06年10月18日(水) JR三ノ宮駅〜トゥエンティ・クロス〜ドーント・リッジ〜JR三ノ宮駅
Twenty Crossing to Donto Ridge 18th. Oct / 06

 前回、有馬から御影まで歩いてから中4日で休み無しなのだが、休みの間隔が不規則なのでこういうこともありうる。
今回はトゥエンティ・クロスとドーント・リッジを組み合わせた、程々の距離の行程を考えた。
距離はさほど長くはないが、行程後半まで延々と小刻みなアップダウンが続く。歩行時間の割にはかなりの運動量を
確保できるだろうという計算である。自分の場合、山歩きはスキーのオフトレでもあるので、特に秋は山歩きの回数を増やしたい。


5:55 JR三ノ宮駅出発
 
 駅に降り立ってもまだ薄暗く、車はライトを付けていたが、新神戸駅に着く頃にはかなり明るくなった。
毎日登山の方々に混じって舗装路の急坂を登っていく。その中で自分よりも重装備で両手にストックを地面に対して平行に持って
黙々と登っていくハイカーを見かけた。何か目的をもってトレーニングされているとなんとなく分かる。
階段道の途中で自分が追い抜いたが、布引貯水池で水分補給している間に抜かれた。かなりのハイペースでたいしたものだった。

6:34 布引貯水池

 いつもここまで登ってきて一息入れる。なんと湖畔の向こうの山が霞んで見える。
今日は前回以上に霞んでおり、展望は期待出来ない。

 黒岩尾根への分岐をやり過ごしてすぐにトゥエンティ・クロスが始まる。
かつては20回渡渉を繰り返したことから名付けられたのだが、今では堰堤が出来て
その風情は僅かしか残されていない。渡渉を楽しみにトゥエンティ・クロスを北上する。


7:08 第1の渡渉

 黒岩尾根への分岐からすぐ北のところで左岸から右岸へ渡る。
上流方向を見ると巨大な堰堤が立ち塞がっており、残念ながらこの付近の雰囲気は
もう一つ。水はきれいに見えるが、川床は泥が積もっている。これが布引貯水地へ
流れる水なのかと思うと気持ちは複雑だ。

 なおトゥエンティ・クロスの渡渉箇所には非常にしっかりとした飛び石が敷設されて
おり、よほどの大雨の翌日でも無い限りは足を濡らすことなく難なく渡れる。


第1の堰堤越え

 第1の渡渉を終えて右岸に渡ると堰堤越えの急坂が現れる。
距離は短いが黒岩尾根に負けないくらいの急坂である。足下を見ると堰堤よりも
かなり高いところまで登って越えている。そして堰堤を越えてもすぐに沢へは
戻れずに緩やかに下りながらも森歩きのような区間が続く。トゥエンティ・クロスは
堰堤越えにより沢を離れる区間がけっこう長い。

 この急坂を登ったところは現在工事が行われている。分水嶺越林道が分岐する
のだが、仮の歩道が設けられている。


7:18 第2の渡渉

 ようやく沢へ戻ったら第2の渡渉箇所。水量が少ないのもあるが、
飛び石がやたら目立っている。基本的に渡渉箇所以外は沢から離れる傾向にあり、
本当に沢沿いに歩ける距離は短い。


7:27 第3の渡渉

 何だか10分歩いて1回渡渉するような周期になっている気が・・。
上流へ向かうにつれて水質は良くなっていくようだ。
 この渡渉箇所を渡ったところにはベンチが設けられていて一息入れることが出来る。
しかしそれが災いしてゴミが散在している。休憩ついでにゴミの回収を始める。
いつもの飴の空き袋数点とタバコの空き箱1点、吸殻2本。
喫煙する人には携帯用灰皿を携行するのを法律で義務付けるべきだと思うのは自分
だけだろうか。とにかく山は灰皿ではないのである。


トゥエンティ・クロスの飛び石からの眺め

 何だか落ち着く・・。



7:34 第4の渡渉

 さほど歩かないうちに次の渡渉箇所が現れる。4回渡ったからあと1回しかないのか。
ここを過ぎると当分渡渉箇所はなく、左岸をしばらく遡る。


 せせらぎの音を聞きながら左岸を歩く。トラックには真新しい丸太が並んでいた。
全線を通じてもっとこういう区間が長ければ、トゥエンティ・クロスはもっと魅力的な
トラックなのだが・・。

第2の堰堤越え

 行く手には2段構えに堰堤が立ち塞がっている。第2の急坂を登っていく。
堰堤越えの登りほどつまらないものはないが、堰堤をよじ登ることは難しいので
仕方がない。この堰堤がトゥエンティ・クロスでは最後になる。


トゥエンティ・クロス上流

 最後の堰堤を越えてしばらく歩くとトラックは沢沿いを通る。
水はかなりきれいで、よく見ると魚の群れも泳いでいる。この写真を撮影したところは
かつては渡渉箇所だったようで、飛び石の名残のような石が点在していた。

 休憩ついでにここでも数点ゴミを回収。中でもひどいのが空のペットボトル。自分の
ゴミ用のビニール袋が一気に満タンになってしまった。布引貯水池だけは守られているが、
上流のトゥエンティ・クロスはゴミだらけ・・。これが現状とは悲しい限りである。


8:07 森林植物園出合

 最初の渡渉箇所から1時間でトゥエンティ・クロスが終わった。渡渉箇所は全部で
5箇所ということだったが、4箇所しかなかった!?どこか数え損ねたか、間違えたか・・。
まあ、いいか。

 ここで西へ渡る。行程の後半は雰囲気ががらっと変わる。


北ドーント・リッジ入り口

 西へ渡って、すぐに南へ渡り返す。直進したら森林植物園のところである。
自分はまだ森林植物園には入ったことがない。紅葉最盛期の頃なら行ってもいいかな。

 北ドーント・リッジは緩やかに森の中に入っていく。


北ドーント・リッジを南進中

 北ドーント・リッジは基本的にこのような山腹道である。植林の中を歩くことが多いので
正直言ってあまり良い雰囲気ではない。しかし森林管理道でもあるためか、マイナーにも
関わらずトラックはしっかりと整備されている。

 かつて六甲が草山だった頃に、居留外国人のドーントが好んで歩いた尾根道という
ことでこの名が付いたという。今では森に覆われたうえに、途中で分水嶺越林道によって
寸断され、更にそこから北側のドーント・リッジは森に還ってしまったという。
よってこの北ドーント・リッジは正確にはドーント・リッジとはいえないようだ。
なぜ北ドーント・リッジが廃れてしまったのかその経緯に興味がある。
どなたかご存知ではないだろうか。


 北ドーント・リッジの途中には何か謂れのあるような巨石が見受けられる。
案内板も無いので特に名前は付いていないようだ。

 北ドーント・リッジは等高線をなぞるように曲がりくねりながら南へ伸びている。
地図で見るよりも、歩いてみたらもっと長いトラックのような気がする。

8:48 北ドーント・リッジ、分水嶺越林道側入り口

 森林植物園東入り口より約40分で北ドーント・リッジを抜けた。
南側の入り口は広場になっている。

 見上げると頂上に岩場のある良さげなピークが見えている。残念ながら
北ドーント・リッジはずっと山腹を通るため、あのピークを踏むことは出来ない。
本来のドーント・リッジはあそこを通っていたのであろうか。岩場が見えているので
登ることが出来れば展望もなかなか良さそうだ。おそらく道なき道を登ることになる
と思われる。挑戦するなら冬が無難だろうなぁ。


分水嶺越林道を西へ進む

 しばらくは味気ない林道歩き。というかなぜここに林道が必要なのか。
この林道の終端はトゥエンティ・クロスに達するのだが、そこには巨大堰堤がある。
その工事と保守のために通されたのだろうか。


8:57 南ドーント・リッジ入り口

 数分林道を西へ歩くと、待望の南ドーント・リッジの入り口に到達する。
前述の通り北ドーント・リッジは本来とはかけ離れた現状だが、南ドーント・リッジは
森に覆われたこと以外は、ドーントが歩いたトラックを忠実に辿ることが出来る
貴重な区間である。この南北のドーント・リッジは以前に1度北向きに歩いたことが
あるが、南向きに歩くのは今回が初めて。なかなか新鮮な気持ちで歩くことが出来た。


南ドーント・リッジを南進中

 入り口から短い急坂を経てすぐに尾根に乗ることが出来る。古い石造りの境界標が
一定の距離を置いて立っている。文字は磨耗していて殆ど読めない。
周囲の立ち木が視界を遮り、いつでも全開というわけにはいかないが、しばらくは
そこそこの景観を楽しみつつ尾根歩きが出来る。この区間が個人的に好きである。

 なお、尾根に乗ったところからも更に北の尾根には踏み跡が伸びていた。
かつてのドーント・リッジを忠実に辿ろうという試みの跡なのだろうか。
前述のように林道で寸断されるが、その向こう側にはかつて実際にトラックがあった
わけだから、この踏み跡を辿れば本来の北ドーント・リッジを歩くことが出来るのだろうか。


 本来の北ドーント・リッジのことも気になるが、それはおいといて今日は南ドーント・
リッジを楽しむことにする。景観はまあまあ良いのだが、今日は霞がひどくてお伝え
するに値しない。
 それはともかく、高低差が殆どない快適な尾根道がしばらく続く。


再度公園への分岐

 やや急坂になったら一つ目の分岐が現れる。明瞭なトラックが西へ伸びていた。
この南ドーント・リッジには地図には無い枝道が豊富に現れる。
 ここより先は尾根道は森歩きのようになる。高低差は相変わらず少ない。


森林管理道との交差

 この分岐は要注意だ。方向感覚が狂いやすい。高雄山へは斜め右前を進む。
道標は完備されているので、しっかりチェックすれば大丈夫。


 ドーントが歩いた頃に比べると展望は遮られるようになったが、
尾根道の風情は充分に味わうことが出来る。高雄山が近づくにつれて
徐々に高度を緩やかに上げていく。前回は南から登ったが、高雄山は北から
登ったほうが断然楽だった。


9:27 高雄山山頂 (476.5m)

 南ドーント・リッジへ入ってからちょうど30分。何気に歩いていたら唐突に高雄山
山頂に到着。四等三角点が設置されている。山頂は樹林の中で、残念ながら展望は
全く無い。山頂から北向きに明瞭なトラックが急降下しているが、それを塞ぐように
この先行止まりの看板が立っている。これが要注意で、南から歩いてきた時は
「この先行止まり」と書かれているほうが道なりと感じてしまう。正解は山頂から
西へ下るほうが自分が歩いてきた南ドーント・リッジである。

 これまで始終小刻みにアップダウンを繰り返してきたが、ここより先は殆ど下り
一辺倒になる。山頂でしばらく小休止して下山を開始する。


高雄山から急降下

 山頂から少し南へ下ると展望ポイントへ出てくるのだが、霞がひどくて素通りする。
それを過ぎると荒れた長い急坂が始まる。階段が殆ど無く、また滑りやすいので
慎重を要する。かつては一度階段道が整備された形跡が伺えるが、長い年月で
朽ちてしまったようだ。写真では分かりにくいがジグザグに急坂が延々と下へ続く。


また森林管理道との分岐

 南ドーント・リッジを忠実に辿るなら、森林管理道は全て無視して直進する。
このすぐ南でもう1回分岐箇所があるが、そこで山腹道(森林管理道)を選んでしまうと
市ヶ原ではなく、再度東谷の途中に通じているようだ。



ミニピーク付近を通過

 以前、高雄山を南から登った時に、一瞬山頂と間違えた辺りの尾根を南進中。
もう少し進むと朽ちたベンチの成れの果てがある。
 マイナーなトラックなのは分かるが、一度設置したものはしっかり保守管理するべき
だし、それをしないなら撤去するべきだと思う。そのまま放置するのは雰囲気が良くない。


 ミニピークを通過すると今度こそ市ヶ原へ向けてただただ急降下する。
相変わらず滑りやすいうえに、足場が狭いところもある。場合によっては
谷底まで落下して新聞記事にもなりかねない。そんなことで有名になりたくないので
とにかく慎重に下っていく。



9:58 市ヶ原へ降り立つ

 急坂を下りきると市ヶ原到着。沢の西側へ出る。
もみじが頭上を覆うがまだ青々としている。紅葉はまだまだ先のようだ。
ともあれ北ドーント・リッジ、南ドーント・リッジを約2時間で踏破。
水分補給をして一息入れる。


市ヶ原から高雄山方面を見上げる

 市ヶ原で一息入れてから三ノ宮駅へ向けて歩き出す。
新神戸駅へ下りるまで大勢のハイカーとすれ違う。皆さん朝はゆっくり出発されるようだ。





10:50 JR三ノ宮駅到着

 市ヶ原から約50分で三ノ宮駅到着。タイミングよくやってきた新快速に乗り込んで家路につく。
 今日の所要時間約5時間。目論見通り、半日プランにはちょうどよかった。

 それにしても霞がひどい。そろそろ雨が降ってほしい。そういえば、台風が全く来ないな。


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