「高御位山西尾根から桶居山へ」 08年12月24日(水)

国土地理院地形図
 : 25000分の1 「加古川」、「姫路南部(←今回の行程では車道歩き部分のみ。)」
参考文献
 : 神戸新聞総合出版センター 【 ふるさと兵庫50+8山 】 P.110 「高御位山」
 : 神戸新聞総合出版センター 【 はりま歴史の山ハイキング 】 P.18 「桶居山」




 もしかしたら2008年で最後となるかもしれないと思ってプランニングした山行であった。(雪不足により後日もう1度山行が実現したが)
この日は特に冷え込みがすごく、とにかく日当たりの良い山を歩こうということになった。となると自然に家から最寄の高御位山系が行き先となる。
その高御位山系の中で、まだ歩いていなくて以前から気に掛かっていたいくつかの尾根がある。但し、それらを1日で歩けるようにするためにちょっと変則的なプランとなった。




8:25 鹿嶋神社大鳥居駐車場出発

 おなじみの大鳥居駐車場に車を停めて出発する。最近、ガソリンが安くなったが、自公政権が拘っている暫定税率が廃止されれば70円台位になることは忘れてはいけない。
今日は良い天気だが、吐く息は真っ白で非常に冷え込みが強い。体を硬くして鹿嶋神社へ歩いていく。




8:35 鹿嶋神社通過

 1週間後には初詣でごったがえすであろうけど、今は人影もまばらな境内を通過して登っていく。
ちなみに自分はカレンダーとは無関係で正月も仕事。初詣に行くという習慣自体も持っていない。
但し自分は行かないが、鹿嶋神社は家族が毎年出掛ける初詣スポットになっている。

日本人の何割の人が初詣に行くのかと思ったが、そういった統計は残念ながら無いようだ。その代わりに同じことを考える方がいるようで、
yahoo知恵袋のページ「選挙投票率と初詣参拝率は、どちらの参加率が高いですか?」があったので紹介しておきたい。

 初詣に興味が無い自分の考えでは、神頼みよりも選挙に行くほうが遥かに大事だと思うし、生活への影響が確実に現れる筈。
人出をおしてでも初詣に行くマメさを投票所へも向ければ組織票に左右されることもなくなる。来年はきっとこの国を良い方向へ変えられる年になるのではと思う。




 鹿嶋神社境内からはしばらく階段道を登り、途中からは岩場になって高御位山系全山縦走路に合流。
北にある最初のハイライトとなる百間岩へ向かう。








百間岩

 朝日を背にして広大な百間岩を登っていく。一歩一歩登るごとにどんどん周囲の景観が広がっていく。
この高揚感が高御位山系の大きな魅力だろうなと毎回思う。

 岩質は全く滑ることはないので、気持ち良く登れる。




8:59 百間岩を登りきる

 あっという間に百間岩を登り、尾根は緩やかになる。絶えず陽光が当たり、狙い通りに寒さを和らげてくれる。
この日も充分寒かったけど、北部にはまだ雪が殆ど降っていなかった。今冬は雪がしっかり降るだろうか。








210mピークを通過

 送電線鉄塔が立っている210mピークを通過。高御位山系の中でも最も標高の高い主尾根を一列に眺められる景観が見事だが、
今日は未踏の尾根を重視したいので先を急ぐことにする。

 以前の山行で未踏の尾根への入口を確認しているが、場所までははっきりと覚えていない。
但し地形図を見れば容易に想像が付く。すぐ北に見えている215mピークに出合があるはずだ。




9:15 高御位山西尾根(仮称)出合

 背の低い潅木に覆われた215mピークに到着。出合には公設の案内板は一切設置されていないが、
分かりやすい踏み跡が西へ向かって分岐しているのが一目瞭然となっている。

 ここからが自分にとって全く未踏の山域であり、今日の一つ目のメインテーマの尾根となる。
便宜上、このレポ中では仮に「高御位山西尾根」と表記したい。








高御位山西尾根

 出合から数歩踏み込むと、これから歩く高御位山西尾根の景観が大きく広がってくる。
すぐ正面にはこれから向かう209mピーク。見るからに立ちたくなるピークで以前から気になっていた。
北東の彼方には後ほど向かう桶居山も見える。

 この出合からの景観にほれ込んで、しばらく風景写真の撮影に勤しむ。




9:25 215mピーク西尾根出合出発

 メジャーな高御位山系であるにも関わらず公設案内板がなく、後回しになっていた西尾根だが、
縦走路と同じくらい明瞭な踏み跡が西の山腹へ下っていく。ご多分に洩れず岩場が多い。








150m+コルを通過

 60mほどのそこそこの斜度の下りを経てすぐに150m+コルを通過。
眼前にはもう間近に未踏の209mピークが大きく見えてきた。標高差は50mほどで傾斜はさほどではない。

 なおすぐ南には姫路別所高校があって、生徒達の喚声が時々聞こえてくる。この日は24日だからちょうど終業式だったのかな。
高校を卒業してもう大分経ったなあ。








 さほど時間も掛からずに209mピークへ向けて登り返す。
後方には全山縦走路の走る高御位山系の主尾根が大きく広がって見えてきた。
やはりいつでも全方向の視界が広がる山歩きは最高だ。但し、全く日陰が無いので夏はとても歩ける山ではないが。








9:56 209mピーク到着

 辿り着く手前から緩くなって楽々と209mピークに到着。イメージ通りほぼ全方向の視界が得られる展望台となっている。
ここも自分にとって風景写真を撮りたくなるスポットであり、しばらくの間滞在していくことにする。








10:18 209mピーク出発

 いつまでも居たくなる209mピークだが、まだまだ先は長いので滞在時間20分程度で出発する。
209mピークからはこれから歩く西尾根の全貌を正面に見据えることが出来る。

すぐ西の180m+ピーク後方で尾根は2方向に分岐する。今日これから歩くのは110m+ピークに至る右側の尾根である。








 209mピークを過ぎてからも、変わらず素晴らしい山岳風景の中を気持ちよく歩く。
西側から見る209mピークはなかなか凛々しく見える。
この風景だけを見るとすぐ側に町がある低山にはとても思えなくなってくる。
いつも思うけど高御位山系は稀有の山ではないだろうか。








 まもなく180m+ピークを通過すると、正面に140m+ピーク(等高線は閉じていない)が見えてきた。
はっきり尾根が分岐する様子を観察することが出来る。








10:37 尾根が分岐する140m+ピーク

 140m+ピークに到達すると、更に西に伸びる踏み跡がピーク上で分岐していたのでこれを辿る。
南側に下る短い支尾根も普通に辿っていけそう。いずれ歩くリストに入れておこう。

 なお、現在歩いている西尾根上には、登山口も含めて公設の案内板は皆無だった。
純粋に地形図を見ながら歩くという楽しみ方が出来る山であると思う。








なおも続く西尾根

 140m+ピークを過ぎても変わらず展望の尾根歩きは続く。但し一部には少々藪っぽくなっているところもあった。
人気のある高御位山系の中でもあまり人が入らない尾根であることが窺える。この日ももちろん誰とも出会うことはなかった。
 西尾根は最初の209mピーク東を除いては、殆どアップダウンがなくなだらかで快適な山行が楽しめる素晴らしい尾根だ。








110m+ピークに近づくにつれてかなりブッシュが目立ってくる

 岩尾根のままで下山出来れば、本当にただ素晴らしいの一言で終わらせられる西尾根だったが、
送電線をくぐって110m+ピークへ近づく頃から急に藪っぽくなってくる。でも今の時期にはそれも風情ある光景と思えてくる。
踏み跡自体は明瞭なので特に問題になる局面はなかったが、暑い時期には西尾根には立ち入らないほうが無難だということが確認出来た。








11:08 110m+ピーク到着

 潅木に覆われて展望皆無の110m+ピークに到着。休むのもそこそこにして周囲の状況を確認していく。
南に向けて道なりに明瞭な踏み跡が下っていることをまず確認。これがメインルートで日吉神社付近へ下山出来る模様。
それ以外に自分が気になったのは、この110m+ピークの西方に西尾根の末端ともいえる、57.48m三角点ピークの存在だった。
これに向かうルートが付近に必ずあるはずと考え、西方に下れそうな踏み跡を探索するがピーク上には無かった。
そもそもルート自体が存在しない可能性もあると考え、道なりに南に下る明瞭な踏み跡を辿ることにする。




11:13 110m+ピーク出発

 ひとしきり探索を終えて110m+ピークを出発。そこそこの斜度の踏み跡を下っていく。
ピークから南もかなりブッシュが濃い。今が冬で良かったと思いつつ下っていく。

 時折、正面にはひめじ別所駅付近が見える。あの駅も山行に使えそうだ。
そして子供達の喚声もごく間近から聞こえてくる。日吉神社西側にある別所小学校からと思われ、
もう登山口までそう遠くないなと思っていた頃に分岐を発見した。








11:20 57.48mピークへ向かいそうな踏み跡を発見する

 この分岐を発見しなければ道なりに日吉神社へ下っていただろうけど見つけてしまった。
どうやらピークのやや南のなだらかな山腹を利用して57.48mピークへ向かおうとするルートだと推測。
非常にブッシュが深く足元は見えないが、人が通ったことがあることは分かる程度のルートだった。
ということで、このルートは三角点が気にならない方には全くお薦め出来ない。特に夏には絶対立ち入らないべきと自分も強く思う。

 分岐から分け入ってすぐに、木の枝に付けられた赤い布を発見。
これはネットで見たことのある大柿赤布だろうか。赤布を見てこのルートは使えそうと勇気付けられる。








西尾根最西端57.48mピークを見る

 しばらく山腹道を進んでいくと、不意に視界が開けて正面に57.48mピークを見ることが出来た。念のためにコンパスを使って確認もした。
写真では分かりにくいが、ピーク上には何やら大きなモニュメントが見えた。地形図をもう一度見ると、三角点のすぐ西の同じピーク上に「記念碑」の地図記号が描かれている。
ピーク上には公園でもあるのだろうか。この後すぐに確認出来るだろう。ルートも間違いなく眼前のピークに向けて40m+コルへと下っていく。

 このコルへと下る区間はブッシュで足元が見えていないことで危険度が増す。
地面の様子が分からないので、三脚を突き刺して確認しながらの下りとなった。ヘビが活動している時期には絶対歩きたくない。








11:27 峠に降り立った(40m+コル)

 果てしなく続く感のあるブッシュ歩きは40m+コルに降り立ったことで終わった。
コルには自分が辿っている東西に伸びる山行ルートと、南北に通過する峠道が交差していた。
峠道は実に明瞭で、これも山行に利用出来そうだ。
そして、東側の自分が歩いてきたルートとは対照的に、40m+コルから57.48mピークへ向かうルートは踏み跡が非常に明瞭であって驚いた。
東西に細長いピークにあって、三角点はその最東端にある。もうこのコルからだと間近だということで勇んで登っていく。








11:30 57.48mピーク到着

 コルからはあっけなく57.48mピークに到着。踏み跡の脇に分かりやすく三角点が設置されていた。
コル付近だけは明瞭だった踏み跡もピーク上では再びブッシュに覆われるルートへ戻っていた。
ともかく、無事にこのピークまで到達することが出来て大満足だった。東側には先程まで居た110m+ピークが木々の向こうにごく近くに見えている。




11:35 57.48mピーク出発

 三角点を見届けて57.48ピークを出発。先程のコルまで戻って、峠道で下るのが簡単そうだが、
何のモニュメントがあるのかを確認しないと気が済まない。ピークから西へ伸びるルートをブッシュを掻き分けて進んでいく。
するとすぐにブッシュは途切れて広場に出た。








11:40 忠魂碑

 110m+ピーク南の山腹から見えたのはこのモニュメントだった。
近づいて見ると、先の大戦で戦没された方々に対する忠魂碑だった。

 公園として整備されているのかと思ったが、この忠魂碑がある他は何も無く、山の風情そのままの広場だった。
さてどこから下山するかだけど、忠魂碑の手前に南へ下る明瞭で幅広な道があったのでそれを辿る。








忠魂碑から南へ下る

 麓までの標高差は僅か50mほど。幾重にもジグザグが続く緩やかな道だった。
忠魂碑を建立する際にも使うことができたと思われる。

 このまま下山出来そうかと思ったが、南側には立ちはだかるように別所小学校が建っている。
この時勢、学校の敷地に入るのはまずいと思い、周囲を見回すと西側ならば学校を通らずに下山できそうだ。
進んでみると墓地、そしてお寺の境内に下りついた。








11:50 安養寺

 下りついた先は安養寺というお寺の境内だった。現地ではお寺の名前が分からず帰宅後に調べた。
境内には1972年に姫路市によって保存樹に指定された大きなクスノキが立っている。
お寺やその周辺には登山口を示す案内板は何も無い。土地勘の無い自分にはここから登るのは難しかったと思われる。













 想像以上に中身の濃い西尾根縦走となった。この部分だけでもけっこう充足感はあるが、まだ桶居山へ向かう後半の行程が残っている。
安養寺の前でこれからの街歩きの道筋を再確認。登る予定の桶居山の尾根(便宜上、仮に佐土新北東尾根と呼ぶ)まで約30分で到達出来そうだ。




11:55 安養寺を出発

 まず別所の旧街道っぽい道を西へ。広い道に行き当たるとひたすら北へ。
行く手には桶居山と佐土新地区が見えてくる。




 佐土新北東尾根の末端付近に登山口があるとみて周辺を探索する。








12:30 佐土新北東尾根登山口を発見

 佐土新地区北東に2つある溜め池の端にロープが垂れ下がっているのを確認。
公設、私設の案内板は何も無いが確信を得て登っていく。








佐土新北東尾根に乗った

 ロープを登る場面だけは険しいが、そこから先は明瞭で歩きやすいトラックで一安心。
すぐに目指す尾根に乗ることが出来た。自分は主に尾根の末端の東側を探したのだが、登山口は他にもあるような気がする。
機会があればまた探索してみたい。








桶居山を見上げながらの登り

 佐土新を後にして、今日2つめの未踏の尾根歩きが始まった。
ブッシュに覆われて締めくくった、前述の西尾根とは打って変わって、いかにも桶居山らしい素晴らしい雰囲気に満ちている。
但し、至るところで2000年に発生した山火事の痕跡が未だに生々しく残っていて少々痛々しい。
 尾根は桶居山のある主尾根に到達する直前を除いてはごく緩やかな登りが続く模様。中間部には殆ど平らな区間もあるようだ。








佐土新北東尾根の迫力ある山岳風景

 緩やかな登りを経て、尾根が平らな区間に入った。そこで眼前に広がった周囲の景観に思わず感動してしまう。
自分にとって山歩きを始める契機になったニュージーランドの山々で感じた、ピュアな自然の雰囲気を持っていると思う。
更に周囲の標高が一桁足りないのではないかと思わせるような山岳景観。でもこの今立っているところの標高は120m余なのである。

 平らな岩尾根は両側が切れ落ちて、まるで空中回廊のよう。また高御位山系でお気に入りスポットが増えたようだ。








13:05 桶居山縦走路に合流

 感動のうちに佐土新北東尾根を登りきって、桶居山縦走路の走る主尾根に到達する。
天気予報では午後から雲が目立ってくるようだけど、どうにか下山するまでもつといいのだが。

 佐土新の手前から仰ぎ見てきた桶居山ももう目の前。平日だが最高の好天で山頂にどなたか居られるかと思ったが、
縦走路上も含めて周辺に人影は無い。皆さん年末で忙しくされているのだろうか。
自分にとって桶居山に登るのは2年ぶり。東側から登るのは実に4年ぶりで2度目。やはり興奮する。








非常に険しく見える桶居山東山腹

 佐土新北東尾根出合からはまず約20m下る。正面には更に鋭鋒さが増す桶居山が見事なピラミダルな山容で魅了される。
余談だが、いずれはエジプトでピラミッドを直に見たいと思うのだが、いつの話になることやら。








桶居山への急登

 180m+の標高で底を打った後、桶居山へは緩やかな登りで始まるが、200m+辺りから一気に斜度が増す。
しかしこの急登も楽しく感じられてしまうのは桶居山の持つ魅力だろうと思う。ここも滑りにくい岩なので安心して登れる。








桶居山山頂直下からの景観

 急登である分、見る間に周囲の景観が広がっていく。急坂に挑みつつ何度も振り返りたくなる景観だと思う。
正面には先程登ってきた、佐土新北東尾根、周囲には高御位山系の山々。眺めも良いし、日当たり良好だし、
色気は無くとも自分にとって最高のクリスマスプレゼントだったということにしておこう。








13:30 桶居山山頂(247.6m) 到着

 短く感じる50m余の急登を経て、天上の世界に感じる桶居山へ到着。昼時だが誰も居なかった。
まずは撮影。それから下る予定のルートを確認してから、昼食を摂る。

 非常に素晴らしい桶居山山頂だが、前回2年前に登ってきた時には、三角点のすぐ側でで人のうん○を踏んでしまうというオチも付いたところでもある。
その苦い経験からか、桶居山山頂では足元に自然に注意がいくようになってしまった。幸い今回は踏むことも見つけることもなかった。








13:55 桶居山山頂出発

 今回下山に使うルートは、夕陽ヶ丘に下る北尾根(仮称)である。野歩記さんが紹介されていて、以前から気になっていたところの一つだ。
桶居山山頂北辺は多少藪っぽくなっていて、しかも例によって案内板は一切無い。気をつけて見ないとルートの入口も見過ごしがちだと感じる。
(自分も前回登ってきた時には気付かなかった)

 その分かりにくいルートに少し踏み込んだところから、初めてこの北尾根の全貌を見下ろすことが出来た。
ここに来るまで計算し切れていなかったが、冬至頃で最も太陽の高度が低い今、尾根上に桶居山の影がくっきりと落ちていた。
山影になる北側はやはり寒い。
 そして下山地夕陽ヶ丘が比較的近距離に見える。尾根自体の長さもさほどではないが、尾根上では素晴らしい景観が得られるようで楽しみだ。

 山頂を出発してしばらくは急斜面というか崖に近い北壁を巧みに付けられた踏み跡を慎重に下っていく。
距離は短いがこの急降下はけっこう高度感があって楽しかった。

 北尾根は北壁の中腹から突き出るようにして始まっている。尾根に立つと一転して比較的緩やかな下りになった。
しかし痩せ尾根には違いなく、通過には続けて慎重さが要求される。








桶居山北尾根

 150m+付近まで下ってくると、殆ど平らな尾根になった。登ってきた佐土新北東尾根とは違い、地面は砂地が多いようにみえる。
この尾根にも山火事の痕跡が見受けられる。山火事発生当時は山歩きに全く興味が無かったために、姫路近郊の山で山火事があったというだけの記憶しか残っていない。
しかし北側も南側も燃えていたとなると、桶居山を中心にかなりの広範囲だったことが伝わってくる。発生原因は分からないが山で火を扱う場合は充分注意しなければ。








ダイヤモンドっぽい桶居山

 北尾根から振り返ると、先程まで居た桶居山山頂付近に日が沈みそうだ。
日の短い今だからこそ見られた光景だろう。まばらなススキが少々淋しげで、北尾根は独特な雰囲気だった。








焼け跡生々しい北尾根を歩いていく

 山火事発生から8年にもなるが、まだ元の姿に戻るまでは時間が必要なようだ。








 150m+から140m+までしばらく平らな尾根を歩いた後、60mくらいそこそこの下りとなる。
尾根筋は一応明瞭なルートはあるようだが、周辺の草木がまばらなおかげで、踏み跡は拡散ぎみのように感じる。
 ルート上では時折イバラが伸びているので気をつけよう。

 野歩記さんレポでは、80m+ピークの手前の竹やぶから登られているが、80m+ピークから尾根を末端まで下れるルートがあるかどうか確認しておきたいと思う。








14:38 80m+ピーク到着

 西の斜面に見える竹やぶと、それへ下るルートの分岐をやり過ごして80m+ピークに到着。
桶居山から下ってきた北尾根の山歩きも終点に近づいてきた。

 80m+ピークは低いけど等高線も閉じていて、ピークらしいピーク。桶居山を望む景観もなかなか良い。
ピークから北は背の低い木々に覆われてはいるが、下れそうな踏み跡があるのでそれを辿ってみる。
しかし少し下ったところで藪に阻まれた。どうやら見る限りではルートは消滅しているのが現状のようだ。

 それを見届けて尾根の末端へ降りるのは断念。少し戻って竹やぶ上の分岐から下っていく。
この正規と思われるルートも竹やぶに入る前はブッシュに覆われていて、夏に歩くことはお薦め出来ない。








14:50 夕陽ヶ丘登山口へ降り立つ

 竹やぶに入るとすぐに集落の脇に降り立った。現地には案内板が一切無いので、この景色を見ても登山口とは分かりにくいと思う。
田畑の間を抜けて道路に出るが、民家の間の路地が入口となっていた。
今回は誰とも会わなかったが、地元の方に出会ったら一声掛けてから入らせてもらう場所と思う。



 しばらく歩くと夕陽ヶ丘地区の公民館があったのでその前で小休止。ふと気付いたら、手袋やズボンにはびっしりと何かの植物の種が付いていた。
80m+ピークから下るルートを探している時に付いたと思われる。この後電車に乗るので何とかしなければ。とりあえず駅に着いてから落とすことにした。

 夕陽ヶ丘から御着駅までは神姫バスを利用(昼間は1時間に1本程度)するのが楽だが、地形図を見ると徒歩30分程度で歩けそうと判断して徒歩で御着駅へ向かう。








15:10 深志野登山口通過

 2年前に桶居山へ登った時に利用した登山口だ。小さな案内板が付いていた。




15:26 御着駅到着

 タイミング悪くちょうど上り列車が発車した直後だった。前述の種を落としたり、カメラの清掃をしたりして次の列車を待つ。
この頃、空は完全にドン曇り。山上では晴れていて今日は運が良かった。




15:53 御着発

 列車から桶居山や、西尾根を見たりしているとすぐに曽根に到着。




15:57 曽根着




16:20 鹿嶋神社大鳥居駐車場到着

 約8時間かかって出発地に戻ってきた。




 今日の行程は自分の歩きたいところを無理やり繋げました。山行の間には街歩きの区間もあります。(というか街歩きの区間のほうが長い)
ということで、あまり万人にお薦めできる行程ではありません。








今日の行程の断面図です




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