06年 6月12日(月) 神鉄大池駅〜地獄谷〜ダイアモンド・ポイント〜地獄谷西尾根〜神鉄大池駅
Jigokudani Valley to Jigokudani Nishione Ridge 12th. June / 06
先週、西隣の石楠花谷を歩いたが、なかなかタフなコースというのを身をもって実感した。一方、地獄谷はトラックが整備され、
六甲に数箇所ある「地獄谷」の中で最も歩きやすいという。よりタフなコースを歩いた後で順番が違うような気がするが、歩きやすい
トラックなら暑さでバテることもないだろうと考え、2週続いて大池駅までやってくることになった。
6:25 神鉄大池駅出発 先週、暑さでバテたので、少しでも早く出発しようと考え、三宮から北神急行を利用した。1本早く着いたが運賃が高いのが欠点。 大池駅からは住宅街を南下する。2週続けてなので完璧に道順を覚えた。 |
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6:45 大池駅から20分で到達。ここで車道を離れて道標に導かれて高速の高架を潜る。 暑さを心配したが曇りがちでかなり助けられそうだ。地獄谷は今日初めてだが、 ちょうど1年くらい前に地獄谷西尾根を歩いたことがあるので、この光景を見るのは 2回目である。 |
6:50 地獄谷東尾根取り付き 公設の道標は無いが、歩きやすそうな踏み跡が左手の森の中に伸びている。 まだ歩いたことのない地獄谷東尾根道の取り付きを確認。少し奥に私設の道標がある。 公設の「大池駅、ノースロード出合」の道標が目印になると思う。 高速の高架を過ぎてすぐのところである。 |
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6:54 地獄谷入り口 地獄谷東尾根取り付きからすぐに地獄谷の流れを渡る。 渡ったところから本格的な山道となるが、入り口には公設の道標と地図が出迎えてくれる。 「登山届けを出しましたか? 有馬警察署」の看板には少々緊張させられる。 登山届けは出していないが、単独行なのでいつも家に行程表を置いている。 |
今日の行程を緑線で表した。地獄谷から地獄谷西尾根と時計回りにサークルトラックを完成させる。 またここに戻ってくるわけで、大池駅までの道のりが少々気が重い。 |
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7:19 2つめの西尾根分岐 地獄谷入り口からすぐのところにも分岐があるが(目印はテープのみ)、こちらのほうが 正式な分岐のようで公設の案内板がある。しかし結果的には昨年も今年も、 どうしても西尾根からここに降りてくることが出来ない。 |
地獄谷道は序盤はこのような歩きやすいトラックである。 純粋に谷床を辿るのが理想の沢歩きとは思うが、先週の石楠花谷で少々懲りたうえに、 地獄谷の下流は堰堤越えもあってなかなかの難路だという。というわけで、 今日は素直に順路を辿ることにする。 |
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途中、滝の音がするなと思って降りてみたら、今日初めての小滝と出会った。 見た目にはきれいなのだが、川床はコケがびっしりと生えて、足元はぬるぬるして 滑りやすいし、あまり居心地が良くない。上流のほうがきれいなのだろうと 言い聞かせてトラックへ戻る。 |
7:43 地獄谷に合流 これまでずっと西尾根の山腹を緩やかに登ってきたが、ここでトラックは地獄谷に合流。 ここからいよいよ沢歩きがスタートする。最初から小滝が連続してなかなか先へ進まない。 トラックは谷に沿うようにしっかりと続いている。 |
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しっかりした飛び石も完備されている。石楠花谷と違って歩きやすそうだと思い、 軽い足取りで歩いていると・・ |
7:49 堰堤直下の滝 見事に倒木が覆い被さっていて落胆させられる。撤去できるものならしたいのだが、 位置的に無理だった。撮影は諦めて堰堤越えの急登にかかる。 |
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地獄谷唯一の堰堤 石楠花谷は堰堤越えの連続だったが、この地獄谷ではたった一つ。 上記の滝からは滑めのような渓谷美が続いているのだが、この堰堤のせいで 見事に断ち切られている。なんだかなぁ・・ |
堰堤越え 地獄谷唯一の堰堤を越える。巻き道は急坂だし、ほんとにハイカーにとって 嫌われ者ということがよく分かる。 正面には地獄谷西尾根がそびえている。帰路に通る予定であるが標高差はかなりのもの。 |
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地獄谷のハイライトへ突入 唯一の堰堤を越えたところからは延々と続く沢歩きに浸ることが出来る。 きれいな丸い形の滝壺に見とれる。 |
小滝が連続して現れ、カメラを片付ける暇がないほど。 トラックは歩きやすそうなところを辿るが、時折テープが設置されており心強い。 |
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しばらく緩やかに登っていくと、地獄谷は大きく蛇行を始める。 この辺りはまず右岸(今立っている側)を辿り・・ |
8:33 対岸(左岸)の道標を見て飛び石を渡る 飛び石はしっかりしているが、少し滑りやすいので要注意。 この渡渉地点からすぐのところで左手に踏み跡が伸びている。 それを辿っていくと・・ |
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8:40 地獄谷大滝 地獄谷最大の滝で落差約8m。滝壺もけっこう広くて貫禄を漂わせている。 なんとか登れるかも思ったが、装備も不十分な今回は遠慮しておく。 踏み跡を引き返し、正規のトラックに戻る。トラックは滝の上に出てくる。 |
地獄谷大滝を見下ろす けっこう高度感がある。しかも足元の岩は滑りやすいので本当に要注意。 トラックは少し上で再び右岸へ渡る。 |
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地獄谷大滝の落ち口から東尾根を見上げる 木々に覆われているが、迫力の絶壁が続いている。まさに山深いところに 居るという思いにさせられる。 |
地獄谷大滝もハイライトといえるが、まだまだ中盤。 沢歩きは延々と続く。もう小滝の数がいくつあるのか全く分からない。 堰堤に邪魔されることもなく、六甲で最も美しい谷という評価もまんざらではないようだ。 |
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写真では分かりにくいが、沢歩きとはいえしっかりとトラックが付けられている。 靴も殆ど濡れることはない。 |
清らかな淵 左岸に涸れ谷が分岐する辺りで出会ったのがこのきれいな水を湛えた淵。 やはり上流に近づくにつれて、水は清らかさを増してゆくようだ。 トラックはこの淵の左岸を登っていって、涸れ谷を横切る。 |
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涸れ谷を横切ってすぐにやや大きな小滝が現れる。大きく分けて3段構成に なっているようだ。滝壺が広くて近づくことは出来ない。 |
9:25 前ヶ辻⇔大池 涸れ谷をふさぐようにして道標が設けられている。 方角から言って水晶山へ続いているようだが、地獄谷道からは離れるので要注意。 誘い込まれないように地獄谷左岸をゆくトラックを辿る。 |
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地獄谷の美しさに惹かれて、トラックから再び沢へ降りてきた。 しばらく沢を辿るが、ほどなくトラックが下りてきて合流。 |
9:35 名も無き滝の上方を通過 特に名前が付いていないようだが、地獄谷大滝に匹敵するくらいに大きい。 トラックは滝の落ち口を通過するが、やはり足元が滑りやすいので要注意。 落差は数メートルありそうで、落ちたらケガは免れないと思う。 |
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段々地獄谷の流れが細くなってきて、上流に近づいてきたことを感じる。 |
もう何度目か分からないが再び渡渉する。ここからも何度渡渉したか忘れた くらいに右岸と左岸を行き来する。沢沿いの一本道で間違えようがないが、 公設の道標が時折設置されている。 ここで三脚を広げている時に単独ハイカー1名に追い越される。今日出会ったハイカーはこの時のただ一人。 |
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夏でも沢歩きならかなり暑さをしのげることに気付かされた。 沢用のブーツを購入して、本格的に沢歩きを始めるのも良いかもしれない。 気が向いたら夏でも出かけることがあるかもしれない。 |
地獄谷源流付近 沢はいよいよ細くなってきた。深い森の中で薄暗い。岩にはコケもびっしり 生えていて、まるで「もののけ姫」のような雰囲気だった。 |
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10:20 地獄谷沢歩き終了 これまで沢沿いを緩やかに登ってきたが、ここからは長い階段道で急上昇。 登る途中で足下に堰堤を見る。急登の一部は堰堤のせいだったことに 気付いた。既に沢から離れているので立ち塞がれることはないが、 実際には地獄谷の堰堤は一つだけではなかった。 |
10:30 ノース・ロード出合 沢を離れて気温も急上昇。大汗をかきながらノース・ロードに飛び出す。 3時間半かかって地獄谷道を踏破した。道中殆ど直射日光を浴びることは ないので、夏でもけっこう快適に歩けるかもしれない。 |
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ノース・ロードを西へ 展望は無いが整備されて快適なノース・ロードでダイアモンド・ポイントへ 向かう。高度差も少ないため沢歩き後の疲れた足にも優しい。 |
ノース・ロードは快適だったが、途中で舗装路へ出てしまう。そこは駐車場に なっていた。道標に従って、ダイアモンド・ポイントへ向けて右へ曲がる。 あと300mと書かれている。 |
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10:46 ダイアモンド・ポイント 今日唯一の展望地、ダイアモンド・ポイントに到着。西裏六甲随一の好展望と いうことでこの名が付いたらしいが、思いっきり名前負けしてしまっている。 水晶山、地獄谷と東尾根、大池の町、そして丹生山系を眺められるが、 この日は霞んでぼんやりとしか見えない。 足早に地獄谷西尾根に向かう。このダイアモンド・ポイントの広場西から 細い踏み跡があるが、それが地獄谷西尾根への入り口である。 正面北側にも階段があるが、こちらでも行けるのかもしれない。(未確認) |
10:58 石楠花谷分岐 (↑直進=地獄谷西尾根、←左=石楠花谷) 水晶山山頂のすぐ南で石楠花谷からのトラックが合流してくる。 地獄谷西尾根は昨年1度歩いたことがある。一方、石楠花谷は先週途中で 引き返した谷であり、ここから下ってみようかとしばし迷う。 しかし、谷はやはり登り方向に歩きたいということで、今日は計画通り 地獄谷西尾根で下山することに決めた。 ここから短い登りですぐに水晶山山頂に到達する。 |
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11:00 水晶山山頂 (710m) 森の中で展望の無い水晶山山頂に到着。三角点は無い。 きれいな山名だが、由来はなんだろうか気になる。 水晶山山頂からも引き続いて細い尾根を小刻みにアップダウンを繰り返しつつ 下っていく。前半は笹薮の中の少し陰気な雰囲気だが、下るほどに明るくなってくる。 |
地獄谷を挟んで東尾根を望む 水晶山山頂から少し下ったところで東側の展望が大きく開ける。 程近い距離で東尾根が平行して走っている。あちらのほうも近い将来歩く予定である。 |
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地獄谷唯一の堰堤を見下ろす 更に下ったところでは、朝方越えた堰堤を遥か眼下に望むことが出来る。 あそこを歩いてたのかと充実感に包まれる。 |
途中からは笹藪は無くなり、明るい尾根道になる。細かい分岐が何度かあるが、 いずれもすぐに合流する。写真のように歩きやすいところが大半だが、 一部ロープを補助にして下る急な箇所もある。 |
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11:40 木々の枝越しに大池の町を見下ろす おそらく下りで地獄谷西尾根を歩くと最後の展望地になろうかと思われる。 かなり距離はあるが高速道路の騒音がよく聞こえる。小広くなっていて休憩に 良いところと思うが、なんと地面には数多くの吸殻が散在しているではないか。 自分の出したゴミの処理も出来ないとは、お気の毒としか言いようがない。 |
そろそろ終点かなと思ったが、尾根道は意外に長く続く。 東側には東尾根の岩稜が間近に眺められる。既にかなり高度は下げてきているが、 地獄谷西尾根の中でこの辺りが一番歩きやすいし雰囲気も良いと思う。 |
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木々の切れ間が多く、晴れていたらかなり暑かったであろうが、幸いなことに しっかり曇ってくれた。僅かに登りかえしたところで、尾根筋から離れて雑木林の 中を下っていく。 |
12:02 地獄谷道に合流 約1時間で地獄谷西尾根を踏破。最も北側の分岐で今朝方通った地獄谷道に 降りてくる。ここは何も道標は出ていないが、テープなどでそれと分かる。 ここから地獄谷入り口までは僅かの下りで到達出来る。 |
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12:05 地獄谷入り口 大池駅の時刻表を確認して、時間調整のために地獄谷の流れの側で しばらく休憩する。不思議とこの辺りの水は澄んでいる。 |
12:40 神鉄大池駅到着 道筋を完璧に覚えると、地獄谷の入り口から大池駅まで20分少々で アプローチできる。のんびりと走る神鉄の中で心地良い眠気に包まれて家路に付く。 |
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今日の行程は、山と渓谷社「六甲山」に採り上げられている「大池地獄谷から地獄谷西尾根」を完璧にトレースしたものです。 行程中特に難しいところはなく、山に慣れた方なら問題なく楽しめると思います。 |