「南登山道より飯縄山」 2017年 6月20日(火)

国土地理院地形図
 : 25000分の1 「戸隠・若槻」


 長野市へ転居してから、最初に登るのは飯縄山にしました。
飯縄山は長野市街からよく見える山で、長野市民にとっては馴染み深い存在であることが伝わってきます。
大変なはずの引越を手伝ってくれた母を伴い、今年初のボッカトレも兼ねて行ってきました。

 飯縄山もいろいろなルートがありますが、今回は長野市街に近い南登山道をピストンすることにします。









 5:30頃

 自宅より戸隠方面へ向かうこと約30分で一の鳥居苑地駐車場に到着。
駐車場は数十台は停められそうな広さでトイレもあって便利。
既に3台ほど停まっていて、ほぼ同時に登山開始する方々も居られた。








 行程概要  

 地理院地図(電子国土Web) 新しいウィンドゥが開きます。

   

 南登山道はよく整備されていて歩きやすいです。
 5:50 一の鳥居苑地より登山開始   

 駐車場の北西隅より幅広の登山道が始まっている。
ほとんど高低差の無い遊歩道のような山道で気持ち良いスタートとなる。
市街地よりはだいぶ涼しいけど、今日は朝から気温がけっこう高い感じだ。








登山道は一旦車道に出る。   

 周辺は別荘地のようなところで静まり返っている。
写真では分かりにくいけど、木々の向こうには既にどっしりとした飯縄山が見えている。








 6:08 大鳥居(1,180m+)  

 実質的な登山道が始まる大鳥居に到着。
ここも10台くらい駐車できそうなスペースがあるが、飯縄神社参拝者用とのこと。
あまり広くはないので、一の鳥居苑地をベースに考えるほうが無難かもしれない。








麓は緩やかな登りが続く南登山道   

 母は引っ越しの疲れも感じさせないほど、調子良く先へ先へと進んでいく。
南登山道は麓はすごく緩やかで、先日登った大山の夏山登山道と雰囲気が似ている。
但し大山と違って階段が殆ど無いので、飯縄山のほうが遥かに楽に登れる。








飯縄神社への参道になっている南登山道  第一不動明王 

 緩やかながら徐々に高度を上げていく。
沿道には第一不動明王に始まって、十三か所で仏像が祀られている。
登山道としては変化に乏しいが、快適に歩ける南登山道だった。








 7:13 駒つなぎの場(1,530m+)   

 一時間ほど淡々と緩やかで広い尾根に付けられた登山道を登ってくると、団体でも休めるくらいの広場となっている駒つなぎの場に到着。
ここから登山道は東側山腹へと曲がっていく。山頂までの標高差の半分くらい登ったということで、ここで5分ほど小休止をとる。








まず山腹道、ついでジグザグへと、急に変化が出てくる。 ほぼ唯一の岩場。クサリに頼らなくても越えられた。








1,660m+辺りより再び尾根に沿って登っていく   

 小さな沢をトラバースすると、小尾根に沿って登っていくようになる。
母は山頂までの残りの標高差を聞いてくるものの、その割には快調に登っていく。
むしろ今年初のボッカトレの自分のほうがちょっとバテ気味だったかもしれない。

 尾根に沿うようになってすぐに天狗の硯岩に差し掛かるが、母は気付かず既に素どおりして先へ。
立ち寄るのは下山時に後回しした。








飯綱高原と善光寺平の大展望に感動する!  レンゲツツジが特に多かった 

 これまでチラチラ程度だったが、ここに来て初めて一気に展望が開けてくる!
やや霞んでいるのが残念だが、初めての光景なのでやはり感動ものだった。

 なお花もいろいろ咲いていたが、自分が正確に分かったのはタニウツギくらい。








南峰が見えてきたようだ  詰めの登りもけっこう息が上がった 

 次第に森を抜けてきて開放的な登りとなるが、風があまり通らなかったこともあって暑かった。
最後の登りが意外にきつくて、南峰への到着が待ち遠しかった。








 8:20 西登山道分岐(1,846m)   

 大いに汗を掻いたところで、やっと西登山道との分岐に差し掛かる。
西側の山々を母に説明するも、遠くの北アルプスが霞のためにまるで陽炎のよう。
心配性の母は戸隠の岩尾根を目にして、あそこには登らないでとさっそく釘を刺される。




 分岐から先もけっこう急な登りが続くが、南峰まで残す標高差も僅かだ。
この辺りで早くも下山中の方とすれ違い始める。








 8:29 飯縄神社(1,890m+)   

 南峰直下で飯縄神社に入るようで、まず小さな祠に差し掛かる。
南峰はこのすぐ上なので先へ急ぐ。








 8:35 飯綱山南峰(1,909m)   

 広々とした南峰に到着。周囲は灌木に覆われていて、南方以外の展望は控えめだった。
ちょうどこの時、南峰の東側にある奥社の建て替え工事が始まっていて、大工さん数人が作業中だった。
南峰ではこの大工さんが寝泊まりするテントも張られている。新しい奥社は2017年7月に完成予定とのこと。

 南峰で小休止中、飯縄山常連の方とお話しさせていただいた。
先にすれ違った方もほぼ毎日登られているということで驚く。




 8:48 飯縄山南峰出発








初めて飯縄山山頂が間近に見えてくる   

 ほぼ同じ高さで二つのピークが並んでいるということで、山頂までは緩やかなアップダウンを残すのみとなった。
この展開は兵庫の笠形山を思い出させるが、こちらのほうがすんなりと山頂に立てそうだ。
山頂直下の登り返しも終始緩やかだった。








 9:02 飯縄山山頂(1,917m)到着   

 待望の飯縄山山頂にようやく到着。
山頂は南北に長くて広い。三角点よりも北側のほうがやや高い気がする。
山頂の南端にある三角点にタッチして、さっそく記念写真を撮ったりする。
山頂はほぼ全方位展望抜群なのだが、近いはずの長野市街ですら霞んでて残念だった。








北方の山々はまずまず見える  黒姫に妙高。写真には写っていないが火打、斑尾まで 

 飯縄山も含めて北信五岳の山々が勢ぞろいする壮観な光景だった。
一つ一つ好天の日に登っていきたい。

 一方、北アルプスは朝よりはマシだったがまだ霞んでいる。
母に残雪の稜線を見せてあげたかったが、また機会を改めて連れてくることにしよう。

 山頂では観光で神戸に来たことがあるという、長野市のご夫婦としばらく4人でお話しさせていただいた。
自分の地元の山ということで、六甲のことを伝えるとぜひ登ってみたいと言われる。
六甲の無数のコースの中からまずはここ!ということで、芦屋から最高峰を越えて有馬へ下りる定番ルートを紹介した。




10:08 飯縄山山頂出発

 気付けば1時間余りゆったり滞在していた。その間に段々と霞み具合がマシになってきた。








飯縄山山頂よりピストン開始  母も下りが得意なのでどんどん先へと進む 

 北側から見ると南峰はきれいに丸く見える。
しかもまだまだ新緑の瑞々しさが残っていた。








幾分見えるようになってきた北アルプスを見やりながら下山  10:33 飯縄神社 

 母には後立山連峰の中では、八方尾根から比較的楽に登れる唐松岳を薦めている。
どこか目標となる山を決めて、六甲でのトレーニングの励みにしてもらいたい。




 飯縄神社を過ぎたところで、小学生の団体が登ってくるのでやり過ごす。
暑くなってきている中、子供たちは元気に登っていった。
自分の集団登山の経験は中学の時に歩いた須磨アルプスくらい。








絶景のおかげで母は下りも心楽しそう   




10:49 西登山道分岐(1,846m)








11:09 天狗の硯岩(1,670m+)   

 登りの時に寄り損ねた天狗の硯岩に下りてくる。
この平べったくて真ん中が窪んでいるのが硯岩だろうか。




11:40 駒つなぎの場(1,530m+)

 快調に下り続ける母を呼び止めて小休止をとる。
ほおっておいたら足がもつれるまで下り続けそうな勢いだったので、下りの際の小休止の大事さを伝えておく。
下りはケガと隣り合わせという意識を持ってもらいたい。




12:17 大鳥居(1,180m+)








別荘地の舗装路から解放されるとまもなく一の鳥居苑地  12:32 一の鳥居苑地駐車場(1,130m+)到着 

 遊歩道入口のクマ注意の看板を見て、母は一瞬ひるんで立ち止まってしまう。
ここからは自分が先に立って駐車場へ。
母には鈴に加えてラジオも使ってほしいと懇願されたので、次の山行までに購入しておくことにする。




 〜 終わりに 〜

 自分の人生の選択を理解し、引越を手伝ってくれた母に長野近辺での山行をと検討していました。
この山行に先立って連れていった善光寺に加えて飯縄山での山行も良い長野のお土産となったようです。

 飯縄山の南登山道は難所も少なく快適に登れました。
母にとっても初めての飯縄山を満喫してくれていましたが、自分は今年初のボッカトレでちょっと疲れました。
いつの間にやら夏前なので、徐々に荷を重くして身体をアルプス向けに慣らしていきたいと思います。
いずれにしても飯縄山は四季折々に登りたい馴染みある山として定着しそうです。








行程断面図です




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