「峰相山」 伊勢小学校〜石倉  08年9月22日(月)

国土地理院地形図:「龍野」25000分の1を参照して下さい。

 6月の堂満岳以来となる約3ヶ月ぶりの山行再開となりました。また改めて宜しくお願いします。m(__)m

 夏季休戦、及びレーシック手術の為に3ヶ月もの間山から遠ざかっていたので、今回は軽めの行程となるようなところを選択。
そして天気もすごく良さそうだったので、初めての峰相山に向かうことにした。
今秋は折をみては姫新線利用の山行を実行していきたい。というのも近く姫新線には新型車両が導入されることにより、
自分の好きな長閑な雰囲気が変わってしまうことになるであろうから。新型車両は神戸線の新快速をベースにしたものになるようだ。

 今回の山行は、神戸新聞総合出版センター刊【はりま歴史の山ハイキング】P.78「峰相山」を参照し、文中そのままのコースを歩いている。




6:03 姫路発上月行き列車に乗車




6:18 姫新線太市(おおいち)駅到着

 姫路から乗車時間15分。たった3駅でこのような長閑な光景の太市駅に到着。
太市は本竜野より一駅東にある。下車するのは初めて。周囲は田園が広がっている。写真は乗っていた列車と交換した姫路行き列車。

 ここから今日の登山口にあたる上伊勢地区にある伊勢小学校まで約1時間のウォーキングを開始する。
神戸新聞総合出版センター刊【はりま歴史の山ハイキング】(以下ガイドブック)では太市駅から伊勢小学校まで歩く想定はないため、
事前に歩行距離や、同時間帯に利用出来そうな神姫バスのバス便が無いことを確認したうえでのプランである。

 太市駅を出て真っ直ぐ北へ向かう。すぐにそびえるように高いところを通る山陽道の下をくぐる。
この高速道路はとんがり山からの景観には余計な存在になることを実感せざるを得なかった。

 まもなく車がひっきりなしに通る国道29号に出ると、山崎方面へ向かってひたすら北へ歩く。
国道29号は所々歩道が無いし、また交通量も非常に多い。早朝で暑くないのが唯一の救いかも。








国道29号から見るとんがり山

 これまで姫新線の車窓から何度となく見ていたが、近づくにつれてその鋭さが増すようだ。
とんがり山を右手に見ながらひたすら国道沿いを北上する。
ここを通るバスは基本的に1時間に1本程度の姫路〜山崎間を結ぶ神姫バスがあるが、肝心の登山口に近い上伊勢を経由する便は非常に少ない。
姫路〜山崎間の便を利用するとなると、下伊勢が最寄のバス停となり、そこから約1kmの徒歩となる。
ちなみに山崎行きのバスは6時台は無く、結局徒歩で行くことになった。

 下伊勢で国道29号から離れて集落の中を通るやや幅の狭い道を歩く。朝だからか意外に交通量が多いので要注意。

 集落を通り抜け、周囲は田園風景になると道も広くなり、行く手に伊勢小学校が見えてくる!長かった〜。
小学校の敷地の北側の道に入る。すぐに道はフェンスで塞がれて戸惑うが、よく見ると人が通れるように小さな扉があったので入ることが出来た。
もちろん開けた後は確実に閉めておく。

 フェンスを通り抜けるとすぐに両側に小さな池が見えてきて、すぐに目指す登山口に到着となる。




7:20 上伊勢登山口到着

 虫除けスプレーを塗布したり、ウォーミングアップをしたりして、3ヶ月ぶりに山へ登る準備をする。








7:35 上伊勢登山口出発

 ちょろちょろと水が流れているところに突入していく。参考にさせて頂いた野歩記さんのレポを見ていなかったら入るのは躊躇われる雰囲気がある、
というかここが登山口だと気付きにくいかもしれない。ちなみに周囲に道標は全く無い。

 そして常時濡れていそうな岩盤(一部簡易舗装されている模様)はとても滑りやすく非常に神経を遣う。下りでは通らないほうがいいようだ。

 しばらくはこの沢伝いに遡行していくが、途中で同じ程度の幅の支沢が分かれていたりして紛らわしい。
よく目を凝らせば赤テープがあるという具合で、薄暗い雰囲気と相まっていきなりブルーな気分になってしまう。








8:00 沢から離れる

 ここまで付かず離れず沢に沿って歩いてきたが、この朽ちた道標を目印にするようにトラックが沢から離れていく。
ここからは踏み跡も明瞭になり、次第に明るくもなってきてほっと一息つける。

 ところで秋は人気の少ない山はクモの巣のワンダーランドになっていることを忘れてはいなかったのだが、
ちょうど今日は彼岸の連休の合間ということで、比較的通りやすくなっていることを期待していた。
しかし前日は雨天で、前々日に登山者が居たとしても2日という時間はクモにとっては巣を構築するには充分の時間なのかもしれない。
これから下山するまで無数のクモの巣を払い続けることになる。








8:11 初めて尾根に乗る

 沢を離れてしばらく緩い登りが続いた後、行く手に稜線が見えてきた。そして今日初めて尾根に乗った。
トラックは90度東へ曲がって上方へ続いている。
 そしてここにも朽ちた「自然歩道」の道標がある。進むべき道は間違っていないということが再確認出来てありがたい。

 一方、麻生政権が誕生して衆院解散が近いといわれているが、今がこの先数十年の日本の行く末を決める時になっているという気がしている。
自分としては首相が誰になろうと、個人(今なら麻生)の資質に期待するなどというような悠長なことを言っている場合ではない。
今、民主党に政権交代して二大政党制の流れを形成して、党間で競わせることこそが何より肝心であると考える。
性善説がいかに虚しいものであるかは、事故米をはじめとする諸問題を見ても明らか。政界にも競争原理を持ち込ませることが大事なのだと思う。
半世紀以上自民党に任せ続けてきた結果が今の体たらくに他ならない。自民党一党に頼り続けることは万一の場合に保険が無いのと同様であり、
しかも現在までの失政腐敗を目にしながらも、万一にも政権交代させないような選挙結果になれば民主主義は死んだも同然になってしまう。

 とまあ危機感もあるが、自分としては政権交代が当たり前の普通の国になれるのではないかと衆院選に大いに期待もしている。

 なお、ドイツの研究機関により最近発表された今年の「世界の政治透明度ランキング」では日本は18位。意外に上位なので正直驚いた。
短命の政権ばかり続く、世襲による私物化云々が指摘されていた。それでも18位でいいのだろうか。
ちなみに1位はニュージーランド他2国。やはりというかさすが。NZでは政権交代はいつものありふれた光景である。他には中国72位、ロシア147位。








 話を世界から峰相山へ戻すと、尾根に乗ってしばらくすると岩場に出て、ロープに頼っての登りとなる。
前日の雨のおかげで滑りやすくなっていたため、いつも以上に慎重に足場を選んでクリアする。








8:25 三叉路に出る

 ロープ場をクリアするとより大きな尾根に到達。今日初めて峰相山を示す道標を見て嬉しくなる。
登山口から全く休んでいなかったので、ここで小休止をとる。




8:33 小休止を終えて出発

 尾根を乗り換え南方へ進むが相変わらずクモの巣を払いながらの行軍となる。
なおクモの巣を払うには落ちている木の枝が一番。三脚はより重量があるし、後でこびり付いた巣を取り除くのが一仕事だったことは経験済みである。
最近ではいつも三脚はザックの腰当に脇差のように差している。








8:38 展望の良い岩場で再び小休止

 小休止をとったばかりだが、尾根沿いに展望地を見つけて再び小休止。
岩盤は傾斜しているが滑る岩ではないので大丈夫。麓の伊勢小学校からと思われる運動会の練習と思われる拡声器の声が聞こえてくる。
自分は組み体操が大嫌いだったな。特に立っている人の肩の上に立つというのはすごい恐怖体験だった。




8:48 小休止を終えて出発

 しばらく背の低い松の木が続く緩やかな尾根を歩いていく。
東南の方角にはこれから向かう216mピークが既に大きく見えている。








8:54 更に展望の良い岩場を通過

 216mピーク手前で尾根は直角に曲がった。そしてここからのほうがより景観を楽しめそうだとも悟った。
でももう同じような景観だろうし、休んでばかりでは先に進まないのでまたの機会にとっておくとして通過する。








目前に峰相山から派生する主尾根と216mピークが見える

 目前には216mピークが近づいてくるが、絶え間なくクモの巣を払いながら歩くのでいつも以上にペースが上がらない。
日差しはかなり強いが、過ぎ去った8月の猛暑を考えると、もう暑がりの自分でも凌げる気温になっている。








9:04 216mピークを通過

 短い登りを経てブッシュに覆われた216mピークに到達。ここで峰相山から派生する主尾根と合流する。
分岐はピークのやや南にあって、手作りの道標が設置されている。
北へ進むと緑台という住宅地へ抜けることが出来るようだ。








 216mピークから峰相山に至るまでの主尾根は標高差が10m程度の穏やかな道のりが続く。
いつもなら快適に歩ける区間だろうけど、クモの巣を払いながらなので余計に疲れる。
ここまで予想外に時間が掛かっているので、峰相山に着くまでは極力撮影回数を減らすことにした。
途中太陽公園の設備が見えたりするけど、広角から望遠へのレンズ交換が面倒なので割愛した。

 以前はクモの巣がメガネのレンズに付着する事態(水洗いするまでそのままにするしかない)もあったが、
レーシックによってメガネが不要になってそういうこともなくなった。但し直接顔に巣がかかることになったが。
端から見たらフェンシングの練習でもしていたような光景だっただろうと思う。持っていた木の枝は既に糸巻き棒のように白くなっていた。








9:29 245.4mピーク付近を通過

 しばらく進むと不意に尾根が西に広がった。三角点のある245.4mピークが近いのだろうけど、
クモの巣に加えてダニの問題もあるので、探索はもっと寒い時にとっておこう。








9:42 峰相山山頂広場手前の分岐

 なだらかな尾根を歩き通して峰相山山頂広場に到達。広場の手前でトラックは四方向に分岐している。
とんがり山に向かう前にとりあえず山頂広場で休息しよう。








峰相山山頂広場到着

 祠が二つある峰相山山頂広場に到着。大団体が休めるくらい充分の広さがある。
なお本当の峰相山山頂(244m)はここより少し東にある。但し標高差は10m〜20m程度のようなので、ここを山頂広場と表現しても支障はないと思う。
いつもなら山頂も踏んでいきたいのだが、この時既にクモの巣の払い疲れで最短距離で行程を消化したい気持ちになっていた。
峰相山にはより涼しい季節に再訪したいので、その時にとっておきたい。

 かつて峰相山には鶏足寺という大寺院があったようで、山頂周辺には多くの建物があったという。
但し例によって秀吉に焼き打ちに合い灰燼に帰したとか。とすれば丹生山明要寺と同様に播磨征伐の際、赤松勢に加勢したのだろうか。
この後訪れるとんがり山からは麓の様子が丸見え。鶏足寺の僧達はどのような思いで秀吉の大軍を見下ろしたのだろう。




10:10 山頂広場出発

 戦国の世に思いをめぐらした後、山頂広場を出発。いよいよとんがり山へ向かう尾根へ踏み出す。
今日の行程ではここからがハイライトであり、前半はおまけに過ぎないというような見どころが待っているようで楽しみだ。

 ガイドブックでは山頂広場を出発して間もない頃に鶏足寺跡へ向かう踏み跡が分岐するとの記述があったが、
クモの巣を払うのに集中していて見逃してしまった。まあまた今度でいいや。

 峰相山山頂広場からも20m程度の標高差しかないなだらかな尾根が続く。








10:26 254mピーク

 これまでなだらかな尾根が続いてきたが、ここに来てはっきりピークと分かる254mピークに到達。
写真ではちょっと分かりにくいけど、まずまずの鋭鋒といえるだろう。
 とんがり山へは90度曲がって南へ下るが、254mピークのすぐ西には大黒岩というみどころがあるので寄り道する。








大黒岩

 254mピークから西に下ってすぐ大黒岩へ突き当たる。背丈の倍以上ある巨岩の威容もさることながら、北方の景観がとにかく素晴らしかった。
大黒岩はご神体になっているようで供え物があった。この岩に登るには色んな意味で止めておいたほうがよさそうだ。
とにかく絶壁の上にあるので、もし落ちたら一巻の終わり。

 大黒岩を拝んだ後、254mピークまで戻って南進を再開する。
クモの巣も相変わらずだったが、それに加えて足元はシダ藪と化していく。
但し背丈は低いので藪漕ぎにはならず、踏み跡を見失うというようなことはない。
しかし足元の地面の様子が見えづらいので、クモの巣だけに集中するわけにはいかなくなった。
おかげでとんがり山に辿り着くまでに何度か顔で巣を受けることになる。
 幸いなことは、始終相変わらず穏やかな尾根が続くことだけだろうか。








11:04 とんがり山が間近に見えてくる

 2つほど穏やかなミニピークを経た後、遂にとんがり山の鋭鋒が目前に姿を現す。太市駅方面から見たのとは違い双耳峰になっている。(地形図では一括りの等高線)
写真はとんがり山手前の220m+コルへの下りの様子。標高差が強調されていて険しそうな印象だが、実際には30m足らずの登り下りでしかない。
但し昼近くになってきて、尚且つシダ藪に包まれてかなり蒸し暑くなり不快指数が上がってきた。








11:16 とんがり山北峰山頂(256.73m)到着

 最後の登りを経てようやくとんがり山北峰に到着。今日初めての三角点に出迎えられる。
三角点はあるが北峰は南峰に比べて僅か(約2m)だが低く、しかも展望は無い。

 滞在時間僅かですぐ隣の南峰へ向けて出発する。








11:25 とんがり山南峰(258m)到着

 不意に周囲に展望が広がって待望のとんがり山南峰に到着。西から南、約240度を広く見渡せる。
憩うにはもってこいの木陰もあるし、低いけど最高の山頂だった!時折スズメバチが巡回に来るけど、おとなしく滞在していこう。








龍野方面の景観

 西には見慣れた山々がその姿を見せてくれた。鶏籠山こそ見えていないが、龍野周辺の山々が勢ぞろいした感がある。
龍野は随分離れているように見えるが、実は太市駅と本竜野駅は隣接した駅である。








とんがり山から直下を見下ろす

 眼下には朝方延々と歩いた国道29号が見えていて、心地良い達成感を味わうことが出来る。
国道を行き交う車はまるでミニカーのようである。

 山頂でくつろいでいて何か足らないと思ったらオカリナを忘れたことを思い出した・・。








太市駅付近を走行するはばタン列車

 とんがり山山頂から姫新線の写真を撮ることも今日の目的の一つ。車窓から見えていた通り、行き交う列車がよく見える。
今日は偶然はばタン列車が姫路〜本竜野間で運用されていたので、一日で度々その愛らしい姿を目にすることが出来た。単行列車が田園の中を走る光景はまるで箱庭のようだった。

 但し、姫新線ととんがり山の間には山陽道の高架が横たわり、予想通りかなり邪魔になっていて、高架を外そうとするとかなり画角を制限される。








太市駅に停車中のはばタン列車

 とんがり山からは意外に海が近い。今日は残念ながら遠景はやや霞んでいるが、家島群島がうっすらと見えている。




12:06 とんがり山南峰出発

 撮影、そして昼食を摂って、40分程度の滞在でとんがり山南峰を出発する。
実は山頂周辺には亀岩というみどころもあるとのことで一応探してみたが、疲れもあって特定するには至らなかった。
またいずれゆっくりと探すとしよう。








とんがり山南峰から急降下

 山頂からは延々と覗き込むような急坂というか崖が続く。さすが尖がっているだけあって、トラックも非常に急となっている。
疲れてきた足には少々堪えるが、ロープを最大限利用して慎重に下っていく。
もちろん時折目線を上げてクモの巣の有無を確認することも忘れるわけにはいかない。








神岩遠景

 急降下の途中、行く手に巨岩が見えてきた。次のみどころである神岩が近づいてきたようだ。
今後の行程は神岩を経由して、162mピークの手前で尾根を外れて東の谷間に下るというものである。

 急坂は神岩に辿り着くまで続いた。








12:26 神岩到着

 雑木林を下っていくと、不意に眼前に広大な岩場が広がって神岩に到着。
周囲は全く遮るものはなく、標高は低いものの最高の展望スポットだった!

 岩の頭頂部には謂れのある尖った石と水溜りが。すぐ横には神岩に関する真新しい解説板が設置されている。

 亀岩の不思議伝説 “稲作の小泉”

 古来より 小水たたえたり。香稲(かしね)四本出生せり
  これを諸国普及耕作すべし、、、、、、、。
   この小水 年中枯れることなく今に至る。
    これぞ亀岩といわれる所以である。

     社団法人姫路青年会議所

 亀岩の清心の三角石

 人の心が三角石に伝わりさらに神様へ伝わるなり。
  心清き人、軽くなれと願わくば女子供なりとて
    持ち上がるものなり。
  これも亀岩の所以である。

  社団法人姫路青年会議所

 ガイドブックにも記述があるが、亀岩、神岩という名称がどの岩を指すかははっきり分かっていないという。
(ここでは便宜上ガイドブックに沿って、今居るところを神岩、頂上直下にあるのを亀岩とした)

 それはともかく、ここが長らく地元の人々にとって特別な場所だったことは想像できる。








神岩から見たとんがり山

 あくまで凛として尖がっている。地元ではとんがり山で通じるとのことだったが、この後太市駅のホームで居合わせた地元のおばさんに聞いてみたら知らなかったとのこと。
たまたまかもしれないけど。ともあれ、その名に負けないとんがりぶりで、登って楽しい見て楽しい山だと思う。




12:37 神岩出発

 神岩に居ると照り返しで暑いので、程々で切り上げて下山を再開する。
トラックは神岩を東西から巻くように南へ下っている。東西どちらからも行けるようだが、今回は西側を通過。
ガイドブックでは西側のほうが安全となっている。神岩の南で東西に分かれたトラックが再び合流。
合流点にも神岩(亀岩とも)の謂れの解説版がある。


 亀岩の伝説

 この先にある亀岩のくぼみには、年中枯れることなく小水がたまっています。
崇神天皇の時代(前八四年)にその亀岩に香稲が4本生え、その稲の種を天皇の
命により諸国へ耕作しました。
 以後、諸国に流布した香稲はこの岩に生えていた4本の香稲の種子であったといわれています。

 平成二十年七月 社団法人姫路青年会議所


 随分新しい解説板だと思ったら、たった2ヶ月前に設置されたばかりだった。




 神岩を過ぎても両側からシダが迫る暑苦しい尾根はしばらく続く。途中には170m+ピークを越える小さなアップダウンもある。
そして162mピークとの間の130m+コルに差し掛かる。そろそろ下山用のトラックと分岐する頃合だと踏んでいた時、そのコルに到達。
そこには一面のシダ藪に分け入ろうとする踏み跡が錯綜していた。但しそのいずれもが深い藪に阻まれ、下山出来そうになかった。
ここは紛らわしいがコルから下るのではなく、もう少し後で分岐するようだと判断。更に南へ歩き続ける。








12:52 162mピーク北の分岐

 踏み跡が錯綜していたコルをやり過ごして、162mピークへ向けて登り始めた頃、今度こそ明瞭な下山ルートと思しき踏み跡が分岐するのが目に入る。
一方、162mピークへは幾分藪っぽくなるが変わらず踏み跡が続いている。峰相山以北では時折見かけた公設案内板だがこの重要な分岐には無い。
ガイドブックで予習をしていたので確信をもって下り始めることが出来た。

 これは推測だが、162mピークを経て石倉地区にある神社へ尾根を縦走して歩くルートは、西の山肌を削っているので閉鎖されたのではないだろうか。

 実際、ここから平地に下りつくまでの下山ルートは意外に険しく、ロープが張られているところもあって、尚且つ滑りやすくてけっこうたいへんだった。
ロープをしっかり持って身を確保しなければ安全な下山は覚束なかったと思う。そこのロープはけっこうささくれ立っていて、もし手袋が無ければ大変だった。








13:05 石倉北の登山口に降り立つ

 滑りやすくて意外に難所だった最後の下りを経てようやく登山口に辿り着いた。
結局、今日は誰一人出会うことはなく、非常に静かな単独行となった。
しばらく小休止してから太市駅へ向かう。後は朝の国道歩きより遥かに短い行程を残すのみ。

 太市駅到着直前で姫新線の気動車が通り掛ったので田んぼ越しに撮影するも、ゆっくりロケハンや構図構成を考える時間は無く、満足いく絵にはならなかった。




13:49 太市駅到着

 姫路行き列車が来るまでに本竜野行きはばタン列車をまた撮影出来そうだ。








太市駅へ到着するはばタン列車

 この列車は本竜野で折り返して、後ほど太市へ再びやってくる。




14:18 太市発

 はばタン列車に乗り込んで出発。単行だが意外に空いていて窓際に座ることが出来た。
15分の姫新線の旅を満喫する。あと何回はばタン列車に乗れるかな。








14:33 姫路着

 太市から15分で姫路着。この地上ホームも残すところ約3ヶ月で役目を終えることになっている。
今秋中にもう一度くらい峰相山、そして龍野方面へ行きたいと思う。




 約3ヶ月ぶりの山歩きでしたが、やはり山はいいもんです。
これから涼しくなるし、スキーシーズンが始まるまでじっくり秋山を楽しむことにしましょう。








今日の行程の断面図です。

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