「六甲逆縦走(摩耶山〜高取山まで)」 10年10月 2日(土)


国土地理院地形図
 : 25000分の1 「神戸首部」

参考文献
 : 昭文社 山と高原地図 【六甲・摩耶】
 : 神戸市 「六甲全山縦走マップ」





 今回は先週の逆縦走の続きです。先週、中断した摩耶山掬星台から再開し、
一応縦走スタート地点の須磨浦公園を目標にしていました。
でも充分知っていましたが、やはり縦走前半のアップダウンは向きがどうでも
ハードさには変わりありませんでした。結局、高取山までで中断することになります。

 とりあえず前回と同じく、上野道を経由して摩耶山を目指します。




 6:15 JR灘駅出発





 行程概要 (山中のルートは不正確です)



 6:43 上野道登山口

 前回と同じく、ケーブル駅側の入口から五鬼城展望公園へ入る。
一往復することによって、ここまでの道筋の記憶を確かなものにする狙いがあった。
それにしても背景の景色を見ても一目瞭然だが、灘駅からけっこう登り応えがある。
ちなみに最寄り駅は阪急王子公園駅なので、そこからだと少しだけ近くなる。








 「摩耶山さん歩」のてるみさんよりアドバイスをいただくまでは神戸高校から登っていたのだが、
そちらから登ってきてもこの出合で合流する。2箇所の登山口を確認出来たのだが、灘駅からだと神戸高校裏の登山口のほうが若干近い。




 6:55 五鬼城展望公園 B展望台到着

 出合からひと登りで、五鬼城展望公園B展望台に到着。公園内にはここを含めて3箇所展望地があるようだ。
てるみさんもお気に入りスポットとされていたが、自分としても全く同感。
近所に住んでいたら、毎日ここまで散歩に来たいと思わせるところだ。




 7:00 五鬼城展望公園 B展望台出発

 B展望台から少し登ったところにも別の展望台があるようだ。今回は割愛して虹の駅を目指す。








 7:25 まやケーブル 虹の駅到着

 個人的に久しぶりの虹の駅に到着。ケーブルカーの始発は全季節10:00だそうなので、人けもなく静まり返っている。
一度だけまやビューライン(ロープウェイ・ケーブルカー)に乗ったことがあるが、貫禄を感じさせる車両だった。
アナウンスされているように今後の存続が気がかりだ。
主な利用者層はやはり観光客ということになると思うが、その場合ケーブル駅までバスで来る必要があるから、
バス料金も含めて料金体系を一体化すれば良いのではと個人的に思う。
自分も初めての街を訪問した場合、まず高いところから展望を楽しみたいという気が働く。
高いところといえば他にポートタワーもあるが、摩耶山掬星台の展望には敵わない。
せっかく無理やり空港まで造ってしまったのだから、既存の観光資源を有効に生かしてほしいと思う。




 虹の駅で数分小休止する。




 7:33 まやケーブル 虹の駅出発

 ケーブルカーからロープウェイへ乗り換えるには徒歩1〜2分というところだろうか。
上野道はロープウェイ駅を右に見ながら左上へ続く。ちなみに上方には掬星台のアンテナがよく見えている。








 7:36 高尾大明神

 登山口の解説にあった高尾明神社が、ロープウェイ駅のすぐ上にあった。
解説文中に記載されている「幡掛の松」と思われるものがどれか分からなかった。
いずれにしても、室町幕府創建の英雄、赤松円心所縁の祠ということでご利益がありそう。

 赤松円心所縁の摩耶山城の所在については、この虹の駅周辺にあったという可能性が高いようだ。
付近は郭を形成するのに適した緩やかな地形だし、後背地は天上寺が控えていたので正に最適な地だと思う。








 7:49 旧天上寺山門

 摩耶山と共に長い歴史を誇ってきた天上寺跡に差し掛かる。
火災の後で摩耶別山へ移転してしまったのが残念だが、来るたびにかつての規模の壮麗さを感じることが出来る。




 7:57 旧天上寺境内

 上野道で最難関?かもしれない石段をクリアして境内へ飛び出す。
ここまで来るとあと一息。今回は摩耶山山頂へ立ち寄っていこう。
やはり摩耶山への登りは上野道が最も距離が短くて楽かもしれない。
でも時間的には短くとも、登りの内容はハードなので気合は必要だが。








 8:13 摩耶山山頂到着

 以前から気になっていた、702m標高点付近を踏査してみた。
三角点と天狗岩大明神よりは少し西のブッシュが702mだと思う。
同じところに関心を持つ方は居られるようで、登頂記念プレートを見かけた。
但し、ブッシュの中は荒れていて、足場はあまり良くない。

 702m標高点を確認してから、三角点へも立ち寄る。
こちらは698.63m。置き場次第では標高がちょうど700mになったような気がするが、
その辺りは測量の事情によるのだろうか。




 8:21 摩耶山山頂出発

 一応、摩耶山山頂は到達したが、ここまで来たら掬星台へ寄りたくなる。








 8:32 摩耶山掬星台到着

 まだ早朝で人けの少ない掬星台に到着。前回と違って空気は霞んでおり、景観の美しさには欠ける。
展望台で久しぶりにネコを見かけた。今日はイノシシは居ないようだ。
一休みしてから今日の本題の逆縦走を開始する。




 8:39 摩耶山掬星台出発

 縦走大会では最大の難関となる区間だが、今回は長い長い下りとなる。
それでも下りには下りの疲れがある。自分は下りのほうが得意だが、
後々のことを考えてペースは抑え目にして歩く。








 9:00 天狗道の岩場で小休止

 お気に入りスポットの岩棚で小休止をとる。
今日は暑くなってきそうな感じで、ポーアイですら霞んで見える。
ここで止まっている間にも、続々と数人の方が天狗道を登られてくる。
縦走大会の時には摩耶山までが長く感じるものだった。




 9:11 同岩場を出発

 小休止ついでに所用を済ませて出発。
天狗道を下り方向に歩くが、頻繁に登り返しがあるので、
全く楽な区間というわけではない。




 9:24 555mピーク通過

 ここを過ぎても稲妻坂の苦しい区間が続く。
今回は下りなのだけれど、けっこう急で脚力を要する区間だ。




 9:49 天狗道・トゥエンティークロス出合




 桜茶屋周辺では多くの方が小休止中だった。
これから摩耶山かトゥエンティークロスへ向かわれるのかな。








10:02 市ヶ原

 摩耶山からの長い下り区間が終わった。
順路からひっくり返して考えると、ここから鍋蓋山までだらだらした登りとなる。この区間はけっこう油断ならない。
というのも、この頃から日差しもかなり暑くなってきて、余計に体力を消耗すると感じてきたから。








10:20 再度山大龍寺到着

 再度谷の舗装路の登りはけっこう苦しい区間だった。
この大龍寺前のベンチで小休止をとった。
今日はとても再度山のピークを踏む気にはならない。




10:30 再度山大龍寺出発

 再度越までは断続的に登り。その後も鍋蓋山に着くまでは、
登りが目立つアップダウンの区間となる。
やや順路で歩いたほうが楽なように感じた。
再度山も鍋蓋山もそれほど標高差がないのだけれど。








11:00 鍋蓋山山頂(486m)到着

 鍋蓋北尾根から合流する辺りの急坂が堪えた。
やはり暑さのせいかけっこう疲れてきた。
でもこの後のアップダウンこそが最大の難所かもしれないのだが。




11:10 鍋蓋山山頂出発

 鍋蓋山から菊水山にかけては、縦走大会においても、
摩耶山と並んで最大の難所といわれている。
この区間を西向きに歩くのは久しぶりだった。
天王吊橋へ下りつくまではまあ良しとしても、一部かなり急なところがある。
鍋蓋山の西尾根の肩辺りなのだが、上からだと崖のよう。
ここも一人ずつしか通れないので、縦走大会でも流れが悪くなるところだ。
特に下りでは要注意となるところだと思った。








鍋蓋山西尾根の肩から菊水山を眺める(直線距離は近いのだが)




11:32 天王吊橋

 急坂を下りきって、天王吊橋に降り付く。
この後菊水山へ登り返さなければならない。
標高差は200m程度なのだが、もうけっこう足が疲れてきた。








11:55 城ヶ越到着

 それでも何とか城ヶ越まで登ってきた。松の木の陰で一休みすることにする。
ちょうど撮影時に団体さんと遭遇。この日、菊水山は大賑わいだった。




12:05 城ヶ越出発

 城ヶ越を過ぎても菊水山まではだらだらと登りが続く。
そう感じること自体、既に疲れてきているといえるかもしれない。
宝塚からここまで歩き通せるかどうか正直言って自信がなくなってきた。








12:17 菊水山山頂(458m)到着

 ちょうどお昼時に到着。ここで昼食を摂ることにする。
順路で歩いたら、ここまでで5時間ほどかかった。
このまま須磨まで歩き通したら、17〜18時頃になりそうだ。

 逆走している人は少ないようだが、この時期やはり縦走練習をされている方は多いよう。
今からだと摩耶山までで夕方になるなあと順路で歩いた場合をシミュレートしてみる。




12:38 菊水山山頂出発

 じっとしていると眠くなってきたので、そろそろ出発することにしよう。








次の目的地、高取山を眺める

 須磨までは難しくとも、とにかく高取山までは歩きたかった。
それでもここから見ると、まだけっこう距離があるが・・。
写真では分かりにくいが、眼下には神鉄がのんびりと走っている。

 菊水山名物長階段では、続々と数知れない団体さんとすれ違う。
この日は神鉄主催のハイキングが行われていたようだ。
登りの皆さんは一様に苦しそう。この階段道は日が当るとけっこう暑いので、
自分ならば鵯越駅を起点にして朝のうちに歩きたい区間だ。




12:59 菊水山登山口

 順路で歩くと、だらだらした登りの区間が続くが、今回はしばらく下りとなる。
でも日なたでは本当に暑くて、もう半ばイヤになってきた。








13:31 神鉄鵯越駅

 菊水山から約50分で鵯越駅に到着。
ここから神鉄に乗りたい衝動に駆られたが、すんでのところで思い留まった。

 丸山住宅街もアップダウンがあるが、東側は下りがメインとなる。
それでも駅からはちょっとだけ急な登りがある。








13:37 高取山を眺める

 丸山住宅街を挟んで高取山がそびえている。
その前に住宅街を突破しなければならない。
ここのアップダウンも決して楽なものではない。
逆向きだと源平町の急坂は下りで通過出来るが、この坂は足に響く。




13:56 ヤマザキショップ

 縦走路では貴重な存在となっているヤマザキショップでポカリスエットを購入。
高取山への登りに必要なエネルギーを補充する。




 丸山住宅街を初めて西向きに歩いたが、スムーズに辿れることが出来た。
意外に覚えているんだなとほっとする。




 高取山の麓が近づくにつれて、登山口へ続く急坂が現れる。
縦走大会では楽な下りなのだが・・。








14:14 高取山、高東町登山口

 ひいひい言いながら登山口に辿り着く。
ここからは菊水山以来、久しぶりに山道に入るが、その前に小休止をしていく。
でもあっという間に数箇所、蚊に刺されてしまった。

 もう一山と言い聞かせて、高取山への最後の登りに挑む。
縦走大会では駆け下る区間だが、今日の足ではすごい難関に変身。








14:32 高取山山上到着

 やっとの思いで、山上の公園に到着。トイレもあるので、縦走大会でも一息つけるところだ。
出来れば高取山の山頂を目指したかったが、今日はもうこのくらいにしておこう。

 日陰のベンチで休憩。新長田駅まで下れるよう息を整える。




14:49 高取山山上出発

 高取山は多くのトラックが走っているが、表参道にあたるルートを辿って下山する。
山歩きを始めた頃に一度だけ歩いたことがあるが、記憶があやふやで殆ど初めてに等しい状態だ。








高取山からの大展望

 すっかり忘れていたが、公園からすぐのところで大展望が広がっていた。
今日歩き始めた摩耶山がかなり遠くに、鍋蓋、菊水が横に並んで見える。
急坂をゆっくり登っていく神鉄の電車も鉄道模型のように見える。
思わぬ展望にちょっと元気を分けてもらった思いだ。








14:55 白川大明神

 高取山はさすがに信仰の山だけあって、山の各所に神域がある。
六甲の他の山とは一線を画す雰囲気だ。

 お茶屋さんも点在しているので、金比羅山の参道と似た雰囲気があると思う。








途中ではネコの住処となっているところも




15:07 分岐を西側へ

 山麓まで下ったところで二方向に分岐する。
自分の場合は新長田駅へ下りたかったので、右へ進路をとる。








15:13 高取大明神(高取神社登拝口)

 まもなく住宅街が見えてきて山道は終わった。
登山口にも高取大明神が祀られている。
ここからも別のルートが山上へ向かっている。いずれ高取山のルートを制覇してみたい。

 地形図でこの後の街路を確認。ほぼ道なりで新長田へ行けそうだ。








15:23 

 道なりに降りてくると、高取神社登拝口を示す案内板のある分岐に差し掛かる。
ここから少し下ると、高校野球で有名な育英高校。あとは緩やかな下りの街路を駅方向へ。




 駅へ向かう前に、初めて鉄人28号のところへ立ち寄った。
三国志祭りで周辺は大いに賑わっていた。
今回は疲れきっているので、お祭を楽しむのはまたの機会としよう。
自分は大が付くほどの三国志好きなのである。

 それと鉄人は午前中のほうが基本的に光線状態が良いようだ。




16:00 JR新長田駅到着

 この日もコーラが美味かった!自分は酒は全く飲めないからか、下山後のコーラを楽しみに歩いている。
特にこの日は残暑がぶり返したようで、本当に美味しく飲むことが出来た。




 六甲縦走は、順路で歩くのが身に染み付いているのか、
逆走のほうが何故か疲れやすく感じるような気がします。
今回で逆縦走はひとまず終わりとしますが、また気が向いたらチャレンジしてみたいものです。








行程断面図です




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