「荒地山・城山尾根から薬大尾根」 2013年 5月26日(日)

国土地理院地形図
 : 25000分の1 「宝塚、西宮」




 〜 はじめに 〜

 今回は今年初めての友人alfonsさんとの山行です。
alfonsさんは山行自体が久しぶりということで、無理なく楽しめそうな荒地山を選択しました。
自分自身、荒地山は約5年ぶりとなります。

 下山には初めて薬大尾根を歩きました。
何故公設の指導標が無いのか不思議なくらい、明瞭な踏み跡で展望もある尾根道でした。

 今回のプランでは薬大尾根以外は、踏破済みのルートばかりです。
いつものように簡略して記します。








 6:15 JR芦屋駅出発




 6:30 阪急芦屋川駅前にてalfonsさんと合流

 今年初めてalfonsさんと顔を合わせる。
高座の滝まで続く道は何度か一緒に歩いているが、alfonsさんは初めてとなる城山尾根へ向かう。
自分自身は何度か歩いているから新鮮味はないが、alfonsさんが楽しめるルートであればいいのだが。








 行程概要 (山中のルートは不正確です)



 荒地山へ向かう主要ルートの一つだった芦屋川に沿って北上するトラックですが、
動物霊園周辺の私有地が閉鎖されて通行不可能になっています。
一部の不心得者のために多くの人が影響を被る典型的な話ですが大変残念です。
どうしても道畦谷方面を通過したい場合は鷹尾山に登って巡視路で迂回することは出来ますが、
大きなアップダウンが一つ増えるという要素を考慮に入れてプランを組む必要があります。

 荒地山山頂周辺にはルート閉鎖の案内が一切なく、特に芦屋川へ向けて下りで歩かれる
場合にはトラブル発生の要因にならないよう注意が必要でしょう。

 一方、薬大尾根の登山口ははっきり言って分かりづらいと感じました。
初めての方は下りで歩かれてご確認されるのが無難かと思います。
森北町を通過する谷道になる魚屋道よりも雰囲気は抜群に良いトラックでしょう。




 7:04 鷹尾山・城山尾根登山口

 高座の滝方面よりは少なめだけど、ちらほらと行き交う方が見られる。








 7:28 鷹尾山山頂(263m)

 歩きやすいジグザグ道を経て高尾山山頂へ。
alfonsさんは今年初めての山行の割にはけっこう調子良く歩けていた。
やはり昨年の経験の蓄積が生きているように感じてうれしい。








鷹尾山より荒地山を見据える

 城山尾根のスケールと荒地山までの標高差を実感していただく。
自分も久しぶりのルートで、詳細までは覚えていない。








アップダウンを経て鷹尾山を振り返る

 アップダウンの標高差は強調されて見えることが多いことを再確認する。








 8:27 320m+送電線鉄塔

 城山尾根は比較的展望に恵まれている。ここは小休止スポットかと思ったけど、もうけっこう暑かった。
そして徐々に近づいてくる荒地山とその山腹の岩場群が印象的な光景だ。








荒地山を見上げるalfonsさん

 荒地山にある迫力ある岩場の山腹に目が吸い寄せられる。
この後またアップダウンを経て、いよいよ荒地山本体への登りとなる。








 8:58 岩梯子

 見た目よりはずっと簡単に登れてしまう岩梯子。
自分自身も久しぶりで懐かしさを覚えつつ乗り越える。








 9:09 新七右衛門ー

 続いては新七右衛門ー。まずは自分が実演して、この穴を潜ることをお伝えする。
確かザックを外す必要があったはずだけど、ふと試してみたら自分はザックを付けっぱなしでも通り抜けることが出来た。
おそらく5年前に比べてもだいぶ痩せたのだと思う。

 この付近は本当に展望抜群で、広角レンズを持ってこなかったことを後悔されるalfonsさん。
そこまでは気配りが出来ていなかったことをガイドとして反省した。








新七右衛門ーの住人?




 山頂が近づいてくると普通の山道に戻ってしまう荒地山。
alfonsさんには山頂に到着する前に予めこの後は展望が無いことを伝えておく。








10:00 荒地山山頂(549m)到着

 しばらく見ない間に、解説板やらケルンが設置されている。
ここまでで大きな登りは終わったこともあって、展望は無いけど木陰の岩に腰を下ろして大休止を取る。




10:23 荒地山山頂出発








10:31 なかみ山の展望地

 魚屋道へ下る途中にある展望地へ。昨年に越えた打越峠を抱える打越山が見えることをお伝えする。




 魚屋道へ出ると六甲最高峰へ向かう人並みに押し戻されそうな錯覚に陥る。
本当に途切れることがなく、何人の方々と挨拶を交わしたのか全く覚えていない。
この混雑度は自分としても想定の範囲外で、これは今後のプランニングとしても見過ごせない要素となるだろう。




11:04 風吹岩

 ここは観光地か!?と思ったほどの大勢のハイカーで埋め尽くされた風吹岩に到着。
小休止する予定だったがパスして先を急ぐ。かつては平日に登っていた自分にとって、
現在のロックガーデンの光景は隔世の感がある。
 
 alfonsさんも魚屋道の逆走を経てちょっとお疲れのようで申し訳なかった。
風吹岩を過ぎるとちょっと混雑は緩和されて一息付けられる。








11:20 薬大尾根分岐

 金鳥山分岐より少し南下すると、自分にとっても未踏ルートとなる薬大尾根分岐に差し掛かる。
さあどんなルートだろうか楽しみだ。

 分岐からすぐ南には送電線鉄塔があって、薬大尾根分岐は地形図上でピンポイントに現在位置が分かるようになっている。
おまけに破線道の記載もあるが、現状に即しているものか歩いて確かめよう。








東西、南北の二方向の送電線が交差する340m+付近

 送電線が交差するのはけっこう珍しい光景なのではないだろうか。
ということで、再びピンポイントで現在位置が掴める。
それにしても日当たりが良いところはもう相当暑く感じる。








海へ向かって緩やかに下っていく光景が好ましい薬大尾根

 下り中にも数人の登りの方とすれ違う。薬大尾根は比較的多くの方に歩かれているルートのようだ。








更に送電線と共に展望が広がってくる。

 この辺りは尾根の東斜面をルートが通っている。








11:43 薬大尾根の展望地にて

 ちょうど木陰、そして展望が良いところにベンチがあるということで10分程度小休止をとった。








そしてルートは尾根の西側斜面へと回り込む

 西側の権現谷、そしてその向こうの保久良神社へ下る稜線が見えてくる。
引き続いて破線道は実線に即した状態であることが分かる。








12:04 160m+

 平坦な森のように見えるが、尾根の途中の広がったところだ。
この後も地形図どおりにルートは再び東斜面へと続いていく。








神戸薬科大学に沿って下っていく

 まるで京都嵯峨野のような竹林に沿ってルートは下っていく。
もう既に地形図上では「薬科」の字が被る辺りを歩いているはず。








12:15 薬大尾根登山口

 最後に小さな沢を横切って、短い階段を登ったところが薬大尾根登山口。
いきなり下りの階段から始まるという変則的なパターンということで、これは分かりにくい登山口ではないだろうか。
それにしても終始地形図の破線道は現状に即していることが分かって、これはなかなか珍しいケースだと思う。

 これまで絶えず行程を見守ってくれていた送電線は引き続いて街へと進んでいるようだ。
登山口からは歩行者専用のような幅が狭い階段道を降りていく。








神戸薬科大学入り口前に降りてくる。alfonsさんは先に降りて山野草の写真撮影をされている。

 登山口から階段道で下ってすぐに、車通行可能な広い道に出てきた。
登山口脇に立っていた送電線鉄塔がまだすぐ後ろに写っていて、その近い距離感が掴みやすいかと思う。
但し、付近には登山口を示す指導標は一切無く、薬大尾根は登山口に辿り着くのが難しいルートの一つではないだろうか。

 ここからは急な下り坂を岡本方面へ。ゆっくり歩いて約20分くらいで駅付近へ到着。
コンビニの休憩コーナーを利用してコーラで乾杯し、今後の日程などのミーティングを行ったうえで解散した。
alfonsさんには良い足慣らしに、自分としては懐かしい荒地山への再訪と、未踏ルートの薬大尾根を踏破出来た山行となった。




 〜 終わりに 〜

 荒地山・城山尾根、そして薬大尾根とそれぞれ好展望の良いルートでした。
但し、魚屋道(風吹岩以北)を逆走するのは極力避けたほうが無難です。
一旦は黒五谷方面へ下ったりする等、迂回プランを組むべきだったというのが自分なりの反省点でした。
ロックガーデンから六甲最高峰へ向かうという、定番のゴールデンルートの混雑度を甘く見てはいけません。








行程断面図です




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