後ろははばたん列車。








9:05 下野田登山口より亀山へ向けて登山開始

 雲一つ無い快晴の元、新緑が眩しい亀山。山がこれほど鮮やかに見えるのは珍しいと思う。
なお、東觜崎駅から下野田登山口まで普通に歩けば約30分くらい。








下野田より通じる兵糧道を登る

 雨後は清流沿いの気持ち良いトラックだが、今日は残念ながら涸れていた。








9:50 見張り岩到着。初めての眺望に感動するKappaさん。

 兵糧道は城山城跡への最短ルートではあるが、この見張り岩以外は殆ど眺望が無い。
自分は何度となく亀山へ登って慣れてきてしまったが、初登頂のKappaさんにとってはもちろん大満足の景観だったようだ。
撮影を兼ねて大休止をとる。自分はここでオカリナを楽しむ。やはりここは思いのほか音色が反響する。両側に山腹が迫る地形のおかげだろうか。








     
姫新線と觜崎の屏風岩。そして山頂付近が僅かに見える明神山。

 先程、東觜崎駅北で見送ったはばたん列車が姫路から戻ってきた。
そういえば明神山はしばらく行っていない。山頂に人工物が増えて雑然としてきたとの情報を得たからだが・・。




11:05 見張り岩出発

 はばたん列車を見送った後、いよいよ城山城跡へ向けて登りを再開。
涸れた源流付近を緩やかに登っていく。この付近はもう郭からの赤松勢の矢が届いたであろうことなどをガイドした。








11:17 城山城跡主郭・三基墓

 城山城の歴史を詳述した案内板に見入るKappaさん。
ここが戦国時代の到来を告げる大事件の舞台になったことを知って、改めて感心しきりのご様子だった。

 ここが城だった当時とは違って今は静寂に包まれ、また伸び放題になっている植林が隔世の感をより強くさせる。

 時代は移り変わるのが古今東西問わない理。自民党が愛して止まない道路も時が変わればお荷物になるような気がする。
しばらくは車の利用を極力抑えて、利権の温床へ流れる金を1円でも減らすしか対抗手段が無いが、次回の衆院選挙によって民主党を勝たせることにより、
自公の暴走に終止符を打ち、真に政策を競う二大政党制への流れを作ることが今の世代に与えられた役割ではないかと考えている。








城山城跡主郭・伝庭園跡

 三基墓の西隣の郭は庭園があったと推測されている。今でも懇々と水が湧き出し、かつては優雅な庭園があったのだろうかと思いを馳せる。
池(水溜り)にはおたまじゃくしがいっぱい泳いでいた。もう少ししたら城山城一帯でカエルの大合唱が始まるだろう。




12:00 城山城跡主郭出発

 城跡探訪を済ませた後は、いよいよ今日の主題の新龍アルプスの尾根歩きへ。Kappaさんに気に入ってもらえればいいのだが。
縦走コースは「ツツジ尾根コース」の名称も付いている通り最盛期にはツツジに彩られた見事なトラックになるが、その時期にガイド出来なかったことだけが少々残念。

 なお、城山城主郭から北にはさほど遠くないところに亀山山頂があるが、ピークハンターではないKappaさんの志向に合わせて、今日の行程では割愛した。








12:10 新龍アルプス核心部遠望

 城山城跡からしばらく尾根伝いに南下すると、新龍アルプスの核心部が見えてくる。
初めての展望に魅せられるKappaさん。しかし見とれるだけではなく、途中には100m程度のアップダウンがあることを忘れずに伝えておく。

 出発前にここでホバリング中のくまんばちの撮影に入るKappaさん。
ホバリングをするくまんばちはオスで人を刺すことはまずないという。図体はでかいが危険はないので安心して見守る。




12:20 同展望地出発

 ここからは両側が切れ落ちた展望抜群の尾根道になる。
緩やかに登ってまもなく389mピークに到着。




12:25 389mピーク到着

 撮影、そして昼食を兼ねて大休止をとる。但しここは殆ど日陰が無いので、これからの時期にはお薦めできないスポットである。





389mピークから望む、觜崎から新宮にかけての田園風景








13:02 389mピーク出発

 同ピークからはいよいよ100mくらいの下りが始まる。








新龍アルプス最大のアップダウンと対峙する

 向かいの山へ登り返さなければならないことを悟るKappaさん。でも目の錯覚で実際よりも急に、そして高く見えることを伝え、
元気付けながら一緒に下っていく。この辺りは砂交じりで非常に滑りやすい。








13:20 280m+コル通過

 新緑とツツジに彩られた280m+コルを通過。ここからがいよいよ今日残された最大の登りであることを伝える。
途中からは展望抜群の区間があることを付け加えてフォローもしておく。








亀山(城山城跡)を背にどんどん登り返す

 新龍アルプスの最大の難所であり、最大の見どころでもあることを身をもって体験されたKappaさん。








13:50 382.7mピーク

 更に細かいアップダウンを経て382.7m三角点ピークを通過。Kappaさんは三角点には興味が無いようだが、
山歩きにおいて非常に重要なポイントであることを地形図と交互に見せながら解説する。

 ここはあまり展望が良くないので、すぐに南下を再開する。








14:02 410m+ピーク到着

 南北に長い410m+ピークの南端は眺望絶佳のスポット。瀬戸内海と家島まで見える景観にご満悦のKappaさん。
空気の澄む秋冬には及ばないものの、ここまで見通せることが出来れば上出来だろう。




14:12 410m+ピーク出発

 ここから的場山まではもう一つアップダウンがあるが、先程の100mの高低差ほどではないことを伝える。








14:25 的場山山頂到着 (394.2m)

 階段の登りを経て今日最後のピークである的場山に到着。亀山からの縦走の疲れを癒すために木陰で休憩していこう。








的場山山頂より、今日の縦走のスタート地点である亀山を眺める

 この達成感が病みつきになる。








15:00 的場山山頂出発

 現在時刻と残り時間を考えてそろそろ下山を開始しよう。
ここから先は殆ど下り一辺倒であることを聞き、元気百倍になるKappaさん。




15:15 305mピーク付近で撮影のために小休止

 的場山から両見坂の間では2つのミニピークを通過するが、この付近が今日最後の展望スポットとなる。
もちろん撮影を兼ねて大休止に入る。








      スズメ目 ホオジロ と思われる
305mピークから眺める觜崎の屏風岩と姫新線。そしてホオジロ。(Kappaさんが発見され、自分も撮影に成功した)








305mピークから眺める的場山と龍野の街

 これほどあちこちで展望スポットのある新龍アルプスを、快晴の日にKappaさんをご案内出来たことを嬉しく思う。




16:18 305mピーク付近を出発

 いつの間にか1時間近く留まっていた。下山所要時間を考えて、そろそろ重い腰を上げて出発することにしよう。








両見坂へ向けて急降下していく

 余裕があれば鶏籠山を経由して歩くつもりであったが、今日は紅葉谷を経由して最短距離で下山することにした。
そのことによって余った鶏籠山を登って的場山へ向かう次期プランを提示したら、ここ(的場山)を登るのは遠慮したいとのご意向。
その気持ちはよく分かる。




16:35 両見坂到着 (135m)

 すっかり日は西に傾き、涼しい風が吹き抜ける両見坂に到着。ここで上着を着替える。
向かいに鶏籠山への登りがあることからここは峠というよりもコルではないかとKappaさんが指摘されるが、
龍野から北へ抜ける峠道も交差していることを解説する。

 落ち着いた風情のある峠だが、休憩ベンチの後に数本の吸殻とコーヒーの空き缶が放置されているのが目に入る。
これほど風情を台無しにしているのを見過ごしてはおけない。全て回収して山から持って降りることにする。
我々が代わりに後片付けをしたので、捨てた人には率直に感謝、並びに反省をしてもらいたい。








16:43 両見坂出発

 新緑のモミジに包まれた紅葉谷を緩やかに下っていく。完全舗装の紅葉谷は山道としての情緒には欠けるものがあるが、
ここは秋の紅葉の時期にはまだ歩いていないので、今秋の課題にしておこう。




16:55 紅葉谷を下って龍野の街へ

 山から下っても情緒のある街歩きが楽しめるのが龍野の良いところ。Kappaさんも自分と同じく撮影欲が沸いてくるようだ。








     
龍野の街並み




     





     




17:55 JR姫新線本竜野駅到着

 龍野の街並みを楽しみながら、ゆっくり1時間ほどかけて本竜野駅へ到着。
姫路行き列車の発車20分前に到着ということで、なかなか良いタイミングだ。姫新線を利用する際は時刻表をしっかりチェックすることが大事だと思う。




18:14 本竜野駅発姫路行き出発

 姫路方面からやってきたのは1両の気動車。18:14発は本竜野で折り返すためここが始発。
殆ど席が埋まった状態で出発した。山歩き後は気動車の揺れが一層心地良く感じる。




18:36 姫路着

 ずっと乗っていたい気持ちだが、あっという間に姫路に到着。姫路駅の菓子博の人出は思った程ではなく、いつもの夕刻とさほど変わらないように感じる。
ちなみに周囲で菓子博へ行った人の感想は皆揃ってあまり良くない。待ち時間が長い。展示物はしょぼい。お土産は売り切ればかり。食事は限られたものしかない、等々。
元々我々二人は全く菓子に興味が無いので、菓子博が行程の選択肢に入ることはありえなかったのだが。

 快晴に恵まれて最高の山歩きを堪能でき、満足感に包まれて家路に着く。次に揃って歩く機会が楽しみです。








今日の行程の断面図です




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