05年10月26日(水) 晴れのち曇り 明神山Aコース〜Bコース

 今回2度目となる明神山は、Cコースと並んで展望の尾根コースであるAコースを歩き、下山は途中までAコースを戻ってから、南へ分岐するAuコースを
経由する計画であった。ところが登頂する直前から空はどんよりとした曇り空になり、このような天気ではAuコースを歩くのはもったいないと考え予定変更。
1回目に続いて今回も最短のBコースを通って下山することになってしまった。どうも自分が明神山に登ると俄かに曇ってくる変なクセがついてしまったようで困ったもんである。

 7:16
 運転用のスニーカーからトランピングブーツに履き替え、準備を整えて夢やかた駐車場を出発。広い駐車場には今日も自分の車1台だけしか停まっていない。
すぐに橋を北へ渡り、明神山に向けて小川の北岸の農道を緩やかに登っていく。すぐに前回右折したCコースへの分岐をやり過ごして直進。
岩屋池の堤防が行く手を遮る前にある小さい橋を南岸へ渡り返し雑木林の中に入る。

 ここで左へ。

 7:32

 明神山登山道A(健脚向き)2.16kmと書かれた道標を
見て右の斜面に付けられた山腹道を登っていく。

 緩やかな登りの山腹道はすぐに向きを変えて、Aコースの
尾根の直登にかかる。出だしからけっこう急になっているが、
よく踏まれたトラックで登りやすい。


 7;42
 視界が開けたと思ったら鉄塔の下に出てきた。鉄塔を右に避けながら続けて尾根道を登る。明神山はたいへんお気に入りの山であるが、
鉄塔と送電線が山地を横切っているのが残念。将来は全て地下を通るようになってくれればいいのだが。


 朝日の木漏れ日が柔らかく差し込む尾根道をアップダウンを
繰り返しつつ登っていく。いつまでも暑い秋で紅葉が遅れているが、
木々が微妙に色づき始めたのに気づく。

 大黒岩(7:52〜8:06)

 2つのこんもりとした岩から大黒さんになぞらえたものだろうか。
岩尾根のAコースの最初の見どころである。2つ目のコブには
ロープが付いている。


 大黒岩からは東の薬師峯(七種薬師)方面の展望が見事。
しかし今秋大繁殖のスズメバチとニアミスし、周囲に羽音が絶えず
ゆっくり落ち着いて休めない。


 大黒岩を過ぎると次から次へと岩場が現れて飽きさせない。
左にはAuコースが通る南側の尾根を見上げることが出来る。
Aコースよりもかなり高度があるようである。


 Auコースの尾根

 こちらもなかなか良さそうな尾根歩きが楽しめそうである。
この天気が続いていれば下山に使う予定だったのだが・・。


 Cコースにあるくじら岩に似た岩場である。
岩はざらざらしているので調子よく登っていける。


 振り返ってみると、朝もやに包まれた夢前町の町が見えた。
この日朝のうちは晴天だったが霞んでおり、前回のような
遠望を楽しむことは出来なかった。


 マンモスの背

 いくつかコブがあるところから名付けられたのだろうか。
これまで登ってきた岩場に比べると斜度があり、トラロープが
張ってある。右手には岩場を回避する巻き道もあるようだ。


 無論巻き道に頼らず、マンモスの背を直登していく。
アスレチックコースみたいでなかなか面白い。

 ちなみにこの写真を撮るために、急なマンモスの背を
2回登った。自分撮りは普通に登るよりも遥かに多く
エネルギーと時間を消費することにやっと気づいた。


 達磨岩

 Aコースの岩尾根の前半最後を飾るのはこの達磨岩。
再びトラロープが張られている。
 写真では右の木に隠れがちになっているが、岩全体では
おにぎりのような形になっている。だるまよりおにぎりの
ほうがぴったりだと思った。


 8:41〜8:52

達磨岩からの急坂を登り詰めるとAuコースとの合流点に
たどり着く。あちらのほうもかなりの急坂を登ってくるようだ。


 Aコース、Auコースの合流点のすぐ上からは明神山の全貌を
眺められる。左右に尾根を延ばした優雅な山容が引き立つ。

 しかし立ち木に付けられた野暮なプレート、「ようこそ明神山へ
ご安全に・お気をつけて 美しい自然を大切に」が失笑もの。
どういう意図で設置しているのか理解できないが、電車が接近
してくる度に白線の内側へ下がってと言ってくる構内放送のような
うっとおしさを感じる。


 明神山

 真正面から眺めるCコースとはまた違った趣が感じられる。
自然を慈しむ心は上記のプレートのようなものから学ぶのでは
なく、自然そのものから感じて知らずに身に付くものと思うが。

 
 Auコースと合流した後は、木立に囲まれた落ち着いた尾根道になる。少し登るとすぐに「西の丸」のピークに到着する。

 西の丸(425m) 8:55〜9:06

 地形図では三角点も標高点も無いが、立ってみるとはっきりと
小さいながらもここがピークと分かる。木々に囲まれて展望は
無いが、落ち着いた雰囲気の良いピークである。
 腰掛けるのに都合の良い岩もあり、ここでちょっと休憩していく。


 西の丸でAコースは山頂方向に向きを変える。
登り下りを繰り返しつつ、まっすぐに山頂へ接近する。
これまでのような急坂は無く、ここからはかなりペースがはかどる。


 朝のうちは気持ちよく晴れていたが、薄雲がかかってきたようだ。
展望は時々薬師峯方向が開けるくらいで、殆ど木々に覆われた
尾根を歩く。Auコースと合流する前と後では、Aコースの雰囲気は
がらりと変わる。前半はユニークな岩場が連続して賑やかだが、
後半はひたすら静かな山歩きが楽しめる。

 
 何も標識は無かったが、おそらく地形図上の442mピークを通過。誤った方向へ迷い込まないように木々の枝でバリケードがされている。
手間のかかる自分撮りを繰り返した結果、コース前半だけで2時間近くかかったが、後半はかなりペースが上がって、どんどん山頂が近づいてくるのを感じる。

 夢展望岩 9:30〜9:45

 不意に展望抜群の岩場に出てきた。東側には大展望が広がる。
霞んで遠望は利かないが・・。
 それにしても夢展望岩って、何だか夢のないネーミングだと思った。
「夢舞台」とかにしたほうが良かったのではないかと一人で検証する。


 夢展望岩を過ぎると、眼前に大きく明神山山頂付近が迫ってくる。
三角錐のきれいな山容に見とれてしまう。


 9:51〜9:58
 
 見たことのあるところに出てきた。Bコースとの分岐点に到着。
丸太で作ったベンチが設置されており、至れり尽くせりとはこのこと。

 「登山口へ」と書かれた白い道標に、
“ Aコース スズメバチの巣有り 9/17 ”←一本線で消してある。
その右下には
“退治済み! OK! 9/24” と書かれている。

 駆除してくれたのは本当にありがたいことだが、道標に書き込むのは
いかがなものだろうか。山頂設置のビジターブックに書き込むか、
夢前町の役場にでも報告したほうが早いのではと思う。
また、夢やかた駐車場にでも情報交換の掲示板でも置いておけば
有用だろうなと思った。

 Bコースと合流すると、本格的な山頂への急坂へ挑みに掛かる。
途中莇野への2箇所の分岐をやり過ごす。
 ただひたすら急坂を登っていく。Cコースよりはこちらのほうが
斜度が緩く感じた。
 山頂直下ではCコースへ接続する山腹道への分岐を発見。
前回下りに使った時には気付かなかった。しかしあまり利用価値は
なさそうだが。


 遠めに見ると明神山は整ったきれいな山容だが、おかげで
山頂直下はこのような急坂を乗り越えなければならない。

 岩がごろごろしてくると山頂は近い。


 10:20

 明神山山頂到着

 朝とは打って変わり、すっかり曇り空。なんと4時間もかかって
しまった。自分撮りをしながらのタイムなので、全然参考にならない
ことを改めて付け加えておく。

 今日も山頂には誰もいなかった。


 この日は暑くもなく、寒くもなくと快適ではあったが、日本の行く末を暗示するかのように霞んでいて、雪彦山ですらぼんやりと見える程度。
まあ、遠望が利かないのを予想して、初めての山はやめて前回大展望に恵まれた明神山を再び選んだのであるが。
 しかしそれは置いておいて、やはり明神山の山頂は居心地が良く、約1時間山頂に滞在することになった。
前回と同じく、そろそろ降りようという時に年配の女性2人組が登ってくる。自分と同じAコースを歩いてきたらしい。

 11:15 山頂を出発。来た道をBコースへの分岐まで戻る。ここからは前回の下山路と同じなので簡潔に記す。
 11:31 Bコースへの分岐着。自分同じ単独の男性が自分撮りをされていた。シャッターを押してあげてBコースへ下る。

 Bコースは杉林の中にジグザクに付けられている。
快調に下っていく。

 杉林に入ると昔懐かしい「タ○スギ〜〜」のコブシを利かせた
歌声を思い出す。このCMが好きな友人が居るのだ。


 長滑ら 11:46〜11:53

 名勝長滑ら到着。ちょうど水を飲みに単独のスズメバチが降りてくる。
しばらく飲んだ後、頭上ののほうへゆっくりと舞い上がっていった。
近くに巣があるのだろうか。
 岩はざらざらしており滑ることはないが、日当たりの悪いところはコケが
生えており、そこは滑らないように細心の注意が必要だ。一部はロープが
張られており、手すり代わりにして歩く。


 12:10 
 夢やかた駐車場に到着。山頂から55分。往路のAコースは4時間かかったのだが。
明神山の代表的なコース、A,B,Cと歩いたわけだが、お薦めのモデルコースはC〜Aと強く思った。Cは下りに使うとちょっと怖そう。
次は今回断念したAuコース、そして大明神コースを計画しよう。

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