「大師道から摩耶山・縦走ハイライト」 12年 7月8日(日) |
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国土地理院地形図 : 25000分の1 「神戸首部」 〜 はじめに 〜 白馬に向けてペア山行を始めてからまもなく2ヶ月。 早いもので本番まであと1ヶ月余りとなりました。 自分からみてalfonsさんはもう体力的に大丈夫そうと思います。 今回は菊水・鍋蓋に続いて、全山縦走の一端を味わっていただきたく 稲妻坂・天狗道の長い摩耶山への登りをプランニングしました。 但しalfonsさんの脚の具合が少し本調子ではないらしく、 出番無しで家でホコリを被っていたトレッキングポールを念のために貸し出しました。 6:00 JR元町駅集合 元町駅の東改札にて集合。 大龍寺までは木漏れ日とせせらぎが気持ち良さそうな大師道を歩く。 急登も無くて歩きやすいトラックで、トレッキングポールも使いやすいだろう。 諏訪神社下まで来たところで、alfonsさんの希望により 神社経由で大師道を歩くことになった。 最初に急登が来るが、その分後でしばらくはなだらかになるルートだ。 鳥居の袂でストレッチなどをして身支度を整える。 |
行程概要 (山中のルートは不正確です)![]() 再度山大龍寺から摩耶山の間は、六甲全山縦走路を辿っています。 その他のルートの大師道も上野道も道標完備です。 分岐が非常に多いので、接続を覚え切れていない場合は 山と高原地図があると完璧です。 |
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6:33 諏訪神社出発 トラック入口がちょっと分かりにくいが、境内に向かって左側奥から始まっている。 自分自身このルートを使うのはたぶん5年ぶりくらいで本当にうる覚えだった。 神社からalfonsさんにトレッキングポールを貸出す。 サンテレビの「山のぼり大好き」の受け売りで使い方をレクチャーする。 自分の場合、撮影の邪魔になるので全く使っていなかったポールだが、 やはり脚への負担は抑えられるようでalfonsさんも嬉しそう。 |
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朝のうちは本当に清々しい空気で最高だった。 頻繁に出会うウォーキング中の方々も気持ち良さそう。 諏訪神社経由で歩くと、いきなりこのような景観が広がって得をした気分というか、 こんなに天気が良いともっと遠くの高い山へ行きたかったという気持ちになる。 でもalfonsさんもかなり山歩きを好きになってくれたようだし、この2ヶ月は自分としても充実感が大きい。 と、こんな風に思っていたら、結局きれいに晴れていたのは朝のうちだけだったのだが。 ところで市ヶ原となると新神戸から入るのがメインルートだが、自分はいきなり舗装の急階段で始まるあそこは苦手。 一方、この緩やかな大師道はウォーミングアップが楽に感じる。そしてハイカーよりも地元の方の比率が高いようだ。 |
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7:00 燈籠茶屋 せせらぎ沿いを登ってくる大師道と合流してまもなく燈籠茶屋に到着。 周辺は比較的多くの方が歩かれている。 燈籠茶屋の周辺ではアジサイが正に今が見頃となっていた。 しばらく時間をとって2人して撮影モードに入る。 |
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大師道、燈籠茶屋を彩るアジサイ 昨年、鎌倉で見た明月院ブルーのアジサイを思い起こさせる。 少し前に森林植物園でアジサイを見たが、alfonsさんはその後もトゥエンティークロス経由で2度ほど通われたよう。 今ではかなり見頃で賑やかになっているとのことだった。2人で見たときはまだちょっと早かったみたいだ。 |
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大師道 涼しい木漏れ日たっぷりの大師道で、alfonsさんも快調そのもの。 自分自身もこのルートは久しぶりなので、かなり新鮮に感じた。 |
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猩々池直下の滝 普段は殆ど水量の無い時期限定の滝だ。 滝の落ち口は見ないようにとアドバイスしたが・・。 |
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7:41 猩々池 滝まで来るとすぐに猩々池に到着。 水鏡の水面に青空が映えて、なかなかきれいな光景だった。 ここで数分小休止をとる。alfonsさんに大龍寺までもう近いことを伝えると、全然疲れていないので少々意外だったよう。 最近立て続けで山歩きしたおかげで、体力が付いたことが明確に分かる。 高校の時は帰宅部だった自分に比べて、alfonsさんは運動部で汗を流していた。 元々アスリートだった体が目覚められたよう。本人も脚力が付いたことを自覚されており、 山歩きの効用をはっきりと感じられたみたい。確かに山歩きって普段の生活ではありえない運動量だし、 自分もスキーのオフトレとしても充分に役立っている。 |
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8:04 再度山大龍寺にて全山縦走路に入る 猩々池からまもなく大龍寺に到着。ここに出てくるのか!?とalfonsさんも興奮気味。 再度山の緑も青空に映えてきれいだった。 ここから今日の本題の六甲縦走の続きに入る。 菊水・鍋蓋から続けて歩いているイメージを持つと、六甲縦走を追体験出来るとアドバイスする。 |
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8:23 市ヶ原 大龍寺から舗装路を下って市ヶ原に到着。 増水が続いていると思われるトゥエンティークロスの影響か、いつも魚が泳いでいるのが見える清流も濁っている。 市ヶ原は標高約250m。これから摩耶山(702m)に至るまで六甲縦走中最も長い登りとなることをalfonsさんに予めお伝えする。 えっ、トゥエンティークロスに行くんやなかったの?とalfonsさん。そう毎回毎回、同じところを歩いたら飽きるって。 その前に市ヶ原で小休止をとっておこう。 市ヶ原を過ぎてまもなく、うり坊を含むイノシシ3頭と遭遇。 自分自身も久しぶりの体験だったが、alfonsさんも「おっこと主様!」と興奮してシャッターを切っていた。 自分が最後に劇場に足を運んだ宮崎アニメを思い出した。 |
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8:49 摩耶山への急登開始! 六甲縦走中最大の難所を前にして、縦走路による摩耶山登頂は初めてのalfonsさんはトゥエンティークロスへ行きたがる。(^^; そこを何とかなだめて六甲縦走を継続することになった。 摩耶山への登りは3段構え。最初の急登はさほど長くないと元気付ける。 でもしんどいと思われた登りの最中でも、だらだら続いてる「名探偵コナン」の最終回が早く観たいなとか、 AKBとかももクロとかアイドルネタなどの色んな話をしながら何気に登れてしまうのだった。 |
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9:06 410m+ピーク(等高線は閉じていない) 出合から連続する登りはここで一旦一段落。縦走大会でも一息入れたことのあるピークで小休止。 ここで次の目標の555mピーク(学校林道と合流するピーク)と、その左奥に見える摩耶山山頂を指し示す。 高くそびえているように見える555mピークが、市ヶ原と摩耶山の中間地点であることも伝える。 alfonsさんは想像以上に摩耶山まで長く感じられたようだが、実は歩いているとそうでもないことがこの後分かる。 |
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稲妻坂 苧谷が突き上げるコルを過ぎると、150m余りの登りとなる稲妻坂が始まる。 縦走大会の時には気分的にもしんどいところだ。 とにかくそこそこの登りが続くので、疲れる前にマイペースで小休止をとるようにアドバイスする。 |
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9:37 555mピーク到着 比較的順調に555mピークへ到着。 以前は全く見通しが利かなかったような気がするが、学校林道が下っていく南側に僅かに窓が開いている。 alfonsさんの脚も問題ないとのことなので縦走を継続することになった。ここから下るというエスケーププランもあったが杞憂に終わったようだ。 この後天狗道の登りが控えているので、一旦ザックを下ろして小休止をとった。 9:47 555mピーク出発 |
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10:04 天狗道の展望岩 天狗道は稲妻坂と違って、気分的にも楽しく登れるところ。 alfonsさんも展望の岩場から見える、555mピークとその向こうの神戸の景観を楽しむ。 また、ここからは須磨から始まる六甲縦走前半の山々が一望出来る。alfonsさんは既に菊水、鍋蓋と歩かれているので、 縦走のスケール感も掴めるし、また達成感や自信も得られたよう。 下からパーティーの方が登ってこられたので、交代して出発することにする。 天狗道も後半に差し掛かったが、alfonsさんと話しながら調子良く歩いている。 古代ローマ好きの自分はもちろん、そうでない人でも楽しめる映画「テルマエロマエ」をまだ観ていないalfonsさんにお薦めしたり、 現代日本の衆愚政などのお話など。公約・マニフェストを破っても問題にならなければ何を基準に候補者を選べばよいのか。 共和政末期のローマ市民は数だけは多い元老院よりも、カエサルに希望を託すことが出来たのだけれど・・。 alfonsさんとは同級生だから、あらゆる視点が似通っていて話がとても合う。 今回、たまたま大津の某中学校(ネット上では既に関係者全ての実名が飛び交っているが)事件が問題になっているが、 全国どこの教育委員会も学校も同じような対応をするのではないか。いざという時にも子供を守れないのでは、 また学校等への不信感が芽生えるなどこれはけっこう深刻な事態だと。子供を学校に預けている保護者にとっても心配だろう。 ところで自分達が同じ高校に通っていた頃から教育委員会の存在意義ってよく分からなかったが。 などなど話をしているとまもなくアドヴェンチャールートとの出合に到着。 alfonsさんは出合の道標の柱に居る虫の撮影をされるので小休止をとった。 昨年9月にalfonsさんと共に行者尾根経由で摩耶山まで歩いているので、この辺りは覚えておられたよう。 最後は余裕で摩耶山に到達した。 10:40 摩耶山到着 掬星台手前のアジサイでしばらく虫のマクロ撮影をしてから掬星台へ向かう。 10:55 摩耶山掬星台到着 まずまずの好天で掬星台はかなり賑わっていた。 alfonsさんはしばらくアジサイの中で撮影。自分は地形図を眺めたりして思い思いの時間を過ごす。 |
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摩耶山掬星台 何度も訪れている掬星台だがその一角に見慣れないものが。この針は何?? 一瞬、「恋人の聖地」かなと思ったが、地面に埋め込まれたプレートを見ると、どうやら景勝地を指定して神戸市が設置したものらしい。 今日は紀淡海峡までうっすらとだが見えて、まずまずの空気の透明度だった。 |
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色とりどりのアジサイがきれいな掬星台 11:41 摩耶山掬星台出発 たっぷり掬星台での時間を過ごしてから出発。 元々の予定では山寺尾根を考えていたが、今日はalfonsさんの脚の調子を考慮して、 万一の際はケーブルを利用出来る上野道を下る。 |
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上野道方面へ 少し西に戻って旧天上寺跡を目指す。 石の階段は雨で濡れて滑りやすくなっている。ここは要注意だ。 今年はここのアジサイは少ないような気がする。 |
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12:13 旧天上寺跡 上野道を下山するのは初めてのalfonsさん。当然、このお寺の跡に来るのも初めてで、 火事によって焼失したことをお伝えする。 この後の急な階段も濡れている場合は要注意。 大杉さんにも寄っていった。生きているのとさほど変わらないとalfonsさん。 初めて来た時には自分もそう思った。 |
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12:41 摩耶花壇 虹の駅に立ち寄れるように進路をとる。 摩耶花壇前を通るが、以前に比べて一層朽ちてきているような気がする・・。 旧天上寺の宿坊と同じような運命を辿るのだろうか。 ロープウェイ駅でトイレ休憩をしている時に、雷かと思うような轟音が響いた。 驚いて顔を見合わせるが、どうやら雷ではないようだ。 とりあえず街が見える展望台へと向かう。 |
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12:51 摩耶ケーブル・虹の駅到着 街中に響き渡るような轟音だったが、見たところ煙が上がっているところはなかった。 しかし、飛び回るヘリや絶え間なく聞こえる緊急自動車のサイレンで何かが起こったのは間違いないようだが。 後で分かったことだが、神戸製鋼で水蒸気爆発のような事態があったらしい。 けが人などの被害は一切無かったようで良かった。でもあの轟音は体に悪いのでこれからも安全操業を祈りたい。 13:05 虹の駅出発 alfonsさんの脚の調子も問題なさそうなので、引き続き上野道を下山することに。 舗装路や石階段の多い青谷方面へ下るのに比べて比較的膝への負担も抑えられると思う。 |
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13:22 上野道途中の展望地で小休止 時折すれ違う方も居られるが、この時間になると自分達と同じく下山中の方が多い。 alfonsさんに上野道は摩耶山まで最短距離で登れるメジャールートであることを解説する。 自分と歩けない時でも、alfonsさんにもどんどん六甲を楽しんで歩いてもらえればと思う。 |
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13:38 五鬼城展望公園 下山終点間際にある素晴らしい展望地。alfonsさんも思わず感嘆の声を上げる。 涼感ウェットティッシュや目薬(コンタクト使用経験の名残でマイティアCLを愛用)を差し入れして労をねぎらう。 目薬をして目が沁みることで思い出したのか、今回から携行されていたサングラスを掛けるalfonsさん。 元々自分は山行中常にサングラスを掛けて目を防御している。 alfonsさんにエージェント・スミスみたいで似合ってると言うと、そうだろうアンダーソン君と合わせてくれた。 |
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14:05 神戸高校裏の登山口に降り立つ 五鬼城展望公園は知っているだけでも2箇所登山口があるが、 今回はより駅に近いほうをということでこちらから下山。 alfonsさんは黒い服なので、木陰に溶け込んでいるが・・。(^^; ここで汗びっしょりの服を着替えてリフレッシュする。 今日初めてダブルでトレッキングポールを使用されたalfonsさんだったが、 本当にかなり楽に歩けたと大喜び。その効用を身を持って体感されたようだった。 登山口からは道なりに王子公園へと下っていく。 街に出た途端、照り返しがかなり暑い・・。 50Lザックの中身の話になり、王子公園の一角のベンチで出してみることに。 ザックの一番下の日数分の衣類が入ったスタッフバッグまで出して空っぽにしてみる。 本当に9割がた本番そのままにした中身を前にalfonsさんびっくり。 いつも通りコーラで乾杯した後で、一緒に好日山荘へ行くことになった。 alfonsさんも手持ちのザックがあるのだが、ちょっと物足りないようだ。 この時、JRは尼崎で信号トラブルとかで運休。 JR定期券の自分も振替で阪急が利用出来たので結果的には好都合だったのだが、 全く最近のJRはダイヤ通り動いていないことが実に多い。 大事な用事の前には1本早く出る心構えが大切だ。 好日山荘でいくつかのザックを背負い比べ、大いに参考になったよう。 alfonsさんは体力的にはもう大丈夫なので、あとはザックに馴染むことが課題となるでしょう。 次回のペア山行が楽しみです。 |
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行程断面図です![]() |