「ごろごろ岳で友人とごろごろ」 10年7月10日(土) |
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国土地理院地形図 : 25000分の1 「宝塚」、「西宮」 参考文献 : 山と渓谷社 【六甲山】 : 昭文社 山と高原地図 【六甲・摩耶】 幸運なことにちょうど梅雨の晴れ間と合い、 約2ヶ月ぶりに友人Kappaさんと山歩きに出掛けました。 今回は半日程度の軽登山、そして出来れば滝を含めた山行という Kappaさんの希望条件から、このプランを考えました。 Kappaさんは全行程未踏です。道中の詳細は伏せて、 単にごろごろ岳を目指すということだけを告げました。 なお、撮影対象が全く違う二人による山行ですので、 いつもの通り所要時間は全く参考になりません。 普通に歩くと昼頃には踏破出来るプランと思います。 自分はほぼ全行程踏破済みですので、大部分の記述は簡略しています。 7:05 阪急夙川駅出発 1のりばより阪急バス1系統、西宮甲山高校前行きに乗車。 「西宮市内線」区間の料金は1乗車につき210円。 この路線のバスに乗るのは今回が初めてだ。 7:22 鷲林寺バス停到着 あっという間に鷲林寺バス停に到着。この辺りで標高が230m+あるので、 ごろごろ岳までの標高差はもう330m程しかない。 芦屋川駅から登っても軽登山の部類には入るかもしれないが、 無難な向きを選択した。 |
行程概要 (山中のルートは不正確です)![]() |
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鷲林寺までは「かんのん道」を登る。ユーモアある名前だが普通の舗装路だ。 でも車道の脇には小動物が憩い、Kappaさんは早くも撮影フィールドに入った模様。 |
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8:00 鷲林寺 観音山東山麓に広がる鷲林寺境内。街のすぐ側なのに静謐な空気が流れている。 境内には石造七重塔などの文化財がある。
付近にあるという武田信玄の墓だが、どれが該当するのか分からなかった。 いずれにしても信玄は故国の甲斐で眠っているはずだけど・・。 なお目指す登山口は境内の上方にある。 |
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8:35 若宮神社より、せせらぎコースへ お勤め中のお坊さんにご挨拶して、ここからようやく山道に入る。 涼しい季節ならば観音山山頂を経由するパノラマコースがお薦めだが、今日はKappaさんの滝希望もあってせせらぎコースへ。 でもKappaさんには滝の存在は伏せている。 ムシムシした梅雨時期の空気ではあるが、曇天下のせせらぎコースの涼しさはまさに「冷房要らず」。 整備されたトラックが沢の右岸を通っていて快適に遡行できる。 |
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9:30 旭滝到着 沢の上方に不意に現れた滝にびっくりのKappaさん。 思えばKappaさんと滝のあるコースを歩いたのは芦屋地獄谷が最初で最後だった。 予想外の滝の出現に大喜びで、こちらも案内人として幸せな気持ちになれる。 自分にとって旭滝は2回目だが、曇天でやや暗い今日のほうが撮影には向いている。 |
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清浄な雰囲気に包まれた旭滝 行場でもある旭滝。心身共にリフレッシュ出来る。 涼しいしひと気もないことも手伝って、2人で思う存分長逗留した。 梅雨のおかげで水量も程好くあった。 |
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出来れば行程の後半で涼むのが理想だが、今日の行程は後になるほど暑くなった。 天気が曇りのち晴れだったこともあるが。 六甲山系には数多くの滝があるが、登山靴のままで安全に接近出来る滝といえばけっこう限られてくる。 渓流シューズがあれば行動範囲が広がって、案内できる滝が増えることを説明した。 とはいえ、大抵の滝には沢歩きが付き物だから、軽登山の条件からはちょっと外れてくるかもしれない。 10:45 旭滝出発 |
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この沢では旭滝が唯一の滝。後は上流に進むにつれ段々細くなる沢と併走する。 Kappaさんは各所でカエルや虫の撮影に余念がない。 でもこの頃から蚊の襲撃に悩まされるようになる。 考えてみればいろんな写真撮影の中で、最も身体的にハードな部類に入るかもしれない。 Kappaさんも夏山での防虫対策の必要性を実感されたようだった。自分も防虫スプレーとカトリスを併用しているが、 それでも完全に蚊を防ぎきれるものではない。虫刺されは夏に山に入る以上は仕方がないのだけれど。 でも秋のスズメバチよりははるかにマシ。 |
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11:37 観音山西の出合 せせらぎコースを登りきったところの出合だ。 ここからは行程終盤まで延々と尾根伝いに南下していく。 でも大部分はあまり尾根らしくないのが、ごろごろ岳の特徴なのだが。 ごろごろ岳山頂の少し北にはヌタ場程度の池があり、そこでは蚊が大量発生していた!マンマミーヤ!! 体にまとわり付いてくる蚊の大群を見て、二人してカイカイカイカイと言いながら退散する。 NZでサンドフライの大群と遭遇した時のことを思い出した。あれは痒みが1週間続くのでとにかく刺されないことが肝要だ。 今度は携帯用の蚊取り線香も試してみたく思う。 どうにか蚊を振り切って、ようやくごろごろ岳山頂だ。 |
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12:15 ごろごろ岳山頂(565.3m) 到着 Kappaさんにとってはごろごろ岳は初登頂!幸いなことに何故か山頂には蚊は見受けられなかった。 とにかくごろごろしようと撮影したが、何だか行き倒れみたいになってしまった。 昼食を摂りながら、山名由来の説明などをした。 岩がごろごろしている、標高が565.6m(修正前)。などの諸説があるという。 それと六甲で「岳」と名の付くのはここだけ。 いろんな意味でユニークな山だとKappaさんも感心しきりだった。 休日にも関わらず、近隣にロック・ガーデンなどの人気コースがあるからか、 比較的静かな山歩きになったというのも気に入っていただけたよう。 虫などの撮影が主目的のKappaさんにとっては、辿り着く山頂周辺がイマイチ風情に欠けるという、 多くのハイカーにとってマイナス点と思われることも全然問題ではなかったようだ。 12:45 ごろごろ岳山頂出発 山頂からは柿谷コースを通って芦屋川方面へ下山する。 大部分が比較的緩やかな下りになっており、膝に優しいということも魅力的なコースだ。 ここと同じくらい緩やかなコースといえば、近隣では西おたふく山くらいかと思われる。 |
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※ この楔穴のある岩を「四つ目岩」として記載していましたが、 本物はもう少し北方にあるようです。Tokiwaさんにご指摘 いただきました。ありがとうございました。 2010年9月29日加筆訂正 |
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13:45 楔穴のある巨岩 ごろごろ岳の見どころの一つ、楔穴のある巨岩に到着。 この周辺では切り出す前の岩や、くさびを打ち込んだ岩などがたくさん散在している。 家紋まで刻まれている岩もあって、Kappaさんもなかなか楽しまれたようだ。 もちろんKappaさんお目当ての虫やキノコも豊富。 視点が違うということはとても新鮮なことで、一人ならば黙々と歩く自分にとって これだけ見逃してきたのかという思いである。 「真実と思われることの多くは見方によって変わる」 オビワン という格言にも通じるかもしれない。 風景が主眼の自分にはない、Kappaさんのネイチャーフォトは当サイトトップページでもリンクを貼っている わんだぁふぉ〜げる でぜひご堪能いただければと思います。 |
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芦屋川へ向けて徐々に高度を下げていく。 時折、周辺の視界が開けるようになるが、午後からは晴れてきて非常に暑い。 Kappaさんは自分より暑さに強いのだが、それでも旭滝での冷気の後では堪えたようだ。 そんな暑い行程後半でも谷の向こうのロック・ガーデン方面(Kappaさん踏破済)などを眺めたりして、 最後まで山歩きを楽しんでいただけたようだ。 |
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15:17 前山公園北の出合 やがて自分にとっては見覚えのある出合に下りつく。 ここでまだ未踏の前山公園へ下るルートを歩くことを提案。 自分にとっても未踏区間の確認が出来る良い機会だった。 結果として最後まで気の抜けない行程となった。 |
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250m+ピーク この未踏ルートは出合から南でも引き続き尾根歩きを提供してくれた。 少し草深いところもあるが、小刻みにアップダウンを繰り返す、 なかなか楽しいバリエーションルートだった。 水車谷登山口まで下っていれば、先述の出合で尾根から外れることになる。 未踏ルートながらも思い切って提案して正解だった。 大部分は見通しが利かない樹林を下るが、それでも右下から車の走行音が徐々に近づいて聞こえてくる。 楽しい尾根歩きだが、もう終点は近いようだ。 |
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辿り着いた先は水道施設。そしてそれを迂回すると小広い広場に出てきた。 木陰の東屋で一休みする。もうこの辺りから前山公園なのだろうか。 土曜の夕方ではあったが、周囲には人影が全くなかった。 |
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16:00 前山公園到着 東屋からしばらく続く階段を下りていくと、前山公園に到着。 周囲は静かな高級住宅地に囲まれている。 この公園には登山口を示す案内板などは一切ない。 でも今日の踏査のおかげでまた一つ、ごろごろ岳へのルートを確認できた。 ここからは住宅街の中を芦屋川駅へ向けて下っていく。 芦屋川駅から登山口までは比較的長い距離の車道沿いを歩かなくてはいけない。 こちらから登り方向に歩くのを避けた理由の一つである。 |
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16:29 阪急芦屋川駅到着 比較的軽めの行程のおかげで、本当にゆったりとごろごろ岳を満喫することが出来ました。 Kappaさんも多くの被写体に巡り会えた、充実した一日となったようです。 梅雨時なのに予定が合った日が天候に恵まれ、運命の女神も微笑んでくれたかのようでした。 また一緒に山行に出掛けるのが楽しみです。 |
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行程断面図です![]() |