「白滝山 新緑から早春まで」 葛川坊村発着 09年5月1日(金)
国土地理院地形図 : 25000分の1 「比良山」 参考文献 : 山と渓谷社 【比良山】 P.21 「白滝山」 : 昭文社 山と高原地図 【比良山系・武奈ヶ岳】 比良に来るのは今年初めて。どこに行こうかといつも迷うけど、今日は好天なれど霞がひどいと いうことで、展望の有無は関係なさそうな白滝山に決定。全行程が未踏ということでわくわくする。 加えて今の時期は新緑も楽しめそうだ。 7:45 京阪出町柳駅発 毎度おなじみの京都バス10系統朽木学校行きに乗車。坊村までは約1時間で950円。 今日はGW中とはいえ平日だったが、始発の出町柳から満席になって出発した。 休日だったら待っている人全員乗れるのだろうかと心配してしまう。 |
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8:50 坊村バス停 バスは定刻より数分遅れて坊村に到着。自分を含めて10人くらいは降りたと思う。 過半数の方は武奈ヶ岳を目指されるようで、御殿山コースのほうへ。 白滝山へ向かわれる方もちらほらと。こちらもけっこう人気があるのだと改めて思った。 |
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9:09 林道歩き開始 トイレと準備運動を済ませてから出発。初めて明王谷に沿う林道を登っていく。 林道は基本的には退屈だが、緩やかな登りと新緑によって心地良い歩き始めとなった。 |
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何度か九十九折を繰り返しながら、ゆっくりと高度を稼いでいく。 登っていくにつれ北側には御殿山コースのある山肌がよく見える。外から見てもやはり急斜面であることがよく分かる。 あそこを登り降りしたことを昨日のことのように思い出す。途中にあった朽ち果てた東屋の手前では、まだ山桜が咲き残っていた。 9:49 三の滝入口通過 しばらく歩くと「三の滝」への入り口に差し掛かった。 眼下には滝つぼらしき水面と、滝からと思われる轟音が響いている。 もちろん立ち寄りたかったが、とりあえず白滝山のほうを優先して、帰路に時間があれば訪れることにした。 なお、「三の滝」ではまだ1ヶ月も経っていない間にボクサーの小松則幸さんが亡くなられています。 志半ばで無念だったと察します。この場をお借りして心よりご冥福をお祈りいたします。 9:54 伊藤新道出合 「三の滝」からまもなく伊藤新道出合に到着。道標の向こうには堰堤を避けるように登っていくトラックが始まっている。 上記の書籍ではこの伊藤新道から白滝山に登っていく順序で記述されているが、 おそらく自分にとってのハイライトは白滝谷である気がして、そちらを登りで通過することにした。 今日の順序は結果としては良かった面と悪かった面が半々といったところとなる。 伊藤新道出合の次は「口の深谷」への分岐。事故が多発している谷として警告表示まで出ている。 いずれは遡行してみたいけど、単独ではリスクが高過ぎるかもしれない。 |
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10:07 牛コバ 2度ほど橋を渡って緩やかに登っていくと、ようやく牛コバに到着。 固有名詞まで付いている地点ではあるが、林道の数多くのカーブの一つに過ぎなさそうに見える。 左には大橋、南比良峠への分岐もある。またいずれ歩いてみたい。 牛コバを過ぎてすぐに林道終点が現れた。そこにはパイプの水場があったので、顔を洗ってリフレッシュ。 小休止後いよいよ長かった林道歩きを終えて、白滝谷に沿う純然な山道に挑む。 歩き始めはまだ白滝谷の流れからは少し離れている。さほどきつくもなく緩やかだ。 地表には一面にコケが生えていて、まるで「もののけ姫」の世界のようだ。 なおこの映画は1度だけ見たことがあるけど、森が舞台であることと自然破壊に対する警鐘が テーマだったこと以外はあまり覚えていない。 本当に白滝谷の森は美しかった。新緑の今は特別かもしれない。 歩いていて写真に残したくなるような風景が連続して現れる。 全て写真を撮っていたら、白滝山は1日では終わらないかもしれない。 |
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10:35 白滝谷左岸へ まもなくパイプを組み合わせた橋に差し掛かった。 足元に注意しながら渡っていく。これ以降何度か渡渉地点はあるがどこも手作り感に溢れた橋だ。 増水で流失し、何度も作り直されていることが想像出来る。 NZではワイヤーを組み合わせた橋を何度か見たことがある。 手すりにあたる2本と足場の1本、計3本のワイヤーで構成されたシンプルな作りだが、 あれなら水に漬かっても抵抗は少なく済むのではないだろうか。 |
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森の中を歩いていくと、明らかに人工物に見える石積みがあった。 小屋の跡か炭焼き場の跡だろうか。石積みにもびっしりとコケが生えて、大きな木も立っている。 人間の営みの儚さと、悠久の時の流れを感じさせられる。 物事には必ず始まりと終わりがある。あと数ヶ月で衆院選挙があるが、 政権交代によって今年が時代の変革の節目となることを望んでいる。 最近思うことは、マスコミは日々の出来事を伝えるのが仕事だが、 それによって民意が影響されすぎているのではないかということである。 各々がこれからどういう国にしていきたいかという展望を持っていれば、 そんなに支持率なるものが乱高下することもないのではないだろうか。 自分にとっては民主党の代表が誰であろうとそれはたいした問題ではなく、 まず政権交代によってこれまでの自公政権による失政の清算をさせること。 そして将来的に二大政党制を定着させることこそが政治レベルを洗練させる早道であると考えている。 |
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10:50 白滝谷右岸へ まもなく再び右岸へ渡る。これより以降は殆ど右岸沿いを歩き続けることになる。 しばらく進んでいくと、道は二股に分かれた。 明らかに谷筋に進んでいくほうには木々が置かれて通せんぼしている。 先で何かあったような気がするけど、谷から離れていくほうは急だし、離れたままになるのも困るし、 とりあえず直進して確認していく。すると少し先で崩壊した斜面と、その上には宙ぶらりんになったハシゴが。 これで分岐の存在理由が分かった。かなり急な巻き道へ登っていく。 |
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11:07 沢が分かれているところに出た ようやく険しい高巻きから沢沿いに戻ってくると、そこでは沢は2方向に別れ、 右手のほうには小滝とゴルジュっぽいのが見えて、何だか奥へ進みたくなる雰囲気。 後から分かることだが、ここより上流で名も無き小滝が連続して現れる。 これが六甲の西山谷では、この写真で写っているクラスの小滝もF番号を付けている。 しばらく西山谷の感覚で小滝を片っ端から写真を撮っていったが、それでは今日の行程を 1日で終わらせられなくなることに気づくまでしばらく掛かることになる。 |
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2方向に分かれているところからすぐ渡渉地点となり左岸へ。 最初は左手のほうが本沢かと思ったが、どうやら意表を突かれたみたい。 なおルートははっきりしているので、迷うことはないと思う。 とりあえず支沢側に見える小滝を撮影していった。 |
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11:50 手前に大岩があって、鑑賞しづらい小滝 渡渉地点から三脚を畳む間もなく、次の小滝が現れた。 手前の岩がちょっと邪魔になっているが仕方がない。 ここで止まっているときにも背後を数グループが通過されていく。 ちょっと自分のペースは遅すぎるかもと気になりだした。 |
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「蜀の桟道」状態の白滝谷のトラック 小滝より上流側ではこのような険しいところを通過していく。 自分は高所恐怖症ではないが、足を踏み抜いてしまわないかとなかなかのスリルを味わった。 これより以降、沢沿いというよりも上空から見下ろしながら歩いていく場面が多くなった。 |
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12:10 スベリ石 山腹道を歩いていると、「スベリ石」を示す案内板が現れたので沢へ降りてみる。 そこは巨大な1枚に見える岩盤だった。中央が割れているようにも見える。 沢は岩の縁を勢いよく流れている。怖そうな名前が付いてはいるが、全く滑らなかったのでほっとした。 但し、水溜りのところだけは本当に滑りやすくて驚かされる。雨で濡れているときには、この石には乗らないことと頭に刻み込んでおく。 ところでこの石の上で、ふと「山と高原地図」を見てびっくりした。 もう昼なのにまだ行程としては、白滝谷の道半ばだったことに! あまりに小滝の撮影に時間を使い過ぎた。白滝谷は自分にとって本当にハイライトであり、後から考えると下りで使うべきだった。 残り時間を考えると、もう悠長に歩いている余裕は無い。スピードアップしなければならなかった。 またしてもペース配分の課題が残る山行となった。今日の教訓は「白滝谷では名も無き小滝には目もくれずに歩くこと」 12:26 白髭淵 やや飛ばしめに歩いていくと、今度は「白髭淵」を示す案内板が目に留まる。 そこはまた谷が2方向に分かれていく局面で、順路は左、白髭淵は右の沢へ寄り道する模様。 ちょっと焦ってはいたけど、ここは省略するわけにはいかない。 倒木や足場の悪いところを通って白髭淵に接近する。 |
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白髭淵 白髭淵には見事な2段滝があった。やはり寄り道してよかった。 それにしても滝に淵という名が付いているのだろうか。どちらにしても白髭淵とは意味ありげな名前と思った。 最近、雨が少ないにも関わらず、白滝谷はとても豊富な水流で感心させられる。 白髭淵を通過するとしばらく水量の少なく細くなった左側の沢を辿るが、まもなくその谷からも離れて、 どんどん高度を稼いでいく。そろそろ白滝谷の遡行も終盤かなと感じつつ登っていく。 |
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白滝谷上流の高巻き道 白髭淵からあっという間に100mほど高度を稼いでいく。 もう沢の水音もかなり小さくなってくる。次の目的地は夫婦滝の筈だけど、沢に戻れるのだろうかと少し不安にもなった。 そんな頃に向かいから単独の男性外国人が。坊村から白滝山へ登って、白滝谷を通って坊村へ戻られるという。 自分と全く逆向きのルートを歩かれているということで、ルートを誤っていない確証を得てほっとした。 ところで外国人の方はとても流暢な日本語で話されていて、全く自分の口から英語がついて出なかった。 日本へ戻ってきてかなりの時間が経ったので、大分英語の感覚が抜けてしまったようでちょっと悲しくなる。 まもなくトラックは下りにかかった。せっかく高度を稼いだのにもったいない気がしたが、 下方から滝のものと思われる轟音が聞こえてくる。どうやら沢へ回帰しようとしているようだ。 そして久々に沢に出合い渡渉。突き当たりが出合になっていて、夫婦滝は右手に曲がるようだ。 ようやく今日最大のハイライトとなる夫婦滝に到着だ。滝へ続くトラックを揚々と下っていく。 |
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12:58 夫婦滝 それはその名の通りの見事な滝だった。落差約35mでかなりの勇壮さである。 この滝見台には、お地蔵さんが祀られており、この辺りは行場でもあったのだろうか。 以前はもっと下まで降りられたようだが、ルートが崩落したようでここから先は立ち入り禁止の表記が出ている。 出来ればもっと接近したいが、何が起きても自己責任であるので、滝見はここまでとする。 それにしても、見れば見るほど素晴らしい滝だ。そして独身の身としては、滝にあやかりたくもなった。 今日の昼食は白滝山山上でという心積もりだったが、もう13時だしここで滝を見ながら摂ることにする。 でも後から考えれば、ここに居る間誰も来なかったから良かったが、それ程大人数が居合わせるほど広くはないので、 状況によってはここで逗留するのは得策ではないかも。 13:20 夫婦滝滝見台出発 昼食を済ませ、荷を軽くしてリフレッシュしたところで出発する。 ちょうど良いタイミングで入れ替わりに若い軽装のカップルが降りてきた。びわ湖バレイから歩いてこられたのだろう。 とりあえず邪魔者は退散して2人だけの世界にしてあげよう。 |
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13:30 ニシヤ谷出合 夫婦滝を堪能した後は、いよいよ白滝山への登りを再開する。まずはニシヤ谷を経由してオトワ池へ出る模様だ。 ところでこの夫婦滝周辺のトラックの接続は少々複雑であり、注意していないと混乱しやすいと思う。 道標は完備されているが、おおまかに表現すると分岐が2箇所あるので、方向感覚を予め持っていないと戸惑うかも。 自分も状況を把握するのに周辺を少しうろつくことになった。 |
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ニシヤ谷を遡行中 ニシヤ谷を右岸、左岸、そして沢の中を歩いたりして、なかなか変化に富んだ遡行だった。 谷のほぼ全線にわたって、等高線の幅はそこそこあって、特に急なところはない。 途中、920m+付近で谷が2方向に分岐する。ニシヤ谷は820m+から950m+にかけて流れており、 ここまで来たらオトワ池はもうすぐだ。 登るにつれて周囲の森は明るくなってきた。それもそのはずで、木々はまだようやく新緑が芽吹いてきたところだった。 これまでは青々とした新緑を楽しんできたが、これより上では早春の装いを楽しめそうだ。 まもなく細くなった沢からは水が消え、谷の形が無くなっていく。 いよいよ白滝山の山上に到達出来る。今日は登りの行程が長かった・・。 |
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13:55 オトワ池(音羽池) トラックが平坦になってまもなくオトワ池に到着。周辺はまさに物音一つしない静寂の世界。 山上の池は神秘的でさえあると思った。ガイドブック等のイメージで、うっそうとした森の中にある池と思い描いていたが、 まだ周囲の森は明るく、とても開放的な池だった。ここで暫しオトワ池を眺めながら、残り時間と後の行程を再検討する。 真っ直ぐ白滝山に向かうとまだ早い。飛ばしたおかげで長池まで立ち寄ることが出来そうだと判断して左へ向かう。 なおここは長池方面、ニシヤ谷、そして白滝山への三叉路になっており、長池へピストンした後で再びここへ戻ってくることになる。 |
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明るい森の中を長池へ まだ冬から春への過渡期のような森を長池へ向かって歩いていく。 あまり踏み跡は明瞭ではなく、時々ルートから少しだけ外れることがあった。 白滝山の周回ルートから見ると、サブルートになるためか、オトワ池から長池の間では誰とも出会うことはなかった。 地形図を見ると両池の間には2箇所ほど30m前後のアップダウンがある。 それほどハードではないが、平坦な道のりではないので、そこそこ気合を入れて寄り道をしよう。 |
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14:09 ハート型の池!? 長池に向かっていると、左手にハート型の池が現れた! さほど大きくはないが、思わず近くに寄って見てしまう。何だか今日はあやかりたくなるところが多いな。 山と高原地図には、オトワ池と長池の間に2つ池が描かれている。(カシラコ池とスギヤ池) カシラコ池はもっとオトワ池寄りにあって、殆ど干上がっていた。順序から言えばスギヤ池だろうか。 |
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14:14 長池 スギヤ池からまもなく長池に到着。写真で見ればとても池には見えないが、ここより一歩踏み出すと地面が無かった。 半分湿地帯のようになっている。大雨の後は本当に見た目にも池になるのだろうか。 オトワ池のように、時折ハイカーが通ることも無く、全く物音がしない。耳が痛くなるほど静かな世界だった。 日頃、常時何らかの騒音に囲まれている日常生活からは隔絶した世界だ。本当に心身とも清浄な地でリフレッシュ出来た心境だ。 14:20 長池出発 どうにか当初の計画通り、山上の池巡りも成し得た。来た道を辿ってオトワ池へ戻る。 |
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静寂に包まれての森歩き 緩やかな地形の山上の森歩き。今日の本当のハイライトはここだったかもしれない。 決して長くは居ることの出来ないところだから余計に立ち去りがたく感じる。 本当に清々しい空気に包まれている森だった。あと1ヶ月もしたら深い緑に包まれるのだろうか。 また違う季節に歩いてみたいと思わせるところだった。 |
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14:30 オトワ池再訪 山上の池巡りの締めくくりに、今一度オトワ池をじっくりと観察しておく。 最初に辿りついた時には、けっこうハイカーが行き交っていたのだが、今は自分以外誰も居ない。 このとき池は微妙に波立っていて、残念ながら鏡にはなっていない。 葉っぱ等の堆積物があるためだろうか、ぱっと見にはあまりきれいに見えないが、 よく見ると水自体はけっこう澄んでいるように見える。 少し上から見て気づいたが、オトワ池は扇を広げた形をしていた。おそらく形から名づけられた池なのだろうか。 |
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14:35 オトワ池出発 いつまでも居たくなるところだが、まだ白滝山と坊村までの行程を残しているので、足早に出発する。 オトワ池から白滝山までは約70mの登り。いよいよ今日最後の登りとなる。 さほどきついところはないが、朝から登り続けて疲れてきた足には難所と感じる。 もう残り時間の目処は立っているので、普通のペースに戻して歩いていく。 |
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白滝山への登り 白滝山山頂周辺ももちろんまだ木々が葉を芽吹かせたばかり。 木々の枝越しに外の風景が透けて見える。でも遠景はやはり霞んでいる。 今日の行程は遠景に関係の無いルートを選んだが、本当に大正解だったようだ。 |
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14:46 白滝山山頂(1,022m) 前方に緩やかな稜線が見えるなと思ったら、そこがどうやら山頂だった。ちなみに三角点は無い。 白滝山は南北に細長く伸びている尾根上に、2つのピークを抱えている双耳峰のようだ。少し高いらしい南側のピークが山頂になっている。 ここが山頂であることは、残念なことに様々な物が放置されていることからそれと分かる。けっこう荒れ果てた雰囲気で、 長い登りの後に辿り付いた山頂としてはちょっといただけない。白滝山は山頂以外は素晴らしい山だったといえるだろうか。 それはおいといて、北側には木々越しに武奈ヶ岳が見えたのがせめてもの救い。 とりあえず山頂で小休止するとともに、残り時間と後の行程を再確認する。 山と高原地図によると、伊藤新道経由で坊村までは1時間40分弱で到達出来そうだ。 14:56 白滝山山頂出発 10分程度で山頂を出発。長時間過ごすというよりも、自分にとって単なる通過点のような山頂だった。 持ち込んだものは持ってかえってもらいたいと改めて思わせるところだった。 |
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白滝山山頂北側の1,020m+ピークを通過 白滝山山頂からは延々とした下りとなるが、伊藤新道は北側のもう一つのピークの手前から西へ下り始めていた。 山頂周辺はこのようにびっしりと木が生えているから、基本的には展望無しということには納得した。 少し山頂を離れるだけで、ゴミなどは全く無い美しい森へと戻って嬉しかった。 |
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伊藤新道の急降下が始まる 伊藤新道は下りよりも登りで使うほうが良かったかもしれない。登りのほうが安全だし、ハイライトの白滝谷を後に置いておける。 本当によく道を敷設されたなあと感心しきりの険しい下りだった。 |
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15:21 谷に出合う 白滝山から下り続けてようやく沢に到達。 これより以降は沢に沿い右岸左岸を行き来しながらの下山となる。 山と高原地図から得ていたイメージでは、沢に辿り着いたところがワサビ大滝と思っていたのだが、 実際は沢沿いを下り始めてから、かなり降りたところにあった。 なおこれより以降もかなり険しい局面が連続して気が抜けなかった。 |
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15:40 ワサビ大滝 渡渉、そして崩壊地を避けたりと、しばらく難所が続いた後にようやくワサビ大滝に到着。 書籍では「水量少なく迫力乏しい」と評されているが、決してそんなことはないと思った。 これが六甲ならば充分大滝の部類に入ると思う。 ところでワサビが自生しているからこの名が付いたのかと思ったが、自分はワサビがどんな草か知らないので確証は持てない。 とりあえず、ここは今日最後のハイライト。もうここまで降りてくれば時間的にも目処が立ったし、充分にマイナスイオンを浴びていこう。 |
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ワサビ大滝の下では、流れの中から大きな木が生えていた。 15:45 ワサビ大滝出発 小休止を終えてワサビ大滝を出発。これより以降は沢から離れることなく下っていく。 日は段々西に傾き、谷の中では段々と暗くなってきた。写真を撮るのには光量不足。 しかもほぼずっと植林地帯が続いたので、写真を撮る気にはなれなかった。 |
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16:09 伊藤新道出合 ワサビ大滝から25分くらいで、午前中に通過した伊藤新道出合に降り立った。 安全な林道に降り立ったことで、やはり安堵感に包まれる。 一息ついた後で坊村へ向けてのんびりと下っていく。 今日は三の滝に立ち寄る余裕はなかった。 |
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16:40 坊村到着 バス発車時刻まで40分程残して坊村に到着。達成感と満足感に包まれる。 スベリ石で正午を迎えた時はかなり焦ったけど、初志貫徹出来てよかった。 17:21 坊村バス停発 ほぼ定刻通りにやってきたバスに乗って坊村を後にする。 この時の出町柳行きのバスは坊村では充分空席があって、ゆったりとしたバス旅を楽しめた。 山歩き後のバスはとても心地良い揺れに感じる。寝ることはなかったが、うとうとしながら出町柳へ。 次の比良が早くも楽しみです。 |
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今日の行程の断面図です![]() |