06年11月21日(火) 「紅葉巡り」 神鉄有馬温泉駅〜瑞宝寺公園〜紅葉谷〜記念碑台〜油コブシ〜六甲ケーブル下駅

 今がようやくピークとなった紅葉を堪能するために計画したのが今日のルート。しかしちょっとしたハプニングがあって途中で変更することになったものである。
ということで見どころとしては六甲山上へ出るまでに集約されている。瑞宝寺公園は紅葉のニュースで登場するくらい定番中の定番スポットで、話のタネにと
立ち寄ることにした。とにかく、今日は「錦秋」の言葉通りに1年で最も華やかな山歩きとなった。


7:00 神鉄有馬温泉駅出発

7:05 おねの像

 有馬温泉駅から川沿いに緩やかに上っていくとすぐにおねの像がある。
 有馬ゆかりの秀吉の第一夫人の像も背景の紅葉のおかげで一段と映えて見える。
秀吉は慶長の大地震で大被害を被った有馬の復興に尽力したということだが、
自分にとっては晩年の暴走の印象が強い。
 「織豊政権」と一まとめにいわれているが、好き好んで織田家が秀吉に政権を
譲ったわけではないので、語り方一つで人物の印象が変わってしまう好例だと思う。

 この後、いつもなら川から離れて金の湯前を通ってロープウェイ駅方面へ向かうの
だが、今日は瑞宝寺公園へ立ち寄るということで川沿いに登っていく。杖捨橋で右岸へ
渡りすぐに右折。案内板が出ている四辻で右折してそのまま直進。初めてでも
下調べをしたので難なく辿り着いた。


7:20 瑞宝寺公園

 「幽玄」という言葉があるが、まさにその世界が広がっていた。
園内はさほど広くはなく、普段はまさにどこにでもあるような普通の公園なのだろうが、
この時期だけはまさに浮世離れした雰囲気だ。
 平日で、しかも早朝ということもあって訪れる人もまばらだ。出来れば下山の後に
ゆっくりと立ち寄りたいところだが、平日とはいえ紅葉シーズンということである程度の
混雑はするだろうと思い、山歩き前の朝に訪れることにしたのである。

 日が昇ってくる前でやや園内は薄暗く、そして人気がないおかげで、思う存分幽玄の
世界を堪能することが出来た。

 それでは瑞宝寺公園のひとときをご覧下さい・・・
石の碁盤

 晩秋、紅葉を愛でている間に思わず終日を過ごしてしまったという「日暮らしの庭」に、
今なお残るこの石の碁盤は、その昔豊太閤がこれを囲んで心ゆくまで一日の清遊を
楽しんだといわれている。
 
 
太鼓滝遠望

 園内最奥からは太鼓滝が見えるではないか!思いのほか近かった。
この滝の存在は知ってはいたが今回は行く気はなく、渓流シューズも持っておらず、
また下調べもしていないから沢への降り口も分からないので、今日は眺めるだけに。
 滝の左手には兵庫登山会による太鼓滝の看板も見える。


瑞宝寺公園を引き続き散策中・・・








 日が差し込んできた・・・




 いつの間にか1時間近く経っていた。本当に「日暮らしの庭」だ。
この後山歩きの予定がなかったら、ここでだらだらと過ごしていただろう。
後ろ髪をひかれる思いで、そろそろ出発することにした。充分に紅葉を堪能した。


8:15 瑞宝寺公園出発

 出発してすぐにホテルのミニバスからおばちゃんの団体が降りてきた。
途端に幽玄の世界が賑やかになった。ちょうど良いタイミングで出発出来たようだ。

 来た道を戻って杖捨橋を渡り、そこから左折。山のほうへカーブしながら登っていく
車道を辿る。朝方なので通る車は少ないが、歩道が無いので要注意な区間だ。


8:30 魚屋道入り口前を通過

 ここに出てくるのか。

 魚屋道を登れば六甲最高峰まですぐだが、自分にとってはあまり面白みが無い
トラックだった。六甲最高峰以北の魚屋道はとにかく単調なのである。元々が昔の
生活道路だったから当然といえば当然なのだが。

 ここまで来ればロープウェイ駅までもうすぐ。ロープウェイ駅の端からは鼓ヶ滝
公園へ降りることが出来る。鼓ヶ滝は人造の感が強くて、今まで立ち寄ったことが
ないが、今なら紅葉がきれいだろうと思い、立ち寄ることにした。


8:42 鼓ヶ滝

 想像よりは大きな滝だった。白石谷にある白龍滝と同じくらいか。
しかしやはり人の手が加えられているのが見受けられるため魅了はされない。
 上流の有馬四十八滝と違い、ここは生活用水のためということで
立ち入りが規制されているためにこれ以上滝に近づくことが出来ない。


鼓ヶ滝公園

 鼓ヶ滝自体よりも公園内の紅葉が見事だった。何枚か撮影したのだが、
朝からたくさん紅葉を撮影したためにバッテリーが早くも減ってきた。
この後の行程を考えて適度に切り上げて出発する。今度は鼓ヶ滝公園で
長居することにしよう。


鼓ヶ滝公園を出発して紅葉谷へ

 あちこちで紅葉を楽しみながら林道を緩やかに登っていく。
いつもは退屈な林道の区間も、この時期だけは紅葉で楽しませてくれる。

 六甲山上方面を見上げると雲が被っていることに気付いた。天気予報では
「晴れ」だったが、少々怪しげな雲行きだ。


 林道の区間が終わり、湯槽谷道との分岐を過ぎるといよいよ紅葉谷道が始まる。
元々紅葉を楽しむために敷設されたという紅葉谷道である。このトラックを最大限に
楽しむのは今を置いて他にない。道中も次から次へと紅葉が目に飛び込んでくる。


9:26 七曲滝出合

 今日の目的の一つは紅葉の七曲滝を見ること。今日は渓流シューズを持って
きていないが、七曲滝だけは比較的簡単に辿り着くことができる上に、最も紅葉に
よって映えるのではないかと想像したからだ。

 七曲滝出合から七曲滝までにトラックは2本に分岐するが、行きも帰りも蟇滝経由
で辿ったほうが高低差が少ないので幾分楽だと思う。但し蟇滝周辺はトラックの幅が
非常に狭いので注意が必要である。


9:35 七曲滝

 新緑の時期も良かったが、やはり紅葉の時期は何時にもまして素晴らしい。
この時は曇りがちだったが、かえってそれが幸いして紅葉を見たままに捉える
ことが出来たと思う。撮影画面の中で明るさの違う部分が混在すると、途端に
表現が難しくなるので、いつでも晴れが良いとは限らないと思う。


 滝の直下から見上げて撮影してみた。最近雨が降っていないので、水量は少ない
のだが、飛沫はある程度飛んでくる。夏なら気持ちがよいのだが、今では寒いくらいだ。



 滝の反対側でも黄葉が見事だ。


9:56 七曲滝出発

 いつまでもこの幽玄の世界に浸っていたいが、行程も進めたいのでそろそろ
出発することにする。鼓ヶ滝と違って純朴な自然を堪能しようと思ったら、ぜひ
七曲滝まで足を伸ばすことをお薦めしたい。


10:14 百間滝出合

 七曲滝出合からしばらくは急坂が続くが、百間滝出合からは途端に緩やかになる。
百間滝と似位滝にも立ち寄りたいが、七曲滝以上に惹かれることはなかったうえに、
百間滝までの急坂を考えると面倒くさくなってしまった。


 百間滝出合を過ぎてから紅葉谷の源流に近づくまでが最も華やかだった。
紅葉の時期とちょうどこの時晴れ間がのぞいたことが重なったこともある。



 紅葉に黄葉にそして緑と、瑞宝寺公園だけでは堪能出来ない自然本来の姿が
ここにはある。有馬へ来られたらぜひ紅葉谷道を歩かれることをお薦めしたい。
 この辺りから普段着で手ぶらの人と数人すれ違うようになった。ロープウェイで
山上まで行き、下りで紅葉谷道を歩かれているのだろうか。


10:40 ブナ林

 ブナ林まで上がってくると、どうやら季節は少し進んで紅葉のピークは
過ぎたようだ。来年はもう少し早く紅葉谷道を歩くことにしよう。


 ブナは殆ど葉を落として、早くも冬の装いになっている。
06年6月19日に初めて紅葉谷道を歩いた時の写真を見返してみると、
季節によって雰囲気が全然違うというのを改めて実感させられる。


10:55 番匠屋畑

 ブナ林から短い急坂を経て番匠屋畑に到着。これから紅葉谷道を下るグループ
とすれ違う。瑞宝寺公園の紅葉の具合を尋ねられる。もちろん「パーフェクト」と答え
ておいた。今の時期に有馬に下りたら温泉に加えて紅葉狩りまで楽しむことが出来る。
有馬を出発点にする自分のようなハイカーは少数派に違いないだろう。

 今日もまた番匠屋畑で恒例のゴミ拾いをする。ここは六甲山上において交通の
要衝、かつ休憩スポットでゴミが集まりやすいというのが最近分かってきた。


11:13 六甲ガーデンテラス

 番匠屋畑、極楽茶屋跡からしばらく全山縦走路を西へ進んで六甲ガーデンテラスへ。
しかしご覧のような景観。雲さえなければかなり遠くまで見通せそうだが残念だ。
06年5月22日に五助山を歩いた時にずぶ濡れになった足を乾かしたことのある
バルコニーだが、今日は冷たい風が吹き抜けてあまり長居は出来ない状況だ。


11:35 みよし観音前通過

 六甲ガーデンテラスからも引き続いて全山縦走路を辿る。みよし観音を通過すると
車道を横切りゴルフ場へと進んでいく。ゴルフ場のコース脇を通過するのだが、
ずっと防御ネットか金網の中を歩く。何だか籠の鳥になったような気分だが、
OBのボールをくらってはシャレにならないので仕方がない。

 なお、この日から2日後には今年2回目の神戸市主催の全山縦走大会が催される。
このトラックを逆向きに2000人が歩くことになる。自分なら歩けるかな。


11:54 記念碑台

 みよし観音前から逆向きに縦走路を歩くと、殆どの区間が平坦か緩やかな下りで
非常に快適だった。記念碑台までやってきて昼食を摂って休憩する。

 それとこれまで見逃していた記念碑台の四等三角点が目に留まった。
こんな目立つ場所にあったのか。今は公園として整備されているが、昔はもっと
ピークらしいピークだったのであろうか。


12:15 記念碑台出発

 記念碑台で休憩中に今日の行程を変更することを決めた。今日は未踏だった
シュライン・ロードで下山することを考えていて、そのためにここまで西進してきた
のだが、雲行きがイマイチだし、何よりもバッテリーの残容量が絶対的に不足
していた。未踏のトラックを初めて歩く時は撮影枚数は増える。ここはあっさりと
次回に機会を譲り、ここから最も近いトラックで今まで歩いたことのある油コブシで
下山することにした。また油コブシか〜。ここからだと六甲ケーブル山上駅経由で
しばらく車道歩きとなるが致し方ない。殆ど緩い下りだからよしとしよう。


12:27 油コブシへ下山開始

 六甲ケーブル山上駅のすぐ東に油コブシへ通じるトラックの入り口がある。
初めてでも道標が完備されているので見落とすことは絶対ないはずだ。
この時考えていたのが、最近この付近であった遭難事故のこと。六甲ケーブル
山上駅で仲間と別れて下山中に行方不明になったという。普通に考えれば
油コブシ経由で下山するのだろうが、何故か発見されたのはここよりもずっと
北東の堰堤の上だったという。自分で進んでどこかの沢歩きルートで下山しようと
したのだろうか。自分は真っ先に西山谷が思い浮かんだが、あそこは下山に使う
と非常に危険だ。まして単独ならなおさら。しかし、それ以外にシチュエーションが
思いつかない。
 無事に回復されたら、後学のためにも体験談を語ってもらいたいものだ。


 裏六甲から六甲山上までずっと曇っていたが、表六甲に入って一気に
天候が回復してきた。油コブシの紅葉もなかなか見事だった。



12:51 油コブシ山頂

 前回油コブシを下ったのは、06年8月21日に西山谷を遡上した時だったが、
ここではアブがうるさかった。今日はまったく虫がいないわけではないが、
やはり秋が深まってきたということでいたって静かである。これで展望があれば
いうことはないが、なかなか落ち着く休憩スポットではある。数分休憩して
三角点にタッチして下山を再開する。


 油コブシ山頂のすぐ下には広場がある。夏なら数分といられないところだが、
今の時期ならここのほうが休憩するにはよいかもしれない。

 ここから下は老人ホームに降り立つまで森歩きが続く。


13:28 六甲ケーブル下駅到着

 またまたタイミングよくやって来た市バスに乗り込む。16系統、JR六甲道駅行き。
約15分で200円。車内は暖房が効きすぎて暑い!最後尾に座ったので、窓を
開けて温度調節することが出来た。





 瑞宝寺公園、鼓ヶ滝公園、そして七曲滝に紅葉谷道。今の時期外せないルートだと思う。非常にお薦め!
今日は諸事情で断念したが、次回こそ未踏のシュライン・ロードを最優先にして歩くことにしよう。



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