05年9月25日(日) 曇り時々晴れ ごろごろ岳、ガベノ城〜甲山

 猛暑からようやく解放されようとしていたこの日はごろごろ岳から甲山へ歩く計画を立てた。ごろごろ岳から甲山は市街地で遮断されており面白くないが、特に
炎天にさらされる夏に歩けるルートではない。ごろごろ岳へのスタート地点が奥池バス停ということでちょっと体力的には楽なプランである。


 7:13
 芦屋川駅から阪急バスに乗る。乗客は自分を含めて3人だけ。そのうち一人はハイカーで東お多福山登山口のバス停で降りていった。

 7:25
 奥池バス停に到着。下界と違って空気がひんやりとしている。奥池を目指して超高級住宅地の中を歩いていく。
 すぐに奥池に到着。西岸沿いを北に向かって歩く。


 7:45

 奥池北端へ到達。東にごろごろ岳、西に東お多福山に囲まれた山間の
静かな池といった佇まいを見せてくれる。人口の湖岸でなければもっと
いいのだが。


 ここからごろごろ岳、鷲林寺への山道に入る。
右手に金網のフェンスを見ながら登る。これからもごろごろ岳山間部では
しばしば人工物を見ることになる。


 時折視界が開ける。東六甲縦走路で歩いた山脈が指呼の距離である。
これほど山深い雰囲気が街の側に広がっているとは。




 556mピークと思われる高台に到着。南方にはごろごろ岳の山塊が
間近に見えるが、どこが山頂か分からない。
この後小刻みにアップダウンを繰り返しつつ、緩やかに登っていく。



 飯森尾根はごろごろ岳の北西へ伸びていく尾根である。
 住宅地が近いのだがなかなかに静かな山歩きが楽しめる。



 飯森尾根の途中からは奥池、そして六甲最高峰がよく見える。



 水道施設などに興ざめしながら森の中を歩いていると、ごろごろ岳の主脈を
通るトラックに合流。一路ごろごろ岳山頂を目指す。別荘の敷地のすぐ横を
通るので山道の風情はないのだが、殆ど高度差が無く非常に快適なトラック
ともいえる。

 しかしごろごろ岳の道標はどこも同じような状態で遠からず自然に還ろうと
している。そろそろ更新をお願いしたい。



 ごろごろ岳山頂 (8:23〜8:40)

 調子よく歩いていると、いつの間にかごろごろ岳山頂に到着。
565.6mの標高からごろごろ岳と名付けられたという。ユーモアある山名の
この山は六甲山系の中でもっと人気がある山となっても不思議ではなかった
と思うが、既に山の西半分は無残に開発されてしまった現実がのしかかっている。
実際にこの山頂から僅かの距離のところまで車道が通じてしまっているのである。

 ところで山頂からの景観は皆無で、なだらかな山なので山頂に立ったという
実感はなく、この三角点と山名板が無ければ通り過ぎてしまうだろう。
とはいえ雑木林に囲まれた落ち着いた空間ではあると思う。

甲山へ足を伸ばす予定なので、山頂での休息もそこそこに切り上げる。



 山頂からは歩いてきたトラックを北へ戻る。すぐに飯森尾根への分岐に到着。
もちろん飯森尾根へは入らずにここは直進する。
この辺り殆ど平坦な森の散歩道であり、本当に歩いていて気持ちが良い。
六甲山系は杉の植林に覆われた死の森が少ないのが良いところであろう。



 ガベノ城(カベノ城)、剣谷への分岐に差し掛かる。
ガベノ城はそれほど遠くないようだし立ち寄ることにする。
山と高原地図「六甲・摩耶」によると、ガベノ城へのトラックは破線道
となっているが、本線同様に幅広の明瞭な道であった。



 ガベノ城(カベノ城)? (8:50〜9:20)

しばらく降りていくとガベノ城と書かれたプレートと、その先には
展望台のような岩場を発見。地図を見る限りではもう少し距離があると
思っていたが、ここに間違いはないのだろうか確信が持てない。
城と付いているが、城があったと思わせる遺構は見受けられない。



 岩場はまさに「六甲の最東端の展望台」と言っても良いくらい
最高に気分の良いところであった。東に遮るものは全く無い。
甲山と北山貯水池を正面に見下ろせる。ごろごろ岳で最もお薦め
スポットと言っても過言ではない。山頂よりも長くここで休息をとる。



 南には送電線と鉄塔が邪魔になっているが、大阪湾が遠くに見える。



 甲山(309m)、北山貯水池、北山公園

 見渡す限り都市に覆われた中で、最後に残された貴重な自然といえよう。
ごろごろ岳から眺めると甲山がかなり低く見える。
それにしても曇り空のおかげでかなり暑さをしのぐことが出来て幸運だった。



 観音山(526m)と思われる

 ガベノ城?から一度ごろごろ岳の主脈に戻り、観音山、鷲林寺を
経由して甲山へ向かうつもりだったが、この後何を思ったのか
トラックの選択を誤ることになる。



 トラックを誤った分岐

 ガベノ城への分岐からしばらく北へ歩いたところに再び分岐が現れた。
後で分かることだが、この分岐は地図には無いものであったのだ。
しかし東へは実に明瞭なトラックが伸びている。道標を見てよく考えたら
気付いただろうが、鷲林寺へ向かうものと錯覚してしまったのである。



 しばらく歩くとまるで軍艦のブリッジを思わせる巨石が現れた。
もちろんいつもどおり登ってみるが、岩の上は足場が悪く安定して
写真を撮ることもできないので早々に降りる。


 トラックは細くなったが、常に視界に入るテープを追いつつ順調に下る。
しばらく降りると鉄塔の立つ平坦なところへ出てきた。そこからは西に
先ほどまでいたガベノ城と思われる山が近くに見える。



 行く手を遮るかのようなシダ

 トラックは細く不明瞭になるいっぽう。時にテープを目を凝らして探す
ようになってきた。この辺りで鷲林寺に向かっているトラックなのかどうか
疑念がわきあがってきた、がどうにか道を見失うことなく歩くことが出来た。
コンパスを絶えず参照するが、間違いなく東には向かっているようだ。



 剣谷第4公園 10:00

 トラックは唐突に公園に出てきて終わった。
公園の周りは閑静な住宅地に囲まれている。
これではっきりと分かった。自分は剣谷道という地図にも無い
マイナーなトラックを降りてきたのだ。鷲林寺へ続くトラックへは
もっと北から始まっていたのである。このような失敗は初めてであり、
ごろごろ岳で大きな宿題を残してしまった。再びごろごろ岳を歩いて
鷲林寺へ降りなければならないだろう。



 鷲林寺交差点

 剣谷住宅地から延々と舗装路を歩く羽目になってしまった。
日差しが照りつけてもっと暑かったら、ここで夙川行きのバスに乗って
本日のトランピングを終了していたであろう。
 正面に伸びる道は「かんのん道」と呼ばれ、その奥に見えているのが
観音山であろう。またいつの日にかトラックを誤らないように再挑戦しなければ。

 この交差点から東へ甲山へ向かって歩く。本当に交通量が非常に多く、
歩道も無いところもあり危険度が高い。日本の道路は田舎ほどしっかり整備され、
歩行者が多い都会ほど整備が進んでいないという特異な特徴がある。
常に渋滞している須磨から明石にかけての国道2号と、その向こうに見える
馬鹿でかい明石海峡大橋を見ると、いかにいびつな予算の使い方をしているかが
一目瞭然であろう。


 甲山

 長い長い舗装路の末、ようやく甲山が目の前に。北山貯水池と合わせて
写真を撮るために南岸を少し西に歩く。本当におわんの形をした可愛らしい
山容である。



 北山貯水池から見たごろごろ岳(どこが山頂なのか分かりづらいが)

 東から見ると本当に立派な山容を誇るごろごろ岳であるが、
西側は宅地になってしまっている。ごろごろ岳を見るときは東からのほうが
断然お薦めである。


 北山貯水池を後にして、ようやく甲山への登りにかかる。
といってもすぐに山頂に着きそうだ。



 甲山西登山口 10:50

 剣谷の公園に降り立ってから50分かかってようやく山道が
再び始まる。地図上では破線道になっているが、しっかりと整備されて
迷いようの無いトラックが山頂まで続いている。ごろごろ岳では結局誰一人
出会うことはなかったが、甲山は非常に多くの人が訪れていた。
そういえばこの日は日曜日だった。



 (11:00〜11:15)

 甲山山頂

 登り始めてからたった10分で到着。草原が木立に囲まれている。
以前に一度来たことがあるような気がするがいつだったか思い出せない。



 広い山頂は大きく育った木立に囲まれて展望は無い。僅かに西に
ごろごろ岳が少し見える程度だ。子供の歓声が響いてトランピング
スタイルの自分が場違いな雰囲気である。小さな子供も親に手を
ひかれて登れる山なのでそれも致し方ない。



 甲山山頂 二等三角点

 意外なほど保存状態の良い立派な三角点が立っている。
これで今日の目標は達した。(トラックは誤ったが)
子供達の歓声を聞きつつ、しばらく小休止を取った後下山する。


 下山は南の神呪寺へ降りるトラックを辿る。完璧に整備された
散歩道であり、非常に多くの人が歩いている。殆ど木立に遮られているが
途中に少しだけ眺めを楽しめるところがあり、そこで眺めを楽しんでいた
おっちゃんによると、昔の甲山は禿山でどこからでも眺めを楽しむことが
出来たという。木が育つようになったのは、生活の燃料として使われることが
なくなったからだろうか。


 神呪寺(かんのうじ)
 
 甲山の南麓には実に立派なお寺があった。神も仏もないこの世には
ぴったりな名前だが、どのような謂れがあるのだろうか。
参詣者でごった返す中をひたすら降りていく。

 


 長い長い階段を下りると甲山の山容が掴めるようになってきた。
本当にどこから見てもお椀型である。桜の季節に来るとより楽しめるという。
また春にでも再訪することにしよう。

 ここから本日に最終目的地、阪急甲陽園駅までは再び延々と舗装路を歩く。
地図で道筋を確認して歩いていく。疲れた足には舗装路は響く。


 11:55
 阪急甲陽園駅に到着。奥池バス停から約5時間に渡るトランピングは
ここで終わった。


 程なく電車が到着。疲れた体には電車の揺れが心地よい。
六甲山系のトランピングには阪急電車は実に便利で欠かせない。
 ごろごろ岳に通じるトラックは四方にあるが、今回完全に歩けたのは飯森尾根だけ、となってしまった。
いずれトラックを代えて再挑戦したい。

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