06年 4月29日(土) 阪急芦屋川駅〜芦屋地獄谷〜B懸尾根〜風吹岩〜保久良神社〜阪急岡本駅
Ashiya-Jigokudani to B-Ken Ridge 29th. Apl / 06

 数日前に初めて踏破できた芦屋地獄谷から万物相までの区間を含めたこのプランで再び友人Kappaさんをガイドして歩いた。
もちろん情報は重複するので、GW中で大いに賑わっていたこのルートの様子をお伝えする日記という形でお伝えしたい。
普段は静寂に包まれているが、この日ばかりは道を見失う恐れもなく歩けただろう。

6:30 阪急芦屋川駅出発
7:18 高座の滝出発

 Kappaさんは初めての芦屋地獄谷。
普段は動植物が被写体のマクロ撮影がご専門だが、この日ばかりは風景写真家に。用途に応じてレンズ交換できる一眼レフデジカメを愛用。ちなみに自分はコンパクトデジカメを使用しているが、近い将来に一眼デジカメを購入したいと考えている。

 早朝出発のおかげで、途中までは誰も通ることなく静かな地獄谷を堪能。地獄谷の自然に浸るKappaさん。
 滝壺を見下ろしてみた図。

 中盤を過ぎた頃から続々とハイカーが登ってくる。中には十数人の団体も。普段は平日歩くことが多い自分には驚きの光景だ。じっくり写真を撮っていく我々2人の歩行速度は非常に遅い。その時特に驚いたことは、団体の一つがアイゼンを装着して地獄谷を歩いていたこと。咄嗟にスパイクタイヤが使用禁止になったことを思い起こした。というのも、滝に足を掛けるたびにガリガリと音が響いたから。山歩きのスタイルも人それぞれであろうとは思うが、個人的には自然に与えるダメージのほうが気になってしまう。


10:56 小便滝  3時間以上地獄谷をたっぷり堪能。一人だとついガツガツ歩いてしまうが、Kappaさんと一緒だとゆったりとした気構えになる。

 Kappaさんが初めての小便滝を堪能している間に、堰堤を巻いてなおも続く芦屋地獄谷へのトラックを視察する。いずれ芦屋地獄谷を全線踏破する計画である。

 小便滝から芦屋地獄谷を離れて、A懸沢を歩いていく。そうこうしている間にも続々とハイカーが歩いてくる。やはり平日と休日とではハイカーの人数も桁が違う。平日が休みのほうが多いが、時に土日が休みになることもあるのが不定休の不定休たる所以である。

 秘境ムードに浸るKappaさん。都会のすぐ側にこんなところがあるというのが本当に驚かれたようだ。

 Aケンでは高いところが好きな自分が途中までフリークライミングしてみた。スリルと快感。ちょっとクライミングにも興味が沸いてきた。KappaさんはAケンの麓でアリを発見。マクロ撮影に集中。

 Aケンからしばらくすると岩尾根に出てきて、一気に周囲の景観が開ける。Kappaさんも大満足。天気がはっきりしないのが残念だったが、2度まで歩いて下見してからガイドした甲斐があったというもの。


 万物相は昼食を摂ったり、ロープクライミング?の団体などで大賑わい。タイミングを見計らって三脚を立てて記念撮影。


 万物相の奇岩と景観を堪能するKappaさん

 今日のハイライトのロケーションだが、天気がイマイチなので写真も冴えない出来になってしまった。風景写真が好きな自分は、天気には非常にこだわる。雲が途切れ途切れになっていれば、わざわざ晴れ間を待って撮影するくらいだが、この時は殆ど曇りだったので仕方がない。

 しばらく散策した後、風吹岩に向かって出発。ツツジのトンネルでKappaさんが撮影中。アイゼン装着の団体をやり過ごす。1日中装着されているようだった。全く普通のトラックなのだが・・。NZではありえない光景にまたもカルチャーショックを感じてしまう。基本的にアイゼンは雪上、氷上で付けるものだと思うのだが・・。ちなみに自分もアイゼン(6本爪)は持っているが未だに使ったことがない。有馬の氷爆を見たいと思って購入したのだが、そのままスキーシーズンに突入してしまったのだ。山歩きはもちろん好きだが、シーズンの短いスキーを優先するのは自分にとって当然のこと。いつアイゼンを使うのやら。

 風吹岩も多くのハイカーで大賑わい。ネコたちがお出迎え。何もしなくてものどを鳴らして寄ってくる。ムツゴロウになった気分で撫で回す。ちなみにイノシシも登場。(写真を撮るのを忘れた)

 この頃より時折雨粒が落ちてくるようになる。早めに休憩を切り上げて、魚屋道を南へ歩き出す。いつもは静かな魚屋道(風吹岩以南)もこの日はハイカーがひっきりなしに歩いている。

 金鳥山、保久良神社方面への分岐で魚屋道と別れる。登り(少しの間だが)になるトラックを見て、Kappaさんの足取りが重くなる。少々お疲れ気味のようだ。芦屋地獄谷〜保久良神社までの、このくらいの距離がKappaさんにとって適当なようだ。

 雨の降りがしっかりしたものになってきて、レインジャケットを装備。山桜の花びらのじゅうたんが濡れて、しっとりしたとても良い雰囲気。

 考えたら雨の中を歩くのは、トンガリロ・クロッシング(2回目)以来だった。(NZの項参照)
雨音を聞きながらあの時の苦しい時間がフィードバックする。

 新緑が雨で濡れてとても良い雰囲気。雨には雨なりの良さがあるというのを理解できたような気がする。

金鳥山周辺では平坦か下り一方になるので、Kappaさんの足取りも軽くなる。
 保久良神社まであと一息のところにある展望台にて

 岡本の街を見下ろしてご満悦のKappaさん。

 
 保久良神社ではまだまだ咲き残っていた桜に夢中になるKappaさん。幸いにも雨は上がり、時折晴れ間が見えるようになる。雨上がりの桜もなかなか味わい深い。Kappaさんの撮影枚数も自然と増える。
 灘の一つ火

 周囲の木々が育ち、少々視界が遮られ気味だがなかなか良い景観だ。来年は桜の時期に合わせて訪れたいものだ。今年みたいに春先が寒くなるといいのだが。


 ゆっくりと余韻に浸りながら、急坂の参詣道を降りていく。
Kappaさんが大いに楽しんでくれて、ガイド冥利に尽きる一日となった。
 15:50 阪急岡本駅着

 この東六甲の山域は、六甲の中でとてもお気に入り。というのも車道に出ることが殆どないから。六甲山は国立公園のはずだが、山上は人工物であふれている。ニュージーランドの国立公園と比べると、その扱い方があまりに違いすぎる。将来的には送電線も撤去してほしいし、今ある自然を大事に守ってほしいと願うばかり。

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