05年12月9日(金) 晴れ 荒地山〜東お多福山

 しばらく六甲山から遠ざかっていたが、「播州野歩記」さんの荒地山山行レポートを拝見していたら無性に歩きたくなった。
全く同じルートを辿るのではなく、多少アレンジした上に途中の気分で行き先を変えたので、ちょっと変則的といえそうなプランになった。
しかし東六甲の人気の山を好天の元で歩くことが出来て大満足の1日となる。

 6:37
 JR芦屋駅から北西に向けて歩き出す。阪急芦屋川駅を利用するのが一番便利なのだが、手持ちのJR通勤定期をフルに活用するために多少不便だがJRを使う。
 それにしてもせっかくの休みに早起きするのは本当に大変で、いつも布団から出るのが一苦労である。それでもスキー行きよりはゆっくりできるのだが・・。
 


 鷹尾山(城山)登山口 7:10

 阪急芦屋川駅北側の超高級住宅街を登り、城山(鷹尾城跡)の案内板を
見て右折。道なりに進むとようやく登山口に到着。
JR芦屋駅から30分近くかかってやっと山道を歩くことが出来る。




 鷹尾山のトラックはよく歩かれており非常に明確。
朝焼けに照らされながら、気持ちよく登っていく。
途中で毎日登山されているようなおじいさんとすれ違う。



 所々で景観が開けて、京阪神の街並みを見下ろすことが出来る。
今日は空気が澄んでおり、大展望が期待できそうだ。



 鷹尾山山頂 (260m) 7:40〜8:00

 登山口から約30分ですぐに山頂に到着。戦国時代の山城跡という
ことだが、残念ながら土塁も堀切も何も残っていない。しかも最も
展望が良さそうな南端にはサンテレビのアンテナに占領されている。
自分は阪神ファンではないので殆ど見ることのないチャンネルだ。

 サンテレビのアンテナのおかげでやや角度が制限されるが、主に
西側の景観が良い。ベンチに座って小休止を取る。しかし寒い!




 鷹尾山山頂からの景観。芦屋ロックガーデン、地獄谷、そして六甲アイランド方面が一望の元。空気が澄んでいてとても清々しい。
いつでもこうならいうことはないのだが。



 荒地山遠望

 じっとしていると寒いので、早めに鷹尾山山頂を出発する。
すぐに森を抜けて正面に大きく荒地山が姿を現す。
地形図ではそれ程目立たないがけっこう起伏があり、これから
何度かアップダウンを越えなければならない。




 荒地山を間近に見上げる

 鷹尾山から荒地山に通じるトラックはよく踏まれており、
とても明確。高座谷へ降りる分岐などには道標が完備されており、
迷うところはない。登り下り、展望スポットが点在するけっこう楽しい
トラックだ。そうこうしているうちに荒地山が近くなってきた。




 荒地山への登りが始まると、途端に岩がちのトラックになってくる。
こういう変化のあるトラックは大好き。岩場というと芦屋ロックガーデンの
中央稜が有名だが、こちらのほうがよりワイルド。変化に富み面白い。



 岩梯子 9:00

 やや急なトラックを登っていると、唐突に「岩梯子」が現れる。
ここからが待望の荒地山のハイライトに突入。垂直に近い岩場だが、
足場はしっかりしており、すいすい登れて快感すら覚えることが出来る。
岩登りって楽しいことだと、岩梯子が教えてくれた。



 岩梯子を過ぎると目の前には累々たる巨石がごろごろ。
目印はそこかしこにあり、コース選択で困るところはない。
それにしても荒地山の岩場は楽しすぎ♪今度は友達も連れてこよう。




 大阪湾遠望

 巨石の間から景観を楽しめるのは荒地山ならではといえるだろう。
最初に辿り着いた鷹尾山が遥か低いところに見える。
鷹尾山は260m、荒地山は549m。300m近い高低差があるから当然だ。
岩にもたれかかってしばらくこの絶景を心ゆくまで楽しむ。



 新七右衛門くら

 ザックを外さなければ通れないことで有名な新七右衛門くらを通過。
岩梯子といい、この穴倉くぐりといい本当に楽しい〜。楽しすぎ!

「新」と付いているのだから、古いほうもあるのだろうか。地震で岩場が
大きく動いたらしいから、その時に失われたのだろうか。

 七右衛門とは伝説の人物で、山中で山賊まがいのことをした挙句に、
荒地山の岩場に打ち付けられた(転落死とも?)という。

 今の世は七右衛門以上にひどい事件が多いので、荒地山の神々も
大いにお怒りであろう。




 荒地山山頂は木立に囲まれて展望は無い。新七右衛門くらを過ぎた辺りの岩場が荒地山で最も素晴らしい展望スポットとなっている。
東と北以外、広範囲の展望が楽しめる。ただ今日は冷たい強風が吹いて非常に寒かった。北部からは早くも雪の便りが届いており、トランピングモードからスキーモードに
チェンジする日が近いようだ。自分は冬季はスキーに充てるために山歩きは休止しなければならない。




 荒地山山頂東の分岐 9:54

 岩場は唐突に終わり、普通の山道になる。殆ど高低差がなく、
快適に北へ進んでいくと分岐に差し掛かる。東へ進むと芦有ゲート、
西へ進むとすぎに荒地山山頂である。荒地山東山麓の奇岩群も
興味があるが、今日は西へ進む。



 荒地山山頂 (549m) 9:58

 分岐からはすぐに荒地山山頂に到着。意外に広い。三角点は無いようだ。
前方向にわたって高い木に囲まれて薄暗く、展望は遮られている。
しかしそのおかげで強風からは守られている。陽だまりを選んで
腰掛けて一息付くことが出来た。




 枝越しに東お多福山を遠望

 兵庫登山会の山名板が掛かっている北側は、僅かに視界が開けていた。
萌黄色に光る東お多福山の草原が遠くに見える。
 荒地山からは風吹岩へ下ってすぐに下山するつもりだったが、
天気も良いことだし思い切って東お多福山へ足を伸ばすことに決めた。



 なかみ山付近にて

 荒地山から西へ進むとすぐになかみ山と思っていたら、いつの間にか
通り過ぎてしまったようだ。どこがなかみ山山頂か分からなかったが、
好展望の広がる岩場に出てきた。風が非常に強い。




 同岩場よりの景観。正面に打越山など、六甲の主脈が北からずっと西へと連なっている。肉眼では明石大橋の橋脚も見えた。

帽子が飛ばされそうになるくらいの強風で非常に寒い。早々に退散する。



 魚屋道との合流地点 10:33

 なかみ山から森の中を緩やかに下っていくと、見覚えのあるところに出てきた。
六甲の人気トラック、魚屋道だ。東お多福山へ向けて歩き出す。
平日だがちらほらとハイカーが行き交う。それ程自分のペースが早いとは
思わないが、途中で男性3人組のハイカーを追い抜いた。




 雨ヶ峠 11:00〜11:06

 なんと残雪が残る雨ヶ峠に到着。まさか六甲山で今冬初めて雪を踏むとは
思わなかった。写真を撮っていたら先ほど追い抜く際に道を譲っていただいた
3人のハイカーが到着。六甲最高峰へ向かうらしく直進していった。
ここから東お多福山へ向けて登りだす。




 雨ヶ峠から短い登りで東お多福山の草原に飛び出す。
6月に訪れた時には青々と笹が茂っていたが、今では後退して
トラックの幅が広くなっている。



 いよいよ東お多福山の草原歩きの始まりである。
森歩きが主体の六甲の中で、東お多福山は非常に貴重な存在だ。
草原の中を歩くことが多かったNZを思い起こさせる。

 なおこの山の土質は粘土質のような感じで、靴に纏わりついてくる。
六甲山系の中でも最も古い地質のようである。

 


 少し進んで小高い丘に登ると、ガイドブックでお馴染みのなだらかな
景観が広がってくる。この辺りが「おたふく」と名付けられた所以となって
いるような気がする。腰を下ろしてしばらく小休止する。
東お多福山はやはり人気があるようで、魚屋道同様ちらほらハイカーと
すれ違う。



 西お多福山(左)と六甲最高峰(右)

 草原の向こうに意外に近く見えている。この後南へ下るつもりだが、
距離的には六甲最高峰のほうがずっと近い。



 草原の中をのんびり歩いて開放感を満喫する。
自分撮りを繰り返していると、男性3人組ハイカーが追い越していった。




 ごろごろ岳 (565m)

 東には一段低くごろごろ岳が横たわる。東の甲山から見ると堂々とした
山容なのだが、西から見ると山頂付近まで宅地開発されてしまったのが
痛々しい。




 景色を楽しんでいたらいつの間にか山頂へ到着。
広大な広場になっており、家族連れで来ると思い切り遊べそうである。

 



 東お多福山 (697m) 11:50

 非常にゆっくりしたペースでようやく山頂に到着。といってもなだらかな
山なので全然山頂らしくないが。ここにも三角点は無い。
腰掛けて昼食を食べていたら、夫婦のハイカーが到着。
土桶割峠経由で六甲最高峰へ向かわれるそうだ。記念写真を撮影して
あげた後、北へ向かうトラックを降りていった。













 12:10
 昼食を食べ終えた後、再び歩いてきたトラックを戻っていく。
東の登山口バス停まで降りるのが最も楽だが、これほど天気が良い日
なので、南の街まで歩かないともったいないと思った。
土桶割峠に降りてしまうと雨ヶ峠まで登りがあるので、お気に入りの
草原の道を戻るのが一番である。

 雨ヶ峠からは魚屋道を南下。快調なペースで歩いていく。
昼は過ぎたが、数人北へ向かうハイカーとすれ違う。



 風吹岩 12:45〜13:10

 東お多福山から35分で風吹岩に到着。風が強くて寒そうだが、
今日は大展望を期待できそうだ。



 意外にも一人のハイカーも居なかった。
空気が澄んでいるせいか、列車や高速道路を走る車まで
手に取るように見える。いつも思うことだが、景観を遮る送電線が
本当にじゃまである。




 9月に悪戦苦闘したAケン尾根を見下ろす。
あの辺りもまた再挑戦しなければならない。でももうスキーシーズンだし、
春に持ち越してしまうだろう。



 この辺りで生活しているネコの団体が現れた。一月の半分はここまで
登ってくるという年配の男性が到着してエサをあげていた。
10年前の大震災まで麓の家で飼われていたネコの子孫らしい。
ネコは寒いのが苦手と思っていたが、六甲の冬を越すのは可能らしい。

 しばらく山の話で盛り上がった後、魚屋道を歩きながら決めた道筋で
下山を開始する。



 魚屋道

 風吹岩からはロックガーデン中央稜を下って阪急芦屋川駅へ出るのが
最も便利だと思うが、魚屋道を通ってJR甲南山手駅まで歩くことにする。
静かな山歩きが楽しめるし、緩やかに下るので足の負担も少ないのである。




 魚屋道は風吹岩以南が最も好きな区間である。
この日も出会ったハイカーはたった1人。紅葉を楽しみつつ静かに歩いていく。


 蛙岩 13:32

 紅葉に彩られた蛙岩に到着。快適な尾根道歩きもここで終わりである。
この角度で見ると、なんとなくカエルの後姿に見えなくもない。



 南側から見るとただの巨岩になってしまう。トラックはまだ尾根筋に続いて
いるが、ここからは谷を下のほうへ下っていく。



 魚屋道を下っていて、心温まるプレートを見つけた。
逆に登ってきていたら、とても元気付けられるだろう。



 谷は薄暗くゴミが散在しているが、紅葉だけが雰囲気を盛り上げて
くれている。夏には蚊が多くてあまり歩きたくないところだが。



 魚屋道入り口 13:56

 甲南大学から少し上に行ったところにある魚屋道入り口に到着。
紅葉を楽しみながらの充実した山歩きもここで終わり。

 後は甲南山手駅まで街路を下るだけである。

 
 14:10
 JR甲南山手駅に到着。東お多福山から約2時間の道のりだった。非常に爽やかな初冬のトランピングとなった。
早い積雪のために、今季の山歩きはこれで終わり。スキーシーズンが終わってから再開する。

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